メーカー担当者が語る 今冬の販売戦略 (6)日本グッドイヤー 商品のメリットとベネフィットを訴求する

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カテゴリー: ニュース

振り返って

スタッドレスタイヤICE NAVI8のユーザーボイスから
スタッドレスタイヤICE NAVI8のユーザーボイスから

 現役職に就いて3年目。1年目の2021年に新しいスタッドレスタイヤICE NAVI8が発売された。持ちもよく、バランスもよく、冬のドライ路面でもしっかりと走る。氷上、雪上の性能はICE NAVI7よりよくなっている。この年は、この商品の販売に注力してきた。

 グッドイヤーとしては同時に、もう一つの軸としてオールシーズンタイを拡販してきた。非降雪、準降雪地域を中心にオールシーズンタイヤの消費者メリットを訴求しているが、22年、新しいオールシーズンタイヤVECTOR 4SEASONS GEN3(設計も生産も欧州)の販売を日本で開始、販売を促進した。首都圏を中心にオールシーズンタイヤの恩恵を受けやすい一般の消費者に向けてプロモーションを強化してきた。

 新車市場ではSUVが好調であり、タイヤも大口径化する。EV車も出てきて車両が重量化する。そのような中でもよりプレミアムな乗り心地、よりプレミアムな使い方、プレミアムな車両にあったタイヤという意味で欧州製のこのVECTOR 4SEASONS GEN3をプレミアムオールシーズンタイヤという位置づけで発売した。市場のニーズと弊社の動きがマッチしたのか、おかげさまで成果が出ている。ユーザーにはご満足いただけたと考えている。

 

販売計画

 消費者が値上げに慣れてしまっているのか、冬タイヤに限らず値上げのインパクトはそこまでは感じられなくなっている。またオールシーズンタイヤに関しては、特にGEN3に関しては発売タイミングが幸いしたのか、影響は感じられない。ただし実際には原料高騰に伴い値段は上がっているわけで、メーカーとしては、よい商品を消費者に納得した価格でこれまで以上に、しっかりと売っていかなければならない時代に入ったのだと思う。「値上げがあるから早めに買ってください」といった販売だけでは成り立たない時代だと思う。ましてタイヤが摩耗していないのに値上げ前の安いうちに買おうという消費者はいない。私たちはタイヤメーカーとしてユーザーの使い方に合ったタイヤを消費者に提案し、安心して使っていただくこと。それが重要だと考えている。

 グッドイヤーは125周年を迎え、ブランドキャンペーンを世界中で展開している。この流れをいい形でこの冬商戦につなげていきたい。

 

販促活動

 今年も引き続き降雪エリア以外を中心に「一年を通して、様々な使い方ができます」という切り口でオールシーズンタイヤを冬にも売っていく。オールシーズンタイヤをよく知らない、もしくは「冬タイヤ規制では走れない」「冬性能も夏性能も中途半端なタイヤ」など、商品について誤解をしているユーザーはまだまだいる。オールシーズンタイヤのメリット、ベネフィットをわかりやすく訴求していく。

 コロナも落ち着いたので対面型のイベントも増えてきた。アウトドア系など、いろいろなイベントに参加するようにしている。「一年中履けます」などのポップを出しているとアウトドアユースや普段使いをする方々までオールシーズンタイヤについて詳しく話を聞きたいと言われることが多く、反響の大きさに驚かされる。メーカー側としても、販売店任せではなく、イベントなどを通して、しっかりと商品メリットを直接消費者へ伝えていこうと強く思う。

 スタッドレスタイヤに関して今冬はデジタルを活用した広告がメインとなる。ターゲットに対して情報を出すという意味で、デジタル広告とスタッドレスは相性が良いと思っている。ICE NAVI8の発売時には販売関係者向けに、スケートリンクで試乗会を開催したが、氷上性能の高さを参加者の皆様に体感いただくことができた。その中でもグッドイヤーのスタッドレスとして初めて採用した左右非対称のトレッドパターンによる氷上ハンドリングの向上を実感いただけたとの声があった。昨今の車両は重くなってきているので左右非対称の利点は摩耗など、他にも多くの点で有利に働いている。

 

メッセージ

 グッドイヤーはブランドや商品の魅力を消費者に発信していく。ユーザーにご満足いただける商品なので、販売店の皆様と一緒に、自信を持ってタイヤを売っていただきたい。


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