作業の効率化と品質向上を提案
(前・後編の2回連載/前編)
【小野谷機工】写真(1)

〈Making future work style Easier——これからの働き方をもっと簡単に——〉が展示ブースのテーマ。国産メーカーの強みを活かし、新商品・参考出品モデルを数多く出展した。
宇田公郎社長=写真(2)=は「少子高齢化で労働人口が減少し、整備業界では人手不足への対応を図るため、女性やシニア層を現場で活用するかが課題解決の一つの糸口。当社の取り組みとして、より安全で、一層の効率化を図りながら、省人化・軽労化を実現する機器を開発し、ショー出展を通じてご提案するもの」と語る。

それを象徴するのがコンセプトモデルの自動組み込み専用タイヤチェンジャー「EM−19230」。チャッキングには同社初のセンターロック方式を採用した。
屋外展示会場ではTB用・PC用2台のタイヤサービスカーを参考出品。いずれもEVコンセプトカーで、動力源にリチウムイオンバッテリーを搭載。発動発電機を不要とし作業スペースを拡大しながら、CO2排出量を削減するなど環境負荷の低減を実現する。
【イヤサカ】

自動車整備をサポートし、省力化、安全確保、コンプライアンスを目的とした機器について、米国ハンター社製品を中心に出展。車検、フットワーク、ボディ&ペインティング、一般整備、大型整備、洗車の6コーナーに分けて展示した。フットワークコーナーでは、車両通過時にホイールアライメントを測定し瞬時に結果を報告する「クイックチェックドライブ」と、車両通過時にタイヤのトレッドを測定する「クイックトレッドエッジ」がメイン=写真(3)=。

フルオートマチック化を実現したタイヤチェンジャー「レボリューション」をはじめ、ホイールバランサーの新製品「S755NW−AL」「S645NW」、タイヤホイールウォッシャーなどを実演デモ=写真(4)=。ホイールアライメントテスターのスタンダードモデル新製品「ホークアイ スタンダード」、大型車用「ホークアイ XL」を参考出品した。
【安全自動車】写真(5)

〈お客様の安全・安心をサポート〉が展示テーマ。メカニックをはじめとする「ヒト」に着目。省力化、効率化、作業の安全化により、ヒトにやさしい労働環境をめざす提案を行った。
最新式のタッチレスホイールアライメントテスター「ARGOS」は、ホイールにターゲットを装着する必要がなくわずか5秒で高精度かつスピーディな測定を実現する。車検システム「ラインマスター」や大型車用洗車用省力化ツールなど、新製品100点以上を意欲的に展示した。

タイヤチェンジャーとホイールバランサーでは、エイワが市場展開する「ウイング」シリーズ、「サーキット」シリーズを出展=写真(6)=。〝技術の可視化〟をコンセプトに開発した最新機器を展示し、作業の安全性と労務負担の軽減、生産性の向上を提案した。
【バンザイ】

テーマは〈変化を楽しみ そして未来へ〜変わらないもの Peace of mind(安心)〜〉。車検システムやリフト、大型車整備機器など、全11コーナーで多種多様な機器を展示した。
すべてがコンパクトなゼロスペース設計の3Dアライメントテスター「Q.Lign(キュー・ライン)」=写真(7)=は作業する場所を選ばず、タブレットですべての操作が可能。豊富なオプション品を備え、多様なニーズに対応する。アーム式リフトの受金取り付け部に装着する「タイヤ受けアタッチメント」は、今後増加が見込まれるEVのバッテリー取り外しを可能にする。

タイヤチェンジャーとホイールバランサーは、東洋精器工業の「ピット」シリーズと「トリム」シリーズ、さらにホフマン製の最新モデルを出品。東洋精器がこのショーで初公開したのがホイールバランサーの新製品「トリム BP−3021」=写真(8)=。バランサーでは初めてとなる「ボイスナビ」機能を搭載し、来場者の関心を集めた。
(後編に続く)