国内市販用タイヤ TOPインタビュー

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カテゴリー: インタビュー, 特集

 ブリヂストンタイヤソリューションジャパン㈱代表取締役社長 久米伸吾氏

 お客様に選ばれる新たな価値づくりに挑む

 プレミアムタイヤ事業戦略を強化

 ――22年事業の振り返りを。

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ブリヂストンBTSJ久米社長

 22年の国内タイヤ市場は、Covid-19感染影響が継続したものの、行動制限の撤廃による人流や車の稼働回復の動きがみられました。その中で、月別では値上げに伴う仮需とその反動による増減はあるものの、通期でみると乗用車用・トラックバス用タイヤ共に21年の需要を上回りました。

 収益確保の面では、ロシア・ウクライナ情勢の緊迫化を背景としたタイヤ原材料価格、及びエネルギー費の高騰があり、非常に厳しい事業環境でした。

 このような環境の下、当社としては品質経営を土台とし、22年1月発足の3事業体制(タイヤ販売事業・ソリューション事業・小売サービス事業)を軸とした〝稼ぐ力の再構築〟、将来に向けた〝戦略的成長投資〟を実行しました。その中で、足元の稼ぐ力――収益確保に向けて、売値のアップのみならず、プレミアムタイヤ及び高インチ領域の販売量アップへの取組みを強化しました。

 

 乗用車用タイヤについては「POTENZA/REGNO/ALENZA/BLIZZAK」を中心としたプレミアムタイヤ事業戦略を推進し、前年対比のMIXアップ・販売伸長となりました。特にSUV領域におけるプレミアムブランドタイヤ「ALENZA」については、コミュニケーションを一新し、ブランディングの強化を図っており、購入者の皆様からも高い評価を頂いています。

 「見つかる100人のちゃんと買い」については、お客様のちゃんと買いをサポートするAI診断システム(WEBサイト)を活用し「タイヤ選びのサポート」を更に強化し、お客様のタイヤ選びの納得度向上に向けて、当該サービスをリニューアルしました。

 UI(ユーザーインターフェース)をチャットボットの対話形式に刷新し、現場の商談をより再現しながら使いやすさの向上を図ることで、これまでの累計サービス利用数も140万回を超え、お客様からご好評を頂いております。

 

 22年末~23年初にかけての冬タイヤ販売は、22年末に西日本含め降雪があり販売は堅調に推移しました。一方で、23年初は、日本海側での豪雪はあったものの大需要地区の首都圏での降雪がなく、前年対比では大きな販売伸長には至りませんでした。また、降雪により懸念されるタイヤの供給は、各エリアの物流拠点の保有サイズの精度アップ・適正化を進め、販売店様の在庫の適正化に取り組んだことで、大きな影響はありませんでした。

 

 トラック/バス用タイヤについては、ENLITEN商品「W999」をはじめ、サイズラインアップを拡充すると共に、ソリューション提案活動を推進し、リトレッドを含め、前年/コロナ禍前の19年を上回る販売本数となりました。

 特に22年9月に発売したENLITEN商品「W999」は氷雪性能と摩耗ライフを高次元でバランスし、従来品対比で耐偏摩耗性能を向上させており、多くのお客様から高い評価を頂いております。

 ENLITEN技術を搭載した当商品は、断トツ――企業としての目標を指します――性能に加え、リトレッドを前提とした高いケース耐久性能を備えております。新品を「創って売る」だけではなく、「使う」という観点に立ち、お客様の使用実態や困りごとを把握した上で、リトレッド・メンテンナンスを組み合わせ、タイヤという資源を使い切ることで、お客様に対して環境貢献・経費削減といった更なる価値提供を進めています。

 

 ――23年の市場の展望と、掲げる目標を。

 まずブリヂストンの大原則――『タイヤ・ソリューションは 生命を乗せている』は、これから社会やお客様、モビリティが変化しても決して変わることはありません。

 22年3月に、ブリヂストンはビジョン「2050年サステナブルなソリューションカンパニーとして社会価値・顧客価値を持続的に提供している会社へ」の実現に向け、未来からの信任を得ながら経営を進める軸として「Bridgestone E8 Commitment」を発表しました。

 更に昨年8月に、創立100周年へ向けた道筋として、「2030年長期戦略アスピレーション(実現したい姿)」を発表しました。

 これらのブリヂストンのビジョン、長期戦略のもと、日本事業の中核である我々ブリヂストンタイヤソリューションジャパングループは牽引役を果たすべく、お客様に選ばれる、受け入れられる、新たな価値市場づくりに果敢に挑んでいきます。

 

 乗用車用タイヤについては、断トツプレミアムブランド「POTENZA/REGNO/ALENZA/BLIZZAK」のポジショニングを高めるべくプレミアムタイヤ事業戦略を強化していきます。

 具体的には、各種メディアやイベント、WEB・SNSを活用したブランドコミュニケーションや商品価値訴求を基本として、価値を伝えていくのは直接お客様との接点を持つ、販売店様であり、スタッフの方に価値を知って頂くべく、性能体感試乗会等の取組みについても拡大実施していきます。これらの取組みを通じてお客様に対してプレミアムタイヤの価値を伝達していきます。

 

 また、今春の新商品「NEWNO」は、プレミアムタイヤ商品に搭載されている技術を採用しており、通常は背反する低燃費性能とウェットグリップ性能、ロングライフ性能を高い次元で両立している、ワンランク上の商品です。

 プレミアムタイヤである「REGNO」「ALENZA」などに次ぐ新ブランド「NEWNO」により、幅広いお客様により安心・安全なモビリティライフを提供していきます。そのために、メディアを通じたお客様との直接コミュニケーション強化、店頭ツール拡充等、セルアウト促進に向けた取組みを一層強化していきます。

 

 トラック/バス用タイヤについては、ENLITEN「W999」、ECOPIAをはじめとしたプレミアムタイヤ商品の豊富なラインアップに加え、リトレッドもラインアップ拡充をすることで、BS独自の新品+リトレッドによる循環型ビジネスへのシフトを強化していきます。

 特に、サステナビリティ視点から、〝タイヤ1本あたりの価値最大化により、1本のタイヤを長く使い続ける=タイヤという資源を使い切る〟ということを狙いに、リトレッドソリューションモデルの浸透を図っていきます。


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