クラスを超えた先進機能を搭載
リフトとのセット、期間限定価格で提供
東洋精器はホイールバランサー「TRIM（トリム）」シリーズに、スタンダードモデルの「BP−67A」とその上位モデル「BP−68/68W」からハイクラスモデルの「BP−7340P」まで、豊富なラインアップを用意。多様化する市場のユーザーニーズに幅広く対応する。今春、ニューモデルとして商品ラインに加わったのが「トリム BP−75」だ。商品のポジショニングはスタンダードモデルとハイクラスモデルとの中間、ミドルクラス。しかし、リム幅入力をソナーにより自動とする「自動計測ソナー搭載のタイヤガード」を標準搭載するなど、上位機種に匹敵する機能を備えた。新製品の解説と実演デモを担当してくれたのは執行役員商品企画部長の青木茂雄さん。4月1日付の人事異動で、これまでの販売企画部部長兼横浜支店長から替わり新職に就く。
「トリム BP」シリーズのサブネームである「BP」はBRAND PACKAGE（ブランド パッケージ）に由来する。
青木さんは「ミドルクラスのバランサー群では最高ランクの作業性と操作性の向上を第一に追求した」という。その代表が「リム幅自動計測ソナー」の採用だ。「BP−75」の主軸にホイール付きタイヤを取り付けてセットしタイヤガードを閉じると、タイムラグゼロでリム幅の自動計測と同時に測定回転を開始する。上位機種で搭載されるハイスペックの機能だが、それをミドルクラスの機種で標準搭載を果たした。
ソナーを備えたタイヤガードはオートスタート＆ストップ機能付きでキー操作は不要。ディスタンス／リム径の自動入力も標準で装備。「マッチング機能」や「ビハインド機能」「電磁ロック」「修正ポジション停止」など、ホイールバランサーに求められる各種の機能も標準で搭載している。
ディスプレイには20インチのカラー液晶ワイドモニターを搭載した。ピット作業での視認性が大きく向上。測定結果を表示するビジュアルも美しい。外観デザインで高級感を演出する。
「基本的なバランス測定に付帯する操作はディスタンス／リム径の自動入力ユニットをリムに当てホイールガードを閉じるだけの2アクション。ミドルクラスの標準装備モデルでこれ以上作業効率の高い機種は見当たらない。作業に関わる一つひとつの動きを見直し、プログラム的にも無駄なものはなくし効率化できるものは機能面からも見直し短縮する。作業での一連の動きが簡潔でスムーズに進み多機能でありながらとても扱いやすくすることを目指した」と、青木さんは解説する。
測定後の修正作業についても上位機種と同等レベルの機能を持つ。ホイール内面の下方6時の方向でウエイト貼り付け位置を鮮やかな赤色レーザー光線で照射する「アルミ修正レーザーライン」を標準搭載した。ウエイト修正位置で自動点灯するLEDライト照明も標準搭載。ともに作業性とアンバランス修正精度向上に寄与する。
ウエイト貼り付けに際して、青木さんは同社オリジナルの「ウェイトセッター ぺた×2（ぺたぺた）」を使う。長い貼付けウエイトをセンターがズレることなくレーザー光線で照射された位置に正確かつ容易にウエイトを貼り付けることが可能な便利グッズだ。
バランサー主軸への装着方法はクイックロックハンドルをスピンさせるタイプ。一般的な乗用車カテゴリ作業は多彩なアクセサリーが標準で付属しているため追加購入は不要で、さらに、さまざまなユースシーンに対応させるべくLTアタッチメントやMCアダプター、ユニラグ、薄型押さえキャップをオプションとして用意した。
一連の作業で、同社がとくに提案するのがタイヤリフトの活用だ。ホイールバランサー専用に一から独自開発した「BL−02B」という製品で、重量のあるホイール付きタイヤでも労力を要せず、一体型プレートをスライドさせることでバランサーの主軸に容易に取り付けられる。
「BL−02B」にはレーザーラインを搭載。十字型の赤色レーザーをホイールに照射することでリフトアップ時に難なくハブ穴のセンタリング位置を可視化でき、主軸とハブ穴の高さが合っているかの相互確認を不要とする、特許取得の機能だ。それによりバランサー軸へのホイール装着が極めてスピーディで安全に行うことができ、取り付け時の誤差を抑制し、ハブ穴への傷付きの心配もない。バランス測定に至るまでの時間短縮とともに精度向上と作業の軽労化をも実現する。
東洋精器は「TRIM BP−75」の新発売に合わせ、スタートダッシュキャンペーンを展開中だ。「TRIM BP−75」を注文すると、タイヤリフト「BL−02B」とのセットをメリットのある特別価格で提供するというもの。期間限定のキャンペーンで、期日は7月31日まで。
「新製品は高い精度でのバランス測定を実現しながら、作業効率を大幅に高めた。カラーリングに落ち着きのあるマットブラックを採用することで、先進的なピット作業場にもよく調和し、高級感を演出する」と、青木さんは話す。次世代へとつなぐ、ミドルクラスのバランシングマシンが登場した。