大型車の車輪脱落事故、前年度から17件増の140件。国交省発表

シェア:
カテゴリー: ニュース
タグ: ,

10月からキャンペーン開始。法改正で違反者は行政処分

大型タイヤ脱輪ポスター①
大型タイヤ脱輪ポスター①

 国交省は9月29日、「令和4(2022)年度大型車の車輪脱落事故」について発生状況をまとめた。それによると、昨年1年間の事故発生件数は140件、このうち車輪脱落事故による人身事故は1件だった。123件だった前年度実績に対し17件増加。令和2年度の131件を抜き統計史上最多となった。事態を重く見た国交省は「令和5年度緊急対策」を発出。併せて、10月から「大型車の車輪脱落事故防止キャンペーン」を開始した。ポスター=写真=やチラシ、動画を活用することで、タイヤ脱着時の適切な作業と保守管理について啓発活動を行い、大型車の車輪脱落事故の防止対策を進めていく。

 

大型タイヤ脱輪ポスター②
大型タイヤ脱輪ポスター②

 昨年2月に設置の「大型車の車輪脱落事故防止対策に係る調査・分析検討会」の中間とりまとめで、脱落事故は次の点が主な原因として報告されている。

 「タイヤ脱着作業時のワッシャー付きホイール・ナットの点検、清掃や各部位への潤滑剤の塗布、ホイール・ナットが円滑に回るかの確認が不十分であるなど、適切なタイヤ脱着作業やタイヤ脱着作業後の増し締めが実施されていない」

 脱落事故防止を図るため、昨年「令和4年度緊急対策」を実施。タイヤ脱着時の確実な作業の徹底を呼び掛けた。しかし事故発生件数は減らず、逆に増加傾向にあることが今回の調査結果で示された(出典のグラフは「自動車事故報告規制に基づく報告及び自動車メーカーからの報告」)。

車輪脱落事故発生状況(令和4年度)①
車輪脱落事故発生状況(令和4年度)①

 国交省では昨年に続き「令和5年度緊急対策」を発出した。例年、事故が冬用タイヤへの交換から1〜2カ月後に集中していることから、早期に冬用タイヤに交換するなど余裕を持って正しい脱着作業を行えるよう冬用タイヤ交換の平準化を推進する。

 また、日本自動車タイヤ協会(JATMA)や全国タイヤ商工協同組合連合会をはじめ、自動車工業会(自工会)、全日本トラック協会、日本自動車機械工具協会、日本自動車機械器具工業会などの関係団体ごとに実施事項を連絡し、脱落事故防止に対する取り組みの周知・徹底を図る。これを受けJATMAは2日付「JATMAニュース№1270」で適正作業と増し締めの実施を呼び掛けるチラシを作成し、啓発活動を展開中。自工会では取り組みの一環として各トラック協会にホイール・ナットの無償提供を行うほか、ホイール・ナット回転指示インジケーターを配布する。

車輪脱落事故発生状況(令和4年度)②
車輪脱落事故発生状況(令和4年度)②

 さらに、国交省は「自動車運送事業者に対する行政処分等の基準及び整備管理者制度の運用について」を改正。10月1日から、違反した自動車運送事業と整備管理者に対し行政処分を導入した。これにより「車輪脱落事故を惹起した自動車運送事業者に対する車両の使用停止(初違反20日車、再違反40日車)」と「一定期間に複数回の同事故を惹起した自動車運送事業者に対し整備管理者の解任命令」の発令が可能になった。

車輪脱落事故発生状況(令和4年度)③
車輪脱落事故発生状況(令和4年度)③
車輪脱落事故発生状況(令和4年度)④
車輪脱落事故発生状況(令和4年度)④

 これら各種の施策を通じ、冬用タイヤ交換時の確実な作業の実施を呼び掛け脱落事故防止対策の徹底を図る。


[PR]

[PR]

【関連記事】