トラックタイヤファクトリー タイヤのエキスパートとして

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カテゴリー: ディーラー, レポート

 自動車タイヤの卸販売を中心に、広く事業活動を行う株式会社タイヤーサービスセンター(大阪市東成区、中田比呂秋社長)。そのグループ会社に株式会社サンエックスがある。グループのタイヤショップ4店を統合し運営する企業として、昨年6月、組織化された。

トラックタイヤファクトリー
トラックタイヤファクトリー

 これにより、タイヤファクトリーフラット(大阪府守口市)、大和タイヤプラス(佐賀県鳥栖市)もサンエックスの直営店舗という位置付けとなった。今回訪ねたトラックタイヤファクトリー(大阪府茨木市)もそうだ。

 トラックタイヤファクトリーの店長は岩下記貴氏。岩下店長、それにサンエックスへの統合前に同店の代表取締役社長を務めていた中川憲司氏。同店のスタッフは岩下店長を含め男性5人、女性1人の計6人という布陣。職制としては営業が岩下店長と中川氏の2人、事務兼フロント1人、配送・店舗対応・サービス全般3人に大別される。営業時間は9時~18時。定休日は日曜・祝日。

 店名が示す通り、トラックタイヤファクトリーは大型トラックに特化したタイヤショップだ。店の所在地は県道14号線と県道133号線が交わる南目垣2丁目交差点沿い。

 商圏は地元を中心に、隣接する摂津、高槻、それに守口、枚方、寝屋川、門真、吹田と、茨木市周辺のエリアを広くカバーする。ユーザーの大半は運送事業者。また、カーディーラーも多く、新車の納入時に関係する仕事もサポートしているという。

 現在地に店をオープンしたのは2000年。中川氏によると、この年にブリヂストンサービスネットワーク(BSN)の看板を掲げたという。BSNとはユーザーのタイヤトラブル時に緊急対応するブリヂストンの販売店ネットワークのこと。トラックタイヤファクトリーでは、このネットワークが構築され始めて間もない頃から加盟し協力対応してきているという。

サービスヤードの一画
サービスヤードの一画

 未確認なので断言できないが――そう前置きした上で、「その看板を掲げたのは大阪府内でおそらく1番目か2番目くらいの、かなり初期の段階だったと思われる」(中田社長)というから、いずれにしても先駆けだったに違いない。BSNに加え、現在は日本ミシュランタイヤが展開する緊急ロードサービス網、ミシュランレスキューネットワーク(MRN)にも参画し協力している。

 BSNやMRNの協力店だから、ということだけによらず、同店では出張サービスの業務が多い。中川氏によれば、「作業の4割が出張サービス」という。トラック・バス用やOR用タイヤに対応する大型タイヤチェンジャーを搭載したロードサービスカーを2台保有しているが、それは常にフル稼働の状況のよう。ユーザーからの要望にレスポンス良く対応するというのが、トラックタイヤファクトリーのポリシーである。

 トラックタイヤの販売には、整備サービスを抜きにして語ることはできない。機械化されてきているとは言え、その作業は重労働であり、危険リスクをともなう。それだけに「作業ミスの未然防止には細心の注意を払うよう、全スタッフが日頃から心掛けています」と、岩下店長は言う。

 「作業にエラーがあると、お客様の安全を損なうことにつながりかねませんし、小さなミスでもクルマを傷めてしまうことにもなります。そういうことが起きないよう作業に集中すること、併せて、整備機器の企業と協力し、研修トレーニングに参加することで、作業スキルの向上に努めています」、このように続ける。

 中川氏も「空気充てん時のエアー管理、ボルト・ナット締め付けのときのトルク管理には常に注意を払うよう、安全作業の徹底を図っています。複数のスタッフでクロスチェックし、お互いが声掛けをするなど、エラーの防止に取り組んでいます」と話す。

スタッフ
(左から)岩下店長、高橋智子さん、鶴谷典昭氏、中川氏

 商圏には競合するトラックタイヤ専門店がかなりある。そのような状況では、他店との差別化をいかに図り、どのようにその存在を訴えるかは重要となる。岩下店長は「ていねいにタイヤ点検を行うこと。どこのタイヤショップでも行っていることなのですが、その質の高さがなにより、アピールポイントになってきます」と指摘する。

 ユーザーを頻繁に訪れタイヤ点検を行う。そのときにプロの視点で正確なアドバイスを行う。そうすることでコミュニケーションが生まれ、それが後のビジネスへとつながっていくのだ。愚直でシンプルなのかもしれないが、そういう関係づくり、人同士の結びつきこそが生産財ビジネスの基本と言えるのではないか。

 これからの将来展望を聞いたところ、「取り引きするお客様の数を増やし、それとともに従業員スタッフの数も増え、事業規模が大きくなっていたい」、岩下店長と中川氏は口を揃える。

 運送業は景況に大きく左右される。ユーザーの多くを占めることから、トラックタイヤファクトリーもその影響を受けやすい。景気の善し悪しに関わらず、安定的に収益を上げていくことも大きな目標だ。その一環として、トラック用TPMSの販売活動に力を入れ始めたところ。トラックタイヤのエキスパートとして、その存在力をますます強めていこうと取り組んでいる。


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