【東京オートサロン2018】各社がタイヤの個性を発信

 1月12日から14日までの3日間、幕張メッセで「東京オートサロン2018」が開催され、主要なタイヤメーカーがブースを出展した。各社はスポーツモデルや人気が高まるプレミアムカー向けの新商品を多数紹介し、ブランドの個性を発信した。

東京オートサロン2018

 ブリヂストンは「POTENZA」(ポテンザ)と同社のモータースポーツ活動をメインにブースを展開し、「SUPER GT300クラス」の車両や「全日本ジムカーナ選手権」でチャンピオンを獲得した車両などを展示した。担当者は「ポテンザは、走りにこだわる方々に納得して頂けるようなプレミアム感を持ち、クルマに乗った時にワクワクして頂けるブランド。展示を見たお客様に『やっぱりポテンザが欲しい』と思って頂きたい」と語った。

 またブースでは、3月に発売予定の新商品「POTENZA RE-12D」(ポテンザ・アールイー・トゥエルブディー)を出展した。同商品はサーキット向けのハイグリップスポーツタイヤで、サイズラインアップは16~19インチの全15サイズを予定している。価格は未定。

 住友ゴム工業はダンロップとファルケンのブースを展開。ダンロップブースは、“絆は信頼の証”をコンセプトに出展した。目玉の一つは、「SUPER GT500クラス」の「NAKAJIMA RACING」の車両。昨年8月に鈴鹿サーキットで開催された第6戦で優勝した同チームには2005年からタイヤを供給し続けており、同社のモータースポーツにおける絆を訴求していた。

 また、130年にわたり先進の技術を生み出し続けてきたダンロップの歴史を紹介するコーナーを設け、世界初の空気入りタイヤや1972年に開発した現在のランフラットタイヤの前身となる「DENOVO」(デノボ)などを展示した。ブースの担当者は「ダンロップの長い歴史や革新を続ける技術を訴求したい」と話していた。

 ファルケンブランドとして4年連続で単独出展となった今回のブースは伝統カラーである青と緑を基調にデザインした。2月から発売する乗用車用フラッグシップタイヤ「AZENIS FK510」シリーズに加え、昨年の「ニュルブルクリンク24時間レース」に参戦した「BMW M6 GT3」や、オフロード用タイヤ「WILDPEAK M/T」の装着車両を展示した。

 「WILDPEAK M/T」はマッドや岩場など過酷なコンディションで優れた走破性や耐久性を発揮する。欧米で先行発売しており、日本への導入も検討している。

 住友ゴム工業タイヤ国内リプレイス営業本部販売企画部課長代理の田中隆博氏は、「常に新しいものに挑戦するファルケンブランドのポリシーを来場者にアピールしていきたい」と話していた。

 横浜ゴムのタイヤブースでは、グローバル・フラッグシップブランド「ADVAN」を中心に、市販用の高性能タイヤを多数出品した。中でも注目を集めたのが、かつて一世を風靡した名車、日産「スカイライン」の展示。ヒストリックカー向けタイヤとして復刻した「ADVAN HF タイプD」を装着してファンを魅了した。また低燃費タイヤなども展示して〝雨に強いヨコハマ〟をアピールした。

 一方、ホイールブースでも「ADVAN レーシング」ブランドを中心に、高性能アルミホイールの新商品を多数紹介した。

 東洋ゴムのブースでは2018年に国内市場に投入を計画している「PROXES Sport SUV」をはじめ、「PROXES RR」、「OPEN COUNTRY U/T」などを参考出品した。また同社がサポートする世界的なラリードライバーであるケン・ブロック選手や、オフロードレーサーのBJ・バルドウィン選手が実際に使用したレース車両とその装着タイヤを、迫力ある演出で展示。

 さらに音と映像を駆使したブース構成によって、世界のモータースポーツシーンで活躍するブランドのオリジナリティ、商品の持つ魅力を強く訴求した。

 ニットージャパンはラグジュアリーかつワイルドな世界観を表現し、同社のコーポレートカラーである赤のラインが印象的なデザインを採用した。同社では、「北米ではラグジュアリーでこだわりを持つ方向けに浸透している。それらを日本に持ち込むことで、ニットーの世界観を知ってもらいたい」と出展の狙いを語った。

 ブースでは、米国のオフロードレースで使用される車両などを展示。「機能性はもちろん、デザイン性も高いところを見て頂きたい」としている。

 日本グッドイヤーは“Premium Goodyear”(プレミアムグッドイヤー)をテーマにブースを展開。新商品「EfficientGrip Comfort」を装着したトヨタ「プリウス」と、「EfficientGrip Performance SUV」を装着したレクサス「RX200t」を展示し、今後市場拡大が見込まれるプレミアムセグメントで拡販していく姿勢を訴求した。

 米グッドイヤーアジアパシフィック地区消費財プロダクトディレクターのジェナー・パウエル氏は日本市場について、「非常に成熟しているが、SUVの保有台数は2ケタの成長を見込んでいる。また、日本のユーザーは性能に対して要求レベルが高く、我々にとっては有利であると考えている」と自信を示した。


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