グッドイヤーのオールシーズンタイヤ「Assurance WeatherReady」の実力

「Assurance WeatherReady」
「Assurance WeatherReady」

 今回、縁あってタイヤのロードインプレッションを書く機会をいただきました。簡単に自己紹介をしておきます。都内の会社に勤めるシニア世代の男性です。趣味はゴルフ、サイクリング。クルマの荷台に小径の折り畳み自転車を積んで目的地へ出掛け周辺をサイクリングして自宅に戻るという、カー&サイクリングを20年ほど夫婦で楽しんでいます。

 住まいからマイカーでゴルフ場に行くことが多いのですが、そういうときに”ちょっと気になる”景色を見掛けることなんてありませんか。「機会があれば足を伸ばしてみたい」とそのときは思うのですが、ゴルフ場の行き来だと目的地へ急ぐことに気を奪われてしまい寄り道するのはむずかしい。そこで先述したように自転車を積みドライブし、”ちょっと気になった”ところでゆったりとポタリング(自転車散歩)するということを続けています。

 クルマにはそこそここだわりがあったほうでしょう。クルマ”離れ”ではなく、”憧れ”を抱いた世代ですから。初めて買ったのがスカイラインGT-R(中古)ということでおわかりいただけるかと思います。

 その後ファミリーカー、ミニバンの時代を経て、ここ10年ほどはSUV。今のKICKS(キックス)に乗り換えたときに、タイヤをグッドイヤーの「Assurance WeatherReady」(アシュアランス・ウェザーレディー)に嵌め換えました。

 タイヤを換えた理由ですが、KICKSの新車装着タイヤが一般の夏用タイヤだったことが最も大きい。直前はX-TRAILに乗っていたのですが、それがオールシーズンタイヤでした。それまでは夏用タイヤで、冬になるとスタッドレスタイヤに履き替えていました。

「Assurance WeatherReady」
「Assurance WeatherReady」

 東京近郊のベッドタウンで集合住宅に住んでいます。シーズンごとにタイヤを交換するのが実に面倒でした。交換時に、重い、ホイール付きのタイヤをエレベーターを使うとは言え台車に乗せ移動しタイヤショップまで運ぶ作業はかなり大変。しかも保管場所がベランダしかありません。窓を開ける度に、保管袋にくるまれた、使わないタイヤを見るのは目障りこの上ない。X-TRAILでM+Sタイヤで通年走るようになり、厄介な作業から解放されたことを喜んだものです。

 歳をとったこと、子どもたちが独立し家族構成が変わったことで、マイカーのダウンサイジングを決意しました。そこで選んだのがKICKSです。e-パワー搭載のハイブリッド車で、走りが良い上、燃費が良いのも大きな理由です。

 コロナ禍となり、クルマを使う機会が格段に増えました。それ以前は時間の読める電車での移動がほとんどでしたが、感染リスクを考えると混雑した車両に乗るのは抵抗があります。緊急事態宣言中は電車に乗ること自体、憚られましたし。リモートワークが基本となり所要で出掛けるに際して、出先で駐車場が確保できるのであれば今はクルマ一択です。

 またコロナ禍でレジャーや買い物の仕方も変化しました。サイクリングは人と接する機会が少ないのですが、ゴルフの場合はそうでもありません。感染対策のしっかりとしたゴルフ場を選び、アクセスはクルマでのみ。ラウンド後の入浴・飲食を控え直帰というスタイルを続けています。買い物も混雑するスーパーではなく、遠方の農産物直売所へと足を伸ばすことが増えました。

 従ってクルマやタイヤには走行性能、居住性に加え燃費性能を気にするようになりました。

 ライフスタイルや趣味において、雪降る中や凍った道を自ら好んで走ることはしません。雪が融けるまで1日や2日くらいならクルマの運転を控えます。これまでもそうしてきました。ただ自宅からクルマで20分程度のところに老いた親が住んでおり、妻が隔日で様子を見に行っています。降雪を理由にそれをスキップし続けるわけにはいきません。

「Assurance WeatherReady」
タイヤショップでの交換作業

 ところで今回、「Assurance WeatherReady」を選んだのは、日頃から付き合いのあるタイヤ店のスタッフに勧められて、です。交換寸前まで履いていた新車装着の夏用タイヤとはドライ&ウェットという条件での比較となります。それで言うと「オールシーズンタイヤに替えたからと言って何かが変わったのか。いや何も変わらない」、そんな感想を持ちました。

 発進、ブレーキ、ハンドリング。シンプルですがいずれもスムーズです。高速走行時について。KICKSはe-パワーを搭載していますから、アクセルのペダルワーク一つでトルクフルに加速するのが持ち味。タイヤにもし応答遅れでもあればストレスです。ですが、そんなフィーリングはまったく感じられなかった。ランプで高速走行しながら大きくコーナリングするシーンでもふらつかず車体をハンドルで微妙に修正することもない。

 ウェットに関して。前にスタッドレスタイヤを履きつぶしたことがあるのですが、1度、結構なスリップを経験したことがあります。雨の首都高で減速しながらコーナリングしたときに、タイヤが一瞬グリップを失って車体がスピンしそうになった。びっくりしました。でも偶然にカウンターが当ったみたいで無事に元に戻りましたが、非常に焦りました。それ以来、タイヤパターンの経年変化や残溝を気にするようにしています。

「Assurance WeatherReady」
ウェット路面での「Assurance WeatherReady」

 今回、梅雨時に酒蔵を訪ねました――緊急事態宣言下、外飲みが減ったことで造り酒屋が苦労していると聞いたので、一ファンとして応援したいという意味を込めて――。ウェット性能も充分、満足いくものでした。ウェット走行前に撮影した画像を添付しておきますが、「確かに雨でも雪でも効きそうなトレッドパターンだな」というのが「Assurance WeatherReady」を初めて見たときの印象。ですから逆に「パターン音がうるさいのでは」と心配もしました。ですが実際に走ってみると、市街地でも高速時でも音が気になったことはありません。

 余談ですが、このタイヤは見た目も良い。駐車場で隣に”オラオラ顔”のミニバンが駐まっていることがありますが、その足元が”貧相”だと鼻の一つでも鳴らしたくなる気分です。

 さてこうなると、スノー性能がどうなのか、試してみたくなるのが人情ではないでしょうか。

「Assurance WeatherReady」
「Assurance WeatherReady」を装着して雪道を走行

 その雪が降ったのが1月6日。東京近郊でも10cmほど積もりました。そこで翌日、近所を走ってみました。雪道での運転は実に久しぶり。おそるおそる走り始めましたが、タイヤがギュギュッと雪を掴むのがよくわかる。感触としては昔、経験したスタッドレスとそう違いません。

 途中、除雪されておらず、しかも日陰のため凍結している路面がありました。そこを速度20キロ程度で走ってみました。滑るのが怖かったですが難なく走り抜けた。これが今の時代のオールシーズンなのだな、年に1度や2度の降雪ならこれで充分乗り切れる、そう思いました。

 カタログに夏用・オールシーズン・スタッドレスの性能を路面状況ごとに◎や○、△、×で比較表現した一覧表が記載されています。それを念頭に置くと「様々な路面で夏用ともスタッドレスとも遜色ない性能」が実はとても凄い意味を持つということを、「Assurance WeatherReady」で強く実感しました。


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