タイヤメーカー4社  23年12月期第3四半期業績を発表

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カテゴリー: ニュース

住友・横浜・TOYOは通期予想を修正

 タイヤメーカー4社はこのほど、23年12月期第3四半期業績を明らかにした。

 

 ブリヂストンが10日公表した23年12月期第3四半期累計の連結決算業績は、売上収益が前年比7%増の3兆1981億円、調整後営業利益は同6%増の3623億円となった。

 調整後営業利益は、原材料価格・インフレ(エネルギー費、労務費等)等によるコスト面のマイナス影響を売値・販売MIXの改善でカバー。需要減少による販売減影響あるも、徹底した経費マネジメント・生産性改善活動に取り組み、為替影響込みで前年比増益を確保した。

 

 10日発表の住友ゴム工業第3四半期累計の連結業績は、売上収益が前年同期比8.9%増、事業利益が238.7%増、営業利益が322.4%増、当期四半期利益が88.9%増。第3四半期の事業利益は過去最高益(249億円)を達成。

 タイヤ事業は売上収益が同9.0%増、事業利益が同838.2%増で増収増益だった。

 同社は通期連結業績予想を修正した。売上収益では、半導体不足による自動車メーカーの減産基調が緩和傾向にあることや、円安効果もあり前回は発表予想を上回る見込みとなった。利益面では、原材料価格の高騰影響の緩和や高機能タイヤ拡販による構成の改善等もあり事業利益、営業利益、当期利益のいずれも前回発表予想を上回る見込み。

 今回発表した通期連結業績予想は、売上収益が前回予想の1兆1700億円より100億円増の1兆1800億円。利益面は、事業利益が前回予想500億円より130億円増の630億円、営業利益が前回予想410億円より50億円増の460億円、当期利益が前回予想230億円より60億円増の290億円。

 

 10日発表の横浜ゴム23年12月期第3四半期累計の連結業績は、上期累計で売上収益は前年同期比12.6増の6925億円、事業利益は同6.7%増、営業利益は同15・5%増、当期四半期利益は同33.9%増となり、売上収益と事業利益および当期利益は過去最高を達成した。また、第3四半期単独では売上と全ての利益で過去最高となった。

 また同社は2023年5月12日に公表した2023年12月期通期の連結業績予想の修正を発表した。事業利益を55億増の900億円、営業利益を55億円増の925億、当期利益を55億円増の625億円とした。修正の理由は、北米でタイヤ販売が堅調に推移していることに加え、海上運賃、固定費をはじめとした経費削減の効果等を考慮したという。

 

 TOYO TIREが14日発表した23年12月期第3四半期業績は、北米でのタイヤ販売本数の伸長などにより、売上高は対前年同期比16.8%増、過去最高となる4092億円を計上した。

 海上輸送費や為替など外部環境が追い風となり、営業利益も過去最高となる503億円(対前年同期比60.3%増)となった。経常利益は為替差益の計上等により645億円(同42.4%増)、有価証券売却益の計上等により純利益は568億円(同26.8%増)とあり、いずれも過去最高を記録した。

 なお、通期業績予想は、原材料価格の高騰と海上運賃の値上がり等が想定より下回ること、為替相場が想定より円安に推移していることから増益で修正を行った。営業利益は600億円から650億円、経常利益は610億円から700億円、第3四半期純利益は550億円から600億円と上方修正した。

4社第3Q 一覧表
4社第3Q 一覧表

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