ミシュラン「X One」と「3R」で環境貢献と経済性を両立

ミシュラン環境展ブース
「X One」のリグルーブ(左)とリトレッド(右)

 日本ミシュランタイヤは3月に都内でトラック・バス用タイヤの報道向け説明会を開催し、持続可能なモビリティへの貢献を目指していく同社のソリューションを訴求した。トラックではダブルタイヤが主流の国内市場で、同社が提案するシングルタイヤが普及すれば人手不足が深刻化する輸送事業者の課題解決につながるほか、環境負荷低減という観点からもインパクトを与える可能性がある。

 「より良いサービスを提供してモビリティの発展に貢献していくこと」を企業の使命に掲げている仏ミシュラン。同社は長期戦略の中で2048年までにタイヤに使用する材料の80%を持続可能な素材に転換するとともに、販売するタイヤを100%リサイクルできるようにしていく方針を示している。これは国内市場でも共通のビジョンとなり、グループ一丸で取り組むべきテーマとなる。

 説明会に出席した日本ミシュランタイヤB2Bタイヤ事業部の高橋敬明常務執行役員は、「年間で約10億本のタイヤが廃棄されているが、3Rコンセプトで廃棄物削減や再利用を進めていくことが重要になる。持続可能な循環型社会の構築に向けて我々のソリューションは必ず役に立てる」と力を込める。

ミシュラン環境展セミナー
(左から)高橋敬明常務執行役員、尾根山純一マネージャー、田中禎浩ダイレクター

 グループの戦略を推し進めながら、日本市場ではどのように提案していくのか  国内のトラック・バス用タイヤで同社がこの数年間注力しているのがワイドシングルタイヤ「X One」の拡販だ。

 同事業部マーケティング部の尾根山純一マネージャーは「人手不足という大きな問題がある運輸業界に対して課題解決につながる」と話す。

 「X One」は通常のダブルタイヤをシングル化することで軽量化を図るもの。積載量の拡大だけではなく、メンテナンス時間の短縮や廃棄するタイヤの削減にもメリットが出てくる。また、2018年にはTPMS(タイヤ空気圧監視システム)を軸としたクラウドサービスや「X One」のリトレッドも開始しており、パンクなどのトラブルを未然に防ぐことで安全運行を提供しつつ、ランニングコストや原材料削減にもつなげていくことが期待されている。

 さらに、同社が以前より提案してきたリグルーブでは最大25%のタイヤ寿命を確保し、その上でリトレッドを行うことで新品タイヤと比べて90%のライフを確保できるという。これらを組み合わせることで、「輸送事業者は省資源へ貢献するとともに、より少ない本数で、より長く、より有効にタイヤを使用することが可能となる」(同社)。

 同社の推定によると、国内では11R22.5サイズが約3割を占めており、年間175万本が市販用のマーケットで流通しているという。仮にこの車両の半分がシングルタイヤを採用し、リグルーブやリトレッドを活用した場合、新品タイヤ50万本分以上、約1万トンの廃タイヤ削減が可能になると試算されている。

 また、この50万本分のタイヤの交換作業やローテーションに費やしていた時間を削減できれば、輸送効率改善や人手不足への対応、働き方改革の促進にもつながる可能性がある。同社では今後もユーザーにとってのメリットを第一にソリューションの提案を積極化していく考え。


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