東洋精器工業が新たに提案する「完璧なバランシング作業」

シェア:
カテゴリー: レポート, 整備機器

 東洋精器工業がこのほど発売したバランスウェイトを装着する際に効率的な作業を実現する「ウェイトセッター ぺた2(ぺたぺた)」。同社販売企画部の青木茂雄技術部長兼横浜支店長は「タイヤ整備作業で現場の声を活かした全く新しいツールであり、作業負担低減や作業時間の短縮、作業品質の均一化、経費削減にも寄与できる」と期待を込める。その上で「修正箇所をピンポイントで照射できるホイールバランサーを使用し、更にこのウェイトセッターを併用することで、お客様へ“完璧”とも言えるバランシング作業を提供できる」と自信を示した。

 数年前までホイールのバランスウェイトは鉛製が多く使用されていたが、近年は廃棄時の環境汚染などが問題となり、鉄(スチール)が主流になっている。曲げたり好きな位置でカットしたりと、加工がしやすい鉛に対し、鉄は作業性に劣る面は否めない。現場からは「ウェイトの比重が変わり、同じ修正重量でも鉄の方が長くなる」「形状が変わったため鉛と比べて貼り付け作業が困難になった」といった声も聞かれている。

「ウェイトセッター ぺた2」
「ウェイトセッター ぺた2」

 せっかく高性能バランサーでウェイトを貼り付ける位置を割り出しても、テープからはがす際に手に張り付いたり、まっすぐに貼れずに指定位置からずれたりしてしまうケースも少なくない。その結果、一度の作業で修正作業が完了できずに再度同じ工程を行うことが必要になる。

 特に多いのはウェイト幅の正確なセンター合わせが困難であることから、左右円周方向にズレが生じるケースだ。さらに、奥行きの位置合わせも困難な上にウェイト幅がある分、斜めに取り付けてしまうこともある。

 以前からタイヤ販売店などでこうした現状を目の当たりにしていた青木部長は「効率良く作業を行い、作業ストレスを減らして同時に時間短縮ができないか」と思案していたという。そこで誕生したのが、前後左右全方向へのズレを防止し、ピンポイントで指示された箇所への正確な貼り付けを実現する「ウェイトセッター ぺた2」だ。

販売企画部の青木茂雄技術部長
販売企画部の青木茂雄技術部長

 これまで複数回行うのが当たり前だった貼り付け作業を1度で済ませる――残留アンバランスを発生させないことが効率面でも効果を発揮するのは間違いないだろう。「塵も積もれば山となる」と言うが、1回あたり数十秒の時間ロスでも年間で考えれば大幅な改善につながる。

 また、「ウェイトセッター ぺた2」は均一的な作業にも貢献する。青木部長は「バランサーそのものは精度が高まり、年々付加機能が多様化して利便性が高まっている」としつつ、「機械の品質が作業品質とイコールになっていないのが現状だ」と指摘する。

一般的な貼り付け作業
一般的な貼り付け作業

 ウェイト装着のような業務では、その熟練度によって同じ作業を行ってもバラつきが生じてしまうことは少なくない。その上、作業の大部分を占める内面貼り付けの際に、残留アンバランスが無い、正確な修正は難易度が高い点は依然として解消されていない。そのような課題を解決するのが新製品だ。

 「一度の作業で完了する」「経験や熟練度に関係なく誰でも同じ確実な作業ができる」――これは費用削減にも寄与するという。

 貼り付けミスやウェイトの追加装着から生じる余分なコスト、加えてバランサーを作動させる際の電気代や部品の消耗もある。青木部長は「少しずつの積み重ねにより、様々な課題解決の助けになる」とそのメリットを話す。

「ウェイトセッター-ぺた2」を用いた作業2
「ウェイトセッター ぺた2」を用いた作業2

 同社が「ウェイトセッター ぺた2」の発売に伴い強く提案しているのが、ホイールバランサー「7300P」との組み合わせだ。一般的なバランサーで使用しても作業効率の改善が見込まれるが、「7300P」のように修正箇所をレーザーポインターによってピンポイントで照射するモデルなら、もう一段上の作業環境が実現できる。青木部長は「“完璧なバランシング作業”と自信を持ってお客様に提供できる」と力を込める。

ホイールバランサー「7300P」
ホイールバランサー「7300P」

 同社の「7300P」は、ホイールサイズの自動入力ユニットが標準で装備されており、ディスタンスとリム径の自動計測が可能になっている。また、測定終了後はホイール内側の修正位置付近で自動停止する機能を搭載し、手動で位相を合わせる手間を省くことができる。

 さらに、停止位置もウェイト貼り付け作業が最も容易な「下方5時」の位置で、赤色のレーザーポインターがガイドとして照射される。ただ、レーザー線で表示された位置にウェイトを合わせるだけで確実な作業ができそうだが、そうマニュアル通りにはいかないこともあるようだ。

 実際にはホイールの内面という狭い空間で作業を行うため、まっすぐに貼ろうとしてもズレが生じ、「せっかくの機能が使いにくく、効果を発揮できていないこともあった」(青木部長)という。

 ここで「ウェイトセッター ぺた2」を活用すれば、“一発”で済む。セッターの中央に刻まれている“中心線”とレーザーのポイントを合わせさえすれば、ジャストの位置に正確に貼り付けることが可能。“ピンポイントで誰でも高精度な作業を”という言葉通り、初心者でも難なくスムーズに作業を完了できる。

 なお、「7300P」に同社のレーザーセンタリング機能付き超低床型タイヤリフト「BL―02B」を組み合わせることで、作業の効率化と省力化、軽労化は格段に向上する。業界全体で人手不足が続く中、労働時間の短縮や軽労化、的確な人材教育につながっていくことも期待できそうだ。

「ウェイトセッター-ぺた2」を用いた作業
「ウェイトセッター ぺた2」

 もちろん「ウェイトセッター ぺた2」は「7300P」をはじめとした同社製品以外のバランサーでも使用できる。例えば、貼り付け作業が難しくなりがちな、修正位置がホイールの真上に来るような場合にも効果を発揮する。

 業界初となる「ウェイトセッター ぺた2」。青木部長をはじめ、同社の社員が顧客を訪問する中で「こういうものがあれば良いのに」という想い、そして「今までは複数回作業を行うことが当たり前で、改善すべき点が見落とされていた」という気付きから生み出されたアイデア商品だ。

 バランスウェイト貼り付け作業で生じる様々な課題を解決でき、なおかつ簡単に導入できるツールとして脚光を浴びていきそうだ。


[PR]

[PR]

【関連記事】