正確なゲージでタイヤ点検を〜4月7日「タイヤゲージの日」で旭産業がキャンペーン〜

シェア:
カテゴリー: レポート, 整備機器

 日本自動車タイヤ協会(JATMA)によると、2022年1月~12月、空気充てん作業時に18件の事故が発生した。また空気補充時の事故は1件だった。死亡事故こそ無かったものの7件の人的被害が報告されている。事故を防ぐには法令遵守が第一で、空気充てん作業の特別教育を受講することが必須だ、とJATMAは指摘する。その日頃のタイヤ管理を行う際、空気圧の点検業務に欠かせない機器の一つがタイヤゲージである。本欄ではそのタイヤゲージにスポットを当てる。

正確なゲージでタイヤ点検を

 空気圧管理はTPMS、あるいは残溝を含めタイヤをトータルで管理するフリートマネジメントについて現在、システムの開発と市場への導入が進みつつある。しかしその一方、空気圧の計測をタイヤゲージに頼る現場は少なくない。だがそのタイヤゲージが精密機器であり、その精度を維持するために日頃の点検・管理が重要であることは見過ごされがちのようだ。

 タイヤゲージの老舗専門メーカー、旭産業株式会社(東京都大田区、石田明義社長)はかねてから取り組みを始めた。タイヤ業界にはJATMAが制定しメーカーと販売側が協力し合い推し進める4月8日「タイヤの日」がある。そこで旭産業はその前日に当たる7日を「タイヤゲージの日」として制定。2007年に一般社団法人日本記念日協会により記念日に認定・登録された。

 タイヤ点検に使用するタイヤゲージはその精度こそが“命”であり、それを維持するためには始業前にタイヤゲージの点検と年に1度程度の校正が必要——この記念日を通じ訴求し続けてきている。

 石田社長にこれまでの「タイヤゲージの日」活動について訊くと、「タイヤゲージがタイヤの点検・管理業務を行う上で重要なツールであり、精度の高い機器をお使いいただくことは大事。この点はタイヤを取扱う皆様の間で少しずつ浸透してきています。ですが、『タイヤゲージの日』の意義についてご理解いただいているかと言えば浸透度合いはまだまだ」と、道半ばであることを吐露する。点検や校正に出されたタイヤゲージ。分解するとサビで赤茶色に濁った水が流れ出ることがあるという。コンプレッサーの水抜きが不十分だったことが影響したとみられる。

 ユーザーにタイヤゲージにもっと関心を持ってもらいたい、と石田社長は次のように続ける。「クルマの開発部門担当の皆様はタイヤゲージをはじめ測定器の精度に非常にシビアです。品質にも高いレベルを求められます。それはなぜか。精度の誤差が少なければ少ないほど、クルマ自体、高い品質のものをつくることができるからだと言われます。当社はそれにお応えできるよう、精度の高い機器を開発し市場で展開しています」。

 一方で、石田社長は「誰もが使いやすい機器、現場での省力化と作業の効率化を実現する機器、そして正確に計測できる機器を開発し供給することがメーカーの責務」と強調する。同社ではタイヤゲージ「ゲージボタル」シリーズについて逐次モデルチェンジを行い、その度に部品の一つひとつから改良。常に精度向上に努めている。

 また誰もが使いやすいという点で、デジタル化に対応した商品を販売中だ。タイヤゲージはダイヤルゲージと呼ばれる、数値を針で示す方式のものが一般的。ただ近年ではTPMSの普及に伴い、タイヤゲージでもデジタル化が広がりつつある。

 「作業されるどなたが計測しても、また機器をどの角度から見ても同じ結果として表れるという意味でデジタル表示のニーズはある」とする。旭産業では精度がより強く求められるプレミアム商品の分野でデジタル表示の機器をラインアップ。いち早くニーズへの対応を図っている。

 このような視点でタイヤゲージの重要性について訴求する旭産業。4月7日「タイヤゲージの日」を制定し昨年満15周年を迎えた。それを記念しプレゼントキャンペーンを展開したところユーザーや市場関係者から高い評価を得た。16年目の今年も引き続き賞品が当たるキャンペーンを実施する。

ダイヤルゲージ ホタル針
ダイヤルゲージ ホタル針

 プレゼントキャンペーンは同社ホームページで展開中だ。オンラインストア「ゲージボタルねっと」にアクセスしユーザー登録の上で応募すると抽選で10名に、キャンペーン専門のオリジナル品である「ダイヤルゲージ ホタル針」(品型番・AD−306HB)がプレゼントされる。

https://www.air-asahi.com/dayofgauge/

 石田社長はキャンペーンに込めた思いを次のように語る。「プレゼント企画では既存の商品ではなく、オンライン販売のみの特別な仕様であつらえました。他では買えないという、プレミア感を表現しています。オリジナル品ということで、『ゲージボタル』のキャラクターである蛍(ほたる)をアイキャッチとして型取り、ゲージ本体に取り込んでいます。新しい試みとして期待しています」。

 この企画は同社の若手社員の発想によって実現したそうだ。「突拍子も無いことはできませんが、ちょっとした“遊び心”が関心を呼んでくれるのではないかと思っています。精度が高いのは当然でそれにプラス、“かっこいいね”とか“おしゃれだね”という付加価値に目を向けていただくことに繋がれば」と語る。

 旭産業ではこのプレゼントキャンペーンを通じ、4月7日「タイヤゲージの日」の認知度向上を図り、その意義について社会一般に広めていく考えだ。


[PR]

[PR]

【関連記事】