市場ニーズに応えたグッドイヤーの商用車用オールシーズン「VECTOR 4SEASONS CARGO」

 季節ごとのタイヤの履き替えが不要で、突然の降雪時にも安心して走行できることから国内市場でもユーザーが広がってきたオールシーズンタイヤ。れまでSUVや乗用車などに装着されるケースが多かったが、その利便性の高さは商用車の利用者にとっても同じことが言えるだろう。日本グッドイヤーが2月中旬に長野県北佐久郡の女神湖周辺で開催した試乗会で、商用車用オールシーズンタイヤ「VECTOR 4SEASONS CARGO」(ベクター・フォーシーズンズ・カーゴ)の性能を体感した。

「VECTOR 4SEASONS CARGO」
「VECTOR 4SEASONS CARGO」

 「ベクター・フォーシーズンズ・カーゴ」は日本グッドイヤーが昨年8月に発売したモデル。同社は国内市場で他社に先駆けてオールシーズンタイヤの認知度向上を図るとともに拡販に取り組んでおり、このカテゴリーのパイオニア的存在だ。これまで乗用車やSUV向けにオールシーズンタイヤを展開してきたが、市場が拡大するにつれてニーズが高まっていた商用車用として、満を持して市場投入した。

 商品の特徴は泥ねい地の走破性を夏タイヤより高めつつ、独自のサイプ技術によってブロックの倒れこみを防止してドライやウェット、雪道での高い操縦安定性を実現している点だ。また、ブロック剛性を高めたほか、圧力分布を最適化させて接地面を最大化。これによって偏摩耗を抑制しつつ冬道でのパフォーマンス向上を図った。

「VECTOR 4SEASONS CARGO」
「VECTOR 4SEASONS CARGO」

 今回の試乗車はホンダの軽商用車「N-VAN(バン)」で、タイヤサイズは145/80R12 80/78。この日の女神湖は好天に恵まれたものの、気温は0度前後。前日に積もった雪で覆われているスノー路面が中心となっている。周辺は緩いカーブや山道もあり、オールシーズンの性能を試すには絶好のシチュエーションとなった。

「VECTOR 4SEASONS CARGO」
「VECTOR 4SEASONS CARGO」

 一般道に出てすぐにあったのが交差点。氷になった部分やシャーベットも混ざり、スタッドレスタイヤであっても注意が必要なポイントだ。やや緊張しながらハンドルを切ったが、拍子抜けするくらい難なく曲がり終えてしまった。その後は勾配のある山道が続くが、「N-VAN」はしっかりと登り進めていく。タイヤが雪を確実にグリップしてくれる感触があるため、安心感が非常に高い。下り坂でもスピードを守っている範囲ではブレーキング、コーナーリングともにドライバーの意思通りだ。

 さらに、「ベクター・フォーシーズンズ・カーゴ」は、トレッドとカーカスの間に新開発の低発熱ゴムを搭載。発熱を抑えることで転がり抵抗の低減も図っているほか、ライフ性能も向上させているという。

 バンなどのクルマは仕事用として使われる機会が多く、突然の雪があったからといって簡単に使用を止めることはできないだろう。「仕事で走る」  オールシーズンタイヤはそういったプロのドライバーの要求にもマッチしたタイヤと言えそうだ。

 なお、同商品は「N-VAN」のほか、トヨタ自動車の「ハイエース」など主要な商用車に対応した4サイズをラインアップする。また、スノーフレークマークの取得により、高速道路などの冬タイヤ規制下においても通行が可能となっている。


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