進む廃タイヤのケミカルリサイクル

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資源循環と脱炭素化へ、注目度増す

廃タイヤ。写真はイメージ
廃タイヤ。写真はイメージ

 ケミカルリサイクルが廃タイヤ(用済みタイヤ)のリサイクル方法で注目を集めている。ケミカルリサイクルとは廃棄物に化学的な処理を施し、他の物質へと分解し資源として再利用する方法。廃タイヤの場合、油化やガス化しタイヤや化学品の素原料として活用するもの。タイヤ業界ではメーカー各社がその研究開発の深化に向け取り組みを推進しているさなかだ。

 

 廃タイヤは中古タイヤや原燃料用チップ/カットタイヤとして海外輸出されるものを除くと、リサイクル利用として原形加工(マテリアルリサイクル)と熱利用(サーマルリサイクル)の2種に大別することができる。

 JATMA(日本自動車タイヤ協会)が先にまとめた国内における22年(1月〜12月)の廃タイヤのリサイクル状況は、発生量が本数9200万本、重量100万8千トン。前年と比べると本数で100万本、重量で2万1千トン増加した。

 リサイクル利用量は前年より8万トン増え合計98万4千トンで、原形加工利用が前年比13%増、熱利用が4%増。リサイクル利用全体からみた構成比は前者が15%、後者が66%と、サーマルリサイクルが圧倒的に多い。

 しかし近年、気候変動への対応をはじめSDGsの取り組みが重視されるようになった。それに伴い廃タイヤのリサイクル方法についても、様々な角度から検討され課題解決に向けたアプローチが行われている。その一つが、ブリヂストンがENEOSと進める共同プロジェクトだ。

 ケミカルリサイクルは、物質転換に大掛かりな工程が必要で多額の設備投資を要する。しかしカーボンニュートラルやサーキュラーエコノミーの観点から得られるメリットは大きく、その研究と開発が積極的に進められている。

 またタイヤメーカー以外の業種でも、その可能性を探る動きが活発化しているようだ。特に廃棄物のケミカルリサイクルに取り組む化学メーカーは、その素材の一つとして廃タイヤに強い関心を寄せているという。


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