株式会社エイワ 大型車用自動エアー充てん機「パスカル12」

シェア:
カテゴリー: レポート, 整備機器

 視認性を向上し、より使いやすく進化

 大型画面とブザーの〝お知らせ機能〟を装備。正確・安全な作業実現

「パスカル12」と金子支店長
「パスカル12」と金子支店長

 株式会社エイワ(兵庫県西宮市、前中勝彦社長)はこのほど、大型タイヤ用自動エアー充てん機「PASCAL」(パスカル)シリーズに新製品「パスカル12」をラインアップした。名古屋支店・営業本部名古屋オフィス(愛知県名古屋市港区中川本町3丁目1−11)の展示・研修スペースで、金子正実名古屋支店長が実演デモと解説を担当してくれた。

 

 エアー充てん機とセーフティーケージ(安全囲い)は、安全にタイヤの空気充てん作業を行うに際して必要不可欠な整備機器だ。

 タイヤ整備は店舗の作業場に限らず、出張サービスをともなうケースも多い。どのようなシーンであっても、正確で安全に使用できるということが、これらの機器に求められるニーズでもある。

視認性を高めた大型画面
視認性を高めた大型画面

 従って実際に使うにあたって、〝使いやすさ・使い勝手の良さ〟ということが非常に重要となる。セッティングに手間と時間がかかる、操作が煩雑、機器が作動しているのかどうかわからない――このような不満が募ると、作業する側に「使うのが面倒」という心理が生じかねない。作業事故の防止を目的としたリスクアセスメントを実践するときに、この〝使いやすさ・使い勝手の良さ〟を軽視してはなるまい。

 ところで情報は一般的に、文字や映像で表現される。ただそれ以外にも、人(ひと)は視覚や聴覚、触感などの五感を通じ察知するものもある。またそれが直感的であればあるほど、その情報の緊急性は高い。人の感覚や身体への訴えかけを強めるには、人と機器を繋ぐインターフェイス機能が何より重要となる。

 

使いやすく配置されたスイッチ
使いやすく配置されたスイッチ

 「新製品の開発で目指したのは視認性に優れること」。金子支店長が筆頭に挙げた視認性こそインターフェイス機能の一つであり、〝使いやすさ・使い勝手の良さ〟に直結する部分でもある。「パスカル12」は大型ディスプレイを採用したのが特徴。バックライト付きで、液晶表示も従来モデルよりかなり大きい。

 またオプションで高輝度LEDタワーランプを用意した。空気充てん作業が正常に進行しているときはグリーンのLEDライトが光る。だがチャックホースが外れるなど、作業中にエアー充てんのエラーを検知すると、赤色のLEDライトが発光し周囲にわかりやすく報知する。

 

エアーの自動充てん作業の完了時やエラー発生に際してはブザー音による報知機能も持たせた。作業者は目と耳で作業の状況を確認することができるのだ。なお、このブザー音は5段階での音量調整が可能。

 金子支店長は「従来機よりもディスプレイの視認性を格段に向上させた。遠く離れたところで別の作業をしていても、また作業場の採光が悪く薄暗い状況であっても、現在進行中の状況を目で見て確認することができる」と話す。

 

 「パスカル12」は高精度圧力センサー搭載のコンピューター制御により、正確なエアー充てんを実現した。従来機で好評を得ていた「オートスタート機能」や緊急停止スイッチも継続して標準装備されている。「オートスタート機能」はセンサーが内圧を感知し自動的に補充をする機能。エアー圧設定後チャックホースを接続するだけで自動的にエアー充てんを開始するためボタン操作を不要とした。

緊急停止スイッチ
緊急停止スイッチ

 また緊急停止スイッチは、エアー充てん作業中のタイヤに万一異常が起きたとき、このスイッチを押すことで瞬時に充てん作業をストップ。同時にタイヤ内のエアー排出が行われるので、破裂被害を未然に防止する。スイッチはマグネット付き・10メートルの延長コードが付きなので、任意の位置に取り付け可能で、離れた安全な場所で緊急対応を行うことができる。

 さらに、タイマーモードの操作性を向上させた。これは設定した圧力までエアー充てんされるとタイマーが自動でカウントダウンを開始し、カウント終了後に充てん完了が報知されるもの。金子支店長は「パンク修理後、タイヤのエアー漏れのチェックを行うことができる」と、タイマー機能について解説する。通常の自動充てんモードからワンプッシュで切り替え可能なので、作業シーンに応じてモードを使い分けすることができ利便性も高い。

 

オプションのリールスタンド
オプションのリールスタンド

 「パスカル12」にはインラインエアーフィルターを標準で付属した。エアー排圧のときに水分やゴミなどの異物が充てん機本体に入ることを防ぐもの。機器へのダメージを軽減し、ランニングコストの低減を図る。なお最大供給エアー圧は1300kPa、圧力設定範囲は1200kPa。

 作業者の五感に響くインターフェイスを備えた「パスカル12」。金子支店長は「『パスカル』シリーズの上位機種モデルとして、高い機能を持たせた」とし、正確性と安全性の両立を図りながら作業性を大幅に向上した。


[PR]

[PR]

【関連記事】