小野谷機工(株)  パケサポリフト「PSL−45」

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カテゴリー: レポート, 整備機器

 袋詰め作業のサポート機能に特化

 新たな視点で軽労化・省力化を実現

 物を「持ち上げる」「運ぶ」。その物が重ければ重いほど、また作業に携わる時間が長ければ長いほど、作業者にかかる肉体的負担は大きくなる。単純なことだが、作業現場で軽労化・省力化を図るのであれば、すべての作業での動作について洗い出し、作業者のどこにどれくらいの負荷がかかっているのかを理解する必要がある。タイヤ整備の現場では「持ち上げる」「運ぶ」作業が実は想像以上に多い。

 

 タイヤ整備の現場で「持ち上げる」「運ぶ」という作業を担うのがリフターだ。ただ、ひと口にタイヤをリフトアップするといっても、タイヤチェンジャーのセンターテーブルに載せるときと、ホイールバランサーの主軸に取り付けるときとでは、タイヤの位置や作業の姿勢がまったく異なる。タイヤを倉庫に格納するときと、クルマのトランクに運び入れるときももちろん違う。従って、それぞれの作業に適した専用のリフターが必要となる。

本機と三田村さん
本機と三田村さん

 小野谷機工(福井県越前市)が開発し商品化したリフトは、タイヤの持ち帰りを行うときの作業をサポートするもの。パッケージ&サポートリフト、略してパケサポリフトと呼称する。「PSL−45」を新発売した。商品開発本部サービス機器開発部主任の三田村廣大さんが解説する。

 

 夏用から冬用へ、逆に、冬用から夏用へとタイヤを交換する需要シーズン。ホイール付きのままの状態で4本1セット分を、自宅に持ち帰るドライバーは一定数いる。タイヤ脱着後、それまで装着していたタイヤを梱包用の袋(通称・タイヤ袋)に包み引き渡す。タイヤ店のスタッフがトランクルームや車内後部座席に運び入れるケースがほとんどに違いない。

 タイヤ袋にタイヤを梱包する作業は前かがみの姿勢で行う。それをクルマのトランクルームに入れようとすれば、中腰の姿勢から一気に持ち上げなければならない。タイヤ袋がポリ製の場合、グローブをはめたままの状態では滑ってしまい持ち上げにくい。その作業がクルマ1台につき4回。繁忙期にはそれが延々と続く。

本体サイド部に配置されたスイッチ
本体サイド部に配置されたスイッチ

 三田村さんは「なにげない作業なのだが、腰にかなりの負担をかけている」と指摘する。「最近はSUVやハイト系軽自動車が増え、それとともにタイヤが大口径化・重量化する傾向にある。また、クルマの大型化・ハイト化とともに高床化されれば、持ち上げる移動量もそれだけ増える」と続ける。

 これら一連の作業シーンで軽労化・省力化を果たすことはできないのだろうか —— アイデアを具現化したのがこの「PSL−45」だ。商品ナンバーの「45」とは、リフトの持ち上げ能力が45キロだということに由来するそうだ。このリフトアップ能力であれば、大型SUV用のホイール付きタイヤであっても十分に昇降でき、余裕をもって作業することができる。

 

 実演デモに際して、三田村さんは「PSL−45」をクルマの架台(トランク)付近へと移動させる。4輪キャスター付きなので、機動性が高い。

タイヤをリフトに載せた状態
タイヤをリフトに載せた状態

 タイヤをリフトに載せ、スイッチでバルブを操作。作業がしやすい任意の高さまでリフトをアップさせる。上からタイヤ袋をかぶせる。タイヤを180度回転させる。リフト下部の2本のローラー、本体支柱サイド部に斜めの角度に配置された2本のローラー、合わせて4本のローラーがタイヤをホールドしながらスムーズに回る。三田村さんがタイヤ上部で袋の口を縛る。架台の高さにリフトを合わせると、袋に入ったままのタイヤを架台に転がした。梱包されたタイヤの積み込み作業を終えた。

リフト部分のアップ
リフト部分のアップ

 シンプルであり、理にかなった製品だ。機器本体は幅562ミリ×奥行き810ミリ×高さ1390ミリ。本体重量は95キロ。置き場に困らないコンパクトサイズだ。揚程は800ミリ。使用する空気圧は800kPa。リフトの速度は約250ミリ/秒。本体にエアーの取り口用カプラを備えた。ここから圧縮エアーを使うことができる。三田村さんは「活用方法はいろいろと可能で、作業環境や条件によりエアーの使い分けができる」と説明する。

エアーの取り口用カプラ
エアーの取り口用カプラ

 タイヤの梱包とクルマへの積み込み作業の負担を軽減するべく、「便利で使いやすく」を形にしたらこのパケサポリフトとなった。


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