ブリヂストン企業博物館をリニューアルオープン“共感”への接点に

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カテゴリー: レポート, 現地
ブリヂストン・イノベーション・ギャラリー
ブリヂストン・イノベーション・ギャラリー

 ブリヂストンは10月22日、「ブリヂストン・イノベーション・ギャラリー」を報道陣に公開した。この施設は、昨年閉館した企業博物館「ブリヂストンTODAY(トゥデイ)」をリニューアルし、同社の歴史や事業活動、未来に向けた取り組みを紹介するもの。間もなく一般に公開する予定。

 「イノベーション・ギャラリー」は、同社が東京都小平市の技術開発拠点を再構築して開設する「ブリヂストン・イノベーション・パーク」の一部。同社では、このギャラリーを来訪者に共感してもらうための「タッチポイント」として位置付けている。

 ギャラリーは2フロアを使用しており、エントランスホールは企画展スペースとして利用することが可能だ。「エコ絵画」の展示や近隣の小中学校の生徒を対象にしたワークショップなどの開催を想定している。

乗り心地を体感できるシミュレーター
乗り心地を体感できるシミュレーター

 展示エリアは4つに区分されており、最初のエリア「WHO WE ARE」ではブリヂストンの歴史を通じ、同社の歩みや事業への挑戦を知ることができる。見学者が次に入るのは「WHAT WE OFFER」エリアで、ゴムやタイヤの性質、製造技術などに関する実験装置や実物のタイヤに触れることで、モビリティ社会を支える同社の技術を学ぶことができる。

 3つ目は研究施設のラボを模した「HOW WE CRATE」エリア。先端技術や他社の技術との融合の成果を紹介している。タイヤや防振ゴム、シートパッドを組み合わせて車両の音や振動を制御する「NVHソリューション」による車の乗り心地の向上を感じられるシミュレーターなど、効果を実際に体感可能な装置も並ぶ。さらに、ゴムと樹脂が分子レベルで結合したポリマーの「SUSYM」(サシム)や、排水システムの「スマートサイホン」を展示し、同社の先端技術や理念をアピールすることで企業との共同開発のきっかけ作りとして活用する。

森館長
森館長

 最後のエリアは「WHERE WE GO」と題し、月面探査ローバーに装着されるタイヤや、ワイヤレス給電ホイールなど、同社が将来の実用化に向けて開発する技術や製品を展示している。

 同館の森英信館長は「当社の取り組みに“共感”して頂き、今まで接点のなかった企業との出会いの場となってほしい。また、子供たちにとっても、学校ではあまり詳しく知る機会がないゴムやタイヤ、鉱山車両などについて学べる場として使ってもらいたい」と展望を述べた。

川本氏
川本氏

 また、ブリヂストンの川本伸司技術スポークスパーソンは、「イノベーションギャラリーで共感して頂いた皆様と、活発な共議を進めて共研で試し、形にしていく。そして新しい価値の共創を進めていきたい」と意欲を示した。

 このギャラリーは、「ブリヂストン・イノベーション・パーク」の玄関としても機能し、全ての来客者が訪れることになる。新しいビジネスや技術イノベーション、豊かな知に触れるきっかけとなることが期待される。


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