タイヤ事業が創業以来初めて1兆円超える  成長戦略の2本柱、いよいよ実用化へ

シェア:
カテゴリー: ニュース

住友ゴム山本悟社長

 住友ゴム工業は14日、決算説明会を開催した。

 23年は利益水準が急回復し、事業利益が下期過去最高となった。スポーツ事業も過去最高の利益となり、フリー・キャッシュ・フローも初の1千億円超えを達成した。

 24年の見通しは、金融引き締め策、ウクライナや中東の地政学的緊張の影響など、不確実性の高い状況が続くとみる。一方で、原材料価格高やエネルギーコスト高に一服感があるとし、増収増益の予想を示した。

 北米事業について、23年は北米市場で高い評価のファルケン・ワイルドピークシリーズの販売好調もあり、事業利益が大幅に向上し、黒字化を達成した。新商品の拡販を予定し、今後さらなる収益向上を目指す。

山本社長(右)と西口専務
山本社長(右)と西口専務

 また、独自のゴム技術であるアクティブトレッドは本年秋、国内向けオールシーズンタイヤとして発売を予定。自らテストコースでハンドルを握ったという山本悟代表取締役社長=写真・右=は「従来のオールシーズンタイヤを凌駕することはもちろん、スタッドレスタイヤに近いレベルの性能が期待できる」とした。

 同様に独自技術であるセンシングコア事業については本年1月、米国CESに初出展した。また、車両の故障予知のソリューションサービスを行う米国企業Viaduct社に出資し戦略的パートナーシップを強化した。

 山本社長は「グローバルでのセンシングコアの取り組みにもご注目いただきたい。当社の成長戦略の柱である二つがいよいよ本年、実用化し、ビジネス収益化が始まる」と、期待を込め語った。


[PR]

[PR]

【関連記事】