世界最大規模の工場を運営するピレリ中国事業の展望
伊ピレリグループのアジアパシフィックにおける唯一の生産拠点――中国山東省にある倍耐力輪胎有限公司(Pirelli Tyre Co.,Ltd.)は同社グループが世界各地で展開するタイヤ工場の中で、もっとも大きな規模である。今年、操業開始から10周年を迎える同工場が果たす役割や取り組みについて取材した。 高性能タイヤの比率拡大 中国の経済大省と言われている山東省には国内・外から多くのタイヤメーカー…
伊ピレリグループのアジアパシフィックにおける唯一の生産拠点――中国山東省にある倍耐力輪胎有限公司(Pirelli Tyre Co.,Ltd.)は同社グループが世界各地で展開するタイヤ工場の中で、もっとも大きな規模である。今年、操業開始から10周年を迎える同工場が果たす役割や取り組みについて取材した。 高性能タイヤの比率拡大 中国の経済大省と言われている山東省には国内・外から多くのタイヤメーカー…
自動車タイヤの卸販売を中心に、広く事業活動を行う株式会社タイヤーサービスセンター(大阪市東成区、中田比呂秋社長)。そのグループ会社に株式会社サンエックスがある。グループのタイヤショップ4店を統合し運営する企業として、昨年6月、組織化された。 これにより、タイヤファクトリーフラット(大阪府守口市)、大和タイヤプラス(佐賀県鳥栖市)もサンエックスの直営店舗という位置付けとなった。今回訪ねたトラック…
西日本最大のバンダグ・リトレッドファクトリー ブリヂストンタイヤジャパン(株)がリトレッド工場と廃タイヤ中間処理工場の一括拠点として昨年7月に発足した「ブリヂストンタイヤリサイクルセンター大阪」(大阪市住之江区)を訪ねた。ここは世界でも例がない、タイヤソリューションの新たなチャレンジの現場でもある。発足から約1年半、その現況をリポートする。 ブリヂストンタイヤリサイクルセンター大阪(武市誠也セ…
昨年から超大型ラジアルを生産 古くから観光地として有名な尾道。市中心部からしまなみ海道(西瀬戸自動車道)を越え、車で10分ほど走ると工場が立ち並ぶ地域が現れてくる。その中で入り口にひときわ目立つ巨大なOR(鉱山用・建設用)タイヤが展示されているのが横浜ゴムの尾道工場だ。 同工場は1974年の操業開始以来、2011年までに3期の工場拡張を行っており、2011年の月産生産能力は2006年と比較して…
生産量を倍増し、シェア拡大図る 横浜ゴムはリトレッドタイヤ事業の強化に乗り出す。これまで他社と比べて取り組みが遅れていたが、子会社のヨコハマタイヤリトレッド(株)では課題だった台タイヤの回収率を高め、生産量を倍増させる方針を打ち出した。引き続き堅調な需要が見込まれるリトレッド市場で巻き返しを図る。 近年、ユーザーの環境意識やコスト削減志向が以前にも増して高まっていることを背景に、リトレッドタイ…
〝ひと目を惹くルックス〟〝強いインパクトを与えるデザイン〟〝印象に残る見た目〟 いずれも、外観を讃辞する表現の例だ。また一般的に製品はそれが実用品としてつくられたものであってもその機能がフルに発揮されたときに〝機能美〟は発露されると言われる。つまり、機能的な製品は美しさを備えているということである。 エイワがこのほど上市した乗用車用タイヤチェンジャーの新シリーズ「New WING」シリーズは、…
日本初、リフト標準装備の「ソリッドタイヤ圧入機」 静岡県富士市の株式会社小林タイヤ商会(小林俊明社長)は、国内で初めてタイヤ・ホイールの昇降リフトを標準装備したソリッドタイヤの圧入機を完成させた。すでに実用新案を登録している同製品は、重量があるソリッドタイヤを機械で自動昇降することで、従来の機器と比べて大幅な安全性向上や省力化を図った。さらに本体とリフトを一体化させることで省スペース化も実現して…
取引店を600店へ拡大しシェア獲得図る 住友ゴム工業のタイ子会社では今後の高い成長が見込まれるタイ市場で市販用タイヤの販売体制を強化する。これまでダンロップブランドを積極展開してきたが、昨年からはファルケンブランドの販売にも注力している。また現在、タイ全土に約400店あるダンロップタイヤ取扱店を数年以内に600店まで拡大させ、さならるシェア獲得を目指していく。 タイの新車販売台数は、2012年…
住友ゴム ASEANへ向け供給拡大図る 住友ゴム工業はタイ工場からASEAN(東南アジア諸国連合)各国へ向けた供給体制を強化する。5月に本格稼働を始めたタイで3カ所目となる新工場からは農業機械用タイヤなど産業用タイヤを供給し、コメの輸出大国である現地需要を取り込む。さらに世界最大級の生産規模を誇る乗用車用タイヤ工場では、早期に生産能力を日産10万本レベルまで引き上げ、これまでの欧米向け輸出から、…
使う人、環境のことを考える おかげさまで、当社は日本でただ一社の国産メーカーとして、皆さんに知られるようになりました。メーカー、つまりものづくりというのは、この日本という国こそが、世界をリードすることができるものと思っています。 ぼくのものづくりの基本的な考えは、「人がつくったものと同じものはつくらない」ということ。それから「つくったものに関しては知的所有権を取っておく」ということ。これを言い…
「高収益・高成長の真のグローバルプレイヤー」を目指し積極的に事業を展開する住友ゴム工業。中期経営計画の最終年度を前に地歩を固めている。目標に向け、いかに取り組むのか。池田社長がその心境を語った。 目標数値の超過達成を ――先日、14年12月期第2四半期の連結決算を発表されました。まず、業績に対するご感想をお聞かせください。 「おかげさまで売り上げ、利益ともに過去最高を更新することができまし…
札幌市内に2店舗を構える有限会社タイヤショップ金(こん)は、徹底したサービス力で顧客から高い信頼を得ている自主系タイヤディーラー。同社のトラックセンターを訪れ、代表取締役の金政博氏に同社の取り組みについて話をきいた。 「顧客のためにできることは全てやる」 札幌市北部に位置する北区。かつては農業地帯だったが、宅地開発が進んだ現在では約27万人が暮らす、市内10区の中で最も人口が多いエリアとなって…
彰化縣員林鎭にある「建大工業/KENDA」の本社を訪問した。重厚感の漂う建物に入り広い階段を上るとショールームがある。そこで面会したのは副董事長の楊 啓仁氏。柔らかい物腰だが、時折見せる鋭い眼差しからは、日本市場への強い期待と事業強化の意志がひしひしと伝わってくる。四輪車用タイヤでは後発だが、2001年の参入以来、増産を続け、事業拡大のテンポは速い。いまなお3年後、5年後を見据えた投資意欲は目を…
台湾中部の彰化縣にある「MAXXIS」の本社を訪問した。敷地内に入るとR&Dセンターと向かい合わせに本社ビルがある。そこで廖正耀副総経理(副社長)にインタビューした。社内には、右肩上がりで推移してきた自信と活気を随所に感じる。インタビュー前に若い社員から日本語でレクチャーを受けた。徹頭徹尾、チャレンジングで明るい雰囲気が印象に残る。同社を身近に感じてきたところで、廖副社長の登場となった。 日本市…
蒋介石が台湾でタイヤを製造するために設立したとされる「南港輪胎/NANKANG」。1959年1月の設立当初から36年間、横浜ゴムと提携関係にあった、最も日本と近しい関係のある台湾メーカーである。現在も日本での知名度は高く、台湾ブランドでは販売本数№1。新竹縣新豊郷にある本社・新豊工場に彭添城技術副社長を訪ね、同社のモノづくりの現状と展望を聞いた。 日本市場で2%シェア、さらに上げる ――NAN…