安全なタイヤ整備の実現に向けて――現場で高まる適正作業への思い
2010年に車両総重量が12トン以上の大型車のホイールが日本特有の「JIS方式」から国際規格である「新・ISO方式」に切り替わった。現在は大型車で新・ISO方式が半数近くを占めるようになり、タイヤ販売店などでは適切な作業が浸透してきているという。一方で、近年は大型車の車輪脱落事故が増加傾向にあり、またタイヤの空気圧不足の状態のまま使用し続けているドライバーの割合も拡大している。様々なスキルが求め…
2010年に車両総重量が12トン以上の大型車のホイールが日本特有の「JIS方式」から国際規格である「新・ISO方式」に切り替わった。現在は大型車で新・ISO方式が半数近くを占めるようになり、タイヤ販売店などでは適切な作業が浸透してきているという。一方で、近年は大型車の車輪脱落事故が増加傾向にあり、またタイヤの空気圧不足の状態のまま使用し続けているドライバーの割合も拡大している。様々なスキルが求め…
国土交通省と経済産業省は6月3日、乗用車の新たな燃費基準案を発表した。対象には電気自動車(EV)とプラグインハイブリッドカー(PHV)を新たに加え、2030年度には2016年度の実績から約3割の燃費改善を求める。こうした動向に影響を受けるのはもちろん自動車メーカーだけではない。乗用車の省エネやCO2排出削減に向け、転がり抵抗の低減といった技術面で、タイヤメーカーにも大きな期待が寄せられる。この燃…
仏ミシュランはモビリティ社会の変革期を見据えた技術開発を加速する。フロラン・メネゴーCEOは、「時代に合わせて変化し続けることが重要となる」と述べ、ソリューションビジネスへの移行など新たな価値創造によりライバルメーカーとの差別化を図っていく考えを示す。さらに「CASE」(コネクテッド・自動運転・シェアリング・電動化)や「MaaS」(モビリティ・アズ・ア・サービス)の普及に向けて、M&A(合併・買…
大変革期を迎えている自動車業界。昨年10月に発表したトヨタ自動車とソフトバンクの協業も記憶に新しい。両社が設立する新会社「モネ・テクノロジーズ」では、移動や物流、物販などに利用できる次世代電気自動車を活用した新たなサービス展開が予定されている。このような新分野で活用されるのがCASE――コネクテッド、自動運転、シェアリング、電動化――の技術だが、例えば電気自動車(EV)は国内外を問わず開発が加速…
世界の新車市場で約3割のシェアを誇り、特にアジアで高い人気を持つと言われる日系自動車メーカー。独コンチネンタルはグローバルで日系カーメーカーの承認を多数獲得しており、世界市場で流通量を拡大させている。さらに、2018年は日産自動車「リーフ NISMO」に装着される「ContiSportContact5」の国内納入を開始するなど、日系カーメーカー向けのOEタイヤ事業を一つのキーとして更なる成長を目…
タイヤメーカーが消費者とのコミュニケーション活動を積極化している。横浜ゴムは中期経営計画の戦略の中で「コミュニケーション活性化」を掲げ、厳しい市場環境の中でブランドの魅力を確立させる活動に取り組む。タイヤ企画本部消費財製品企画部の政友毅部長と経営企画部の土岐尚子氏にその狙いや展望を聞いた。 ライフスタイルに入り込んだブランドへ ――中期経営計画のタイヤ消費財事業の中で「お客様とのコミュニケーシ…
日本ミシュランタイヤは10月にインタネットによるニュースレターを活用してタイヤ製品とミシュランガイドを合わせてエンドユーザーに提案する活動をスタートさせた。こうした活動はミシュラングループとして初の試みとなる。日本ミシュランタイヤ乗用車・商用車タイヤ事業部マーケティング部の友住麻衣子氏は「日本で成功すれば海外にも展開する可能性がある」と話す。 タイヤとミシュランガイドを結びつける新たな挑戦 ―…
横浜ゴムの新中期経営計画「GD2020」で要となっているタイヤ消費財戦略。“技術と品質でプレミアムカーから指定されるタイヤメーカー”を目指し、高性能商品を柱としたプレミアムカー戦略を掲げる中、今年は「ADVAN Sport V105」がBMWの承認を獲得したことが発表された。同社にとって、プレミアムカーの新車装着はどのような意味を持つのか。挾間浩久常務執行役員タイヤ直需営業本部長に話を聞いた。 …
シングルタイヤの拡販や新たなタイヤ管理システムの導入などトラック・バス用タイヤ事業を積極化している日本ミシュランタイヤ。今年1月には生産財タイヤの各カテゴリーを統合して組織体制を“点”から“面”に移行し展開を加速させている。今後、商用車でも自動運転技術や電気自動車が普及すると見込まれる中、どのようにビジネスは変化していくのか――生産財事業を統括するB2Bタイヤ事業部の高橋敬明常務執行役員に現況と…
住友ゴム工業の国内最大級の生産規模を誇る白河工場(福島県)は、生産技術面でも最新工法を開発し、発信する重要な役割を担う。モビリティ社会の変化に伴いタイヤに求められる性能が進化し、さらに事業のグローバル化が加速する中、工場のあるべき姿はどう変わっていくのか――藤本紀文工場長(住友ゴム執行役員)に展望を聞いた。 ――住友ゴムグループの中で白河工場の役割は。 「住友ゴムグループのフラッグシップ工場と…
国内市場だけでも年間約10種類前後の新しいパターン(溝)のタイヤを発売しているブリヂストン。グローバルでの商品数はその数倍に及ぶ。いずれも従来商品を上回る低燃費性能や高いグリップ性能など様々な特徴を有しているが、そのパターン形状で同じものは一つとしてない。そしてこの溝が、ユーザーがタイヤを選ぶ際に、外観面で最も分かりやすい“顔”となる。パターンデザイナーたちは、日々どのような創意工夫を行っている…
東洋ゴム工業はこのほど、タイヤのノイズの原因となる空洞共鳴音を可視化するシミュレーション技術を完成させ、騒音を最大で4分の1に低減するデバイスを開発した。 タイヤに起因する音は、パターンノイズとロードノイズの2つがあるが、今回の技術はロードノイズを低減するもの。クルマで走行していると、荒れた路面での“ゴー”という音や、道路の継ぎ目を通過した際に“パカーン”という音が聞こえるが、これが車内騒音の…