東京モーターサイクルショー協会・主催の「第50回東京モーターサイクルショー」が3月24日から26日の3日間、東京ビッグサイト(江東区有明)で開催された。
3月24日からの3日間、東京ビッグサイトで タイヤメーカー3社が出展
東京モーターサイクルショーは第1回の1971年に始まり、今年で節目となる第50回の開催。また同協会も今年で設立30年目を迎えた。
今年は166社・団体、1018小間という過去最大の出展者数、出展規模での開催となった。総入場者数は13万9100人で、ぐずついた天気にもかかわらず前年比112.7%の12万3439人が来場した。
今回は「#バイクでつながる」がショーテーマ。「見て、体験して、感動できる」ものを目指し、現二輪ユーザーだけでなく、次世代ユーザーづくりにも目を向けた企画として進められた。
モータースポーツ活動開始から今年で60周年を迎えるブリヂストンは、「10年後、20年後にも『走るわくわく』を提供しつづける」という想いを持つ。今回のショー出展で「モータースポーツ文化の発展を支えるためのものをお見せ出来れば」と担当者は語った。
また同社の二輪車用のプレミアムタイヤブランド「BATTLAX(バトラックス)」は40周年になる。その歴史・タイヤ開発のための技術が展示され、職人の手彫りによるタイヤのテストパターンを見せつけた。なお、今年は新たにサイズの追加もあるという。
さらに同文化発展のため、「サステナブル」としてグローバルモータースポ—ツ活動を進化させるべく、競技参加の場などで今後につなげられるよう考えているとした。
ダンロップ(住友ゴム工業)の今年のテーマは「THE CORE—Tech with Buddies—」。バイクのタイヤの中でも高機能とよばれるラジアルタイヤを中心に展示した。
さらに同社にまつわるレース車両・カスタム車両など、ダンロップの技術力をアピールしたものもあり、それらにより今回のテーマである「Tech」を表現した。
一方「Buddies」はショーの来場者をさし、その来場者と一緒に変革・発展につなげていくようイメージし披露したと、担当者は語った。
ブースでのメイン展示は日本初公開となる「SPORTMAX Q5S」。昨年7月に発売した「SPORTMAX Q5」のスポーツスペック版で、ストリートよりにしたタイヤ。ワインディングを楽しむライダー向けに開発した。発売時期・サイズラインナップ等は未定で、実際の具体的な性能なども含め今後の発表が期待される。
担当者は「各車両メーカーもいろいろな新しいモデルを発表されており、我々もタイヤという部分からライダーの皆様の期待に応えていきたい」、そう抱負を語っている。
ブリヂストン、ダンロップの両社は、コロナ禍以降の傾向に対し、「逆にバイクはブームになっている」ととらえている。爆発的な伸びはないにしても、増加したユーザーの継続には期待を寄せていた。
IRC TIRE(井上ゴム工業)の担当者は、「ただ作って売るだけではなく、ユーザー様とともに新しい遊びをする方向でキャンプツーリングなどのイベントを企画している」と話した。
コロナが5類にかわり、旅行・外食などでユーザーが減るのではという不安ものぞかせていたが、バイクに乗って楽しむことをお客様とともに遊びながらつなげていく方針だ。
同社はオフロード競技にも力を入れており、「世界のトップライダーが納得し、しかも勝てるタイヤを作っている」と自信をみせた。そこで木の根・濡れた岩場・ガレ場などでトライアルタイヤと同じようにつかんで進む、次世代ガミータイヤも展示。粘着性を高めたその特殊コンパウンドは「世界でも類を見ないほどだ」という。既存の製品に新サイズを追加し豊富な商品ラインアップを用意した。