「ジャパントラックショー2024」パシフィコ横浜で  156社が課題解決への提案を

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カテゴリー: ニュース

タイヤ・ホイール・整備機器もブース出展

「ジャパントラックショー2024」=写真1=
「ジャパントラックショー2024」=写真1=

 国内最大級のトラック関連総合展示会「ジャパントラックショー2024」(主催・国際物流総合研究所)が9日から11日までの3日間、パシフィコ横浜で開催された=写真1=。今回は「環境と調和する物流の未来」がショーテーマ。各種のトラック・トレーラーや最新のEV、部品・用品・機器、運行管理システムなどの関係企業156社が参加。2024年問題や環境対応をはじめ諸課題に直面する物流業界に向け、最新の情報と最先端技術が展示された。タイヤ・ホイール、整備機器のなかから来場者の注目を集めたブースをレポートする。

 

 ダンロップタイヤ

ダンロップタイヤ =写真2=
ダンロップタイヤ 

 今回が初出展となったダンロップタイヤは、「エコスマートプラン(ESP)」を出展した。

 ESPは商品とメンテナンスをパッケージとするソリューションサービス。運送事業者向けに、タイヤを通して「経費削減」「業務効率化」「安全管理」「環境貢献」の4つのテーマからサポートするもの。担当者は「需要は近年、増している」と明かす。

 また、独自のセンサーレス技術「センシングコア」や、トラック・バス向けのTPMSなどを出展。タイヤだけにとどまらず、運送事業者向けに環境対応と効率化施策を前面に押し出した展示構成とした。担当者はその狙いを「ダンロップタイヤはタイヤだけの会社ではない、ということを知ってほしい」と強調した。

 

 TOYO TIRES

TOYO TIRES =写真3=
TOYO TIRES

 TOYO TIRESブースではダイナミックなロジスティック車両をそろえ、物流を支える最新のトラック用タイヤ新製品やコンセプトタイヤを装着、展示した。

 24年秋発売予定の小型EVトラック専用スタッドレスタイヤ「NANOENERGY(ナノエナジー) M951EV」を参考出品した。この製品はEV専用非対称パターンが氷雪上性能と耐摩耗性能を両立し、さらに環境に配慮して低電費性能とサステナブル素材を兼ね備えた。

 ほかに、車両整備の省人化が問われるなか、少しでもメンテナンスに要する時間を省くことができるオールウェザーのコンセプトタイヤも展示。偏摩耗の発生を抑制するパターンデザインによりローテーション回数を減少させ、ロングライフを追求している。

 

 日本ミシュランタイヤ

日本ミシュランタイヤ =写真4=
日本ミシュランタイヤ

 第1回から参加の日本ミシュランタイヤがアピールしたのは「環境」と「人材不足への対応」だ。

 「環境」では、22年に発表したサステナブル素材を58%使用したバス用タイヤがメインで、今回、初めて公開した。実用装着可能で、「2~3年以内には量産することが可能」という。

 タイヤのサーキュラーエコノミー(循環経済)の取り組みについても紹介。原材料だけでなく生産設備の電化や効率的なロジスティクスの実現など、タイヤのライフサイクル全体での施策を展示した。

 「人材不足への対応」では、運送事業向けドライバー診断パッケージ「DRIVER SURVEY」を展示。ドライバーの会社に対する帰属意識や業務への貢献意欲を可視化するもので、ドライバーの定着を図る。

 

 イヤサカ

イヤサカ =写真5=
イヤサカ

 イヤサカは輸送業界に貢献する整備機器を展開。コンピュータ検査システム、OBD検査専用スキャンツール、タイヤ脱輪脱輪防止機器などを多彩にとりそろえた。

 充電式電動ナットランナー「eBlueTork CP8609」シリーズを実演。軽量・コンパクト設計で効率的な取回しを実現し、高精度の締め付けで安全性を確保する。専用アプリCPLinQを使用することで工程・品質管理の最適化、締め忘れを防ぐ員数管理、締め付け結果を瞬時にExcelデータ化し、データ保管も可能となる。タイヤ脱輪事故防止での活躍が期待される。

 

安全自動車 =写真6=
安全自動車

 安全自動車

 安全自動車はフラットなストールがあればどこでも使用可能な大型車向け移動式モバイルコラムリフト「MCO86」を出品。車両のセットアップはタイヤの下にフォークを差し込むのみ。車両下部塗装、重整備など、幅広い整備が可能となる。各コラムは無線で同期され、バッテリー駆動のため配線が不要。作業スペースを広く確保できる。

 

 バンザイ

バンザイ =写真7=
バンザイ

 バンザイは、タイヤ充てん時に使用する安全ケージを紹介した。これは爆風誘導板ユニットが着脱式なので取付け方向を変更することが可能。誘導板を上向きにセットすると、爆風を上方に逃がすようになっている。

 同社のブースのテーマは、「体感してもらうこと」。安全ケージ以外にも、タイヤの脱着作業時に確実な作業ができる工具や保守管理機器など各種整備機器を展示。スタッフが訪れた人たちと一緒に、実際に機器を操作した。

 

アルティア =写真8=
アルティア

 アルティア

 アルティアはタイヤチェンジャー「メガウイニングⅢ」を出展。タイヤアーム台とツール台が一つの操作で交互に移動するのでスピーディーで快適な作業が可能だ。

 タイヤ充てん時の安全性向上に貢献するセーフティーケージ「メガセーフティーⅢ」も展示した。

 

 ハウメット・システムズ・ジャパン

 鍛造アルミホイール事業をリードするハウメット・システムズ・ジャパンは、世界中のトラックやバスに提供されている自社製品ブランドのアルコア・ホイールを展示。なかでも目を引いたのが独自の技術により長期間光沢を保つことができるDura-Bright(デュラブライト)。優れたコーティング技術により水と中性洗剤での洗浄で汚れ落としが可能で、腐食に強い。

 

 パーマンコーポレーション

パーマンコーポレーション =写真9=
パーマンコーポレーション

 トラック用品の製造・販売を行うパーマンコーポレーションは、ホイールナットの緩みを防止する「ナット緩み止めリンク」などを展示した。

 同製品はナットを緩まないように固定して、タイヤの脱輪を防止する。ステンレス製となっていることから、ホイールともなじむ色合い。サビにも強く、装着したまま日常点検することも可能だ。

 同社によれば、国際的第三者認証試験機関で有効性を実証したという。

 


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