TOYO TIRE「OPEN COUNTRY A/TⅢ」“本格オールテレーン”の実力発揮

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カテゴリー: レポート, 試乗

 TOYO TIREはSUV用タイヤブランド、OPEN COUNTRY(オープンカントリー)の新商品「OPEN COUNTRY A/TⅢ」を7月から順次発売する。5月20日には愛知県で試走会を開催。一般道での快適性や、オフロードの走破性をバランスよく兼ね備えたオールテレーンタイヤとしての高い実力を披露した。

走破性と高い環境基準を両立

「OPEN COUNTRY A/TⅢ」
「OPEN COUNTRY A/TⅢ」の試乗会場

 新商品の開発コンセプトは、「オンロード・オフロード 様々な地形と気象環境を走破する本格オールテレーンタイヤ」。意のままの走りの実現に向け、ラージブロックを用いたデザインを採用したほか、騒音・転がり抵抗・ウェットグリップ性能に関する欧州の高い環境基準をクリアした。さらに「スノーフレークマーク」の要件も満たし、悪路、林道、雪道にも対応する。

 コンパウンドの開発では、同社独自の材料設計基盤技術「ナノバランステクノロジー」を活用。耐摩耗性とスノー性能に優れたポリマーを増量し、両性能の向上を図った。さらに、グリップに効くポリマーを配合することでウェット・転がり抵抗のバランスを改良した。

 パターンの特徴は、従来品(OPEN COUNTRY A/Tプラス)のリブ基調のデザインを、ブロック基調に変更した点だ。横溝を増やし、スノーやオフロードのトラクション性能を確保した。

「OPEN COUNTRY A/TⅢ」
「OPEN COUNTRY A/TⅢ」

 ショルダー部のブロックに設けた周方向の段差や、ジグザグしたブロック・溝の採用もトラクション向上に寄与している。同社によると、タイヤと路面の接触領域におけるトラクション効果のあるパターン要素は、従来品から大幅にアップしたそうだ。さらに、溝底の凹凸が石噛みを抑制するほか、ショルダー部からサイドウォールにかけて、耐久性・耐外傷性やトラクション性能の向上に寄与するデザインを取り入れた。

 また、今回発売する「A/TⅢ」は、北米で先行発売していたモデルに日本・アジア市場向けのチューニングを施している。技術開発本部の三宅正也氏によると「日本市場の要求に近づけるよう、パターンの変更などを行った。日本は音への要望が非常に高いためノイズ性能を向上させた」という。例えば日本仕様では、パターンのピッチに変化をつけることでパターンノイズの周波数を分散させ、静粛性を高めている。

 一方、タイヤ構造では、高張力スチールベルトや高剛性プライ構造を採用。剛性感の高いタイヤに仕上げ、操縦安定性の向上につなげた。これらのパターンや構造の開発では、同社のシミュレーション技術「T-MODE」が活用された。

 「A/TⅢ」の実車評価によると、スノー制動性能は従来品比で13%良化。性能イメージとしては、スノー制動に加えてスノー操縦安定性やオフロード性能も従来品から向上したほか、ドライ操縦安定性などもアップした。

オン・オフで優れた実力を体感

 試走会は、一般道と、オフロードコースを有するアウトドア施設「さなげアドベンチャーフィールド」で開催された。

「OPEN COUNTRY A/TⅢ」
一般道を試乗

 一般道の試走では、「A/TⅢ」を装着した「RAV4」の後部座席に乗車。印象に残ったのは、「A/TⅢ」の快適性の高さだ。ブロック基調のパターンというワイルドな見た目にもかかわらず、走行中のノイズはまったく気にならないレベルに抑えられていた。レーンチェンジを行っても車両がふらつくことなく、マンホールからの突き上げが大きいというわけでもない。新商品が日常生活での街乗りも意識していることが伝わってきた。

 テストドライバーが従来品から進化した点として挙げたのは操縦安定性だ。「オールテレーンタイヤの中には手応えが軽いものもあるが、『A/TⅢ』は手応えが抜けることはない」という。その上で「タイヤがしっかりしていても乗り心地が硬くなっておらず、上手くバランスが取れている」と紹介する。

 また、コーナリング時には「オールテレーンタイヤは背の高い車両にも装着されるが、こうしたシーンでも車体が揺れず、荷重をしっかり支えてくれる」と話していた。

 「さなげアドベンチャーフィールド」のオフロードコースでは、新商品を装着した「ハイラックス」に同乗した。

「OPEN COUNTRY A/TⅢ」
「OPEN COUNTRY A/TⅢ」

 「OPEN COUNTRY」のアンバサダーを務める、チームジャオスのラリードライバー、能戸知徳氏は「タイヤの剛性が保たれているため、路面の凸凹がステアリングを通して伝わってくる。柔らかいタイヤでは凸凹を感じないが、その代わり操安性が悪く、ステアリングを切ってもタイヤがよれてしまう」とタイヤの特徴を解説する。

 コース中の急な下り坂では、「通常のノーマルタイヤであればザザザと滑ってしまうかもしれないが、新商品はほとんどスリップしない」と説明。モーグル路や、水たまりの通過後、上り坂途中の再発進といったスリップしやすい場面でも、タイヤがしっかりグリップしていた。

 同じコースで「ランドクルーザー」を運転し、「A/TⅢ」の試走を行った。急勾配の下り坂では、タイヤがググッと路面を捉え、安心感を与えてくれる。車体が大回りしがちな砂利道の上り坂カーブが連続するシーンでも、苦労なく車を操ることができた。

 一般道で快適性の高さを証明したタイヤと同じ製品には思えないほどのオフロード性能を発揮してくれた。この実力は、開発コンセプトの「本格オールテレーンタイヤ」にふさわしいと言えるだろう。


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