
日本中古タイヤ輸出業者協議会は13日、第30回総会・懇親会を開催した。牧野満会長(牧野貿易商会)=写真=が第29期の決算報告を行い、すべての議案を承認した。
中古タイヤの輸出実績は、24年5月から25年4月までの1年間で約1192万本、169億円。前年同期比で本数4.5%減、金額1.1%減(出典・財務省輸出通関実績)だった。
米国関税などの不安材料が多いなか、会員はそれぞれの現況を報告し、積極的に情報交換をした。
「コンテナが取れない」「価格が一気に下がってきた印象」「米国関税の影響もあり、海上運賃が上下している。関税が決まれば高い安いは別として業界は動く。今は我慢かと思う」など、取引の厳しい状況が垣間見えた。
また、「11Rの動きが鈍い」「マレーシアでは需要に対してタイヤが集まらない状況。中国タイヤの需要が高まってきて、日本の中古タイヤは不要というバイヤーもいる」と、海外の個別市場に関する報告もあった。
在庫についても不安が広がっており、「オーダーがあっても出せるものが国内にない」「値上げの影響か、タイヤをギリギリまで履くユーザーが多くなった。中国製の台が出てくるのか心配」「良いタイヤがあまり出てこなくなった。質の悪いタイヤ、廃タイヤの方が増えている印象。今まで以上に厳しい1年になるのでは」と、先行きを不安視する声が多く聞かれた。