欧州メーカーのロシア撤退が具体化へ

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カテゴリー: ニュース

 ロシアのウクライナ侵攻とそれに伴う対ロシア制裁の問題で、ロシア現地での事業再開か現地からの撤退かに揺れる西側タイヤメーカー。22年、ロシアに自社として最大の生産工場を持つフィンランドのノキアンタイヤがいち早く撤退を表明した。仏ミシュランもロシアでの事業を停止していたが、このほど保有株の売却先が決定。それらに続き、独コンチネンタルもロシア工場を売却することが決まったと、海外メディアが伝えている。

 

 仏ミシュラン、資産の売却先決まる

 

ミシュラン
ミシュラン

 仏ミシュランはこのほど、ロシアのダビドヴォにあるタイヤ工場を含むミシュラン・ロシア・タイヤ・マニュファクチャリング・カンパニーL.L.C.とカムソ・CIS L.L.C.の資産をロシアの大手タイヤ販売会社に売却することで同意した。売却先はPower International Tire L.L.C.(PIT社)。PIT社はミシュランのビジネスパートナーであり、主要なタイヤ販売業者の一つだとしている。

 ロシアのダビドヴォ工場は2004年、主に乗用車用タイヤを生産する工場として操業を開始。年間最大200万本のタイヤ生産能力がある。この工場で生産される製品の多くは主にロシア市場向けの汎用タイヤサイズで構成されているという。

 なおミシュランのロシアでの売上高はグループ連結総額の約2%(2021年度)。またロシアでの活動停止に関連する費用はすべて、当初推定約2億6300万ドルと見積もっており、既に2022年度業績に計上した。

 ただしグループは2023年5月に、為替換算差額に相当する数千万ドルの費用を計上する予定だという。この費用はセグメントには配分されず、グループの営業利益に認識されるため、ミシュランの2023年度業績見通しには影響しないとしている。

 

 独コンチは現地の投資会社に売却

 

コンチネンタル
コンチネンタル

 独コンチネンタルは5月22日、ロシアのカルーガにある乗用車用タイヤ工場をロシアの現地投資会社であるS8キャピタルに売却したことを明らかにした。この措置により、コンチネンタルは、発表されたロシア市場からの制御された撤退の一環として、ロシアでの事業の大部分を売却することになった。

 この取引は関係当局によって承認された。またこの売却にはタイヤグループ部門に属するモスクワの販売代理店も含まれる。両社は購入価格や詳細について開示しないとしている。

 コンチネンタルとS8キャピタルは、販売契約の一環として関与する約1100人の従業員を引き継ぐことを明らかにしている。

 なおロシアからの撤退を表明していたフィンランドのノキアンタイヤは3月、フセヴォロシュスクのタイヤ工場を含むロシア資産をロシアのエネルギー・石油化学メーカーであるP.J.S.C.へ売却することを明らかにしている。


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