住友ゴムのスタッドレスタイヤ「WINTER MAXX 02」雪道に不慣れでも安心感を

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カテゴリー: レポート, 試乗

 住友ゴム工業は、乗用車用スタッドレスタイヤ新商品として「WINTER MAXX 02」を8月から順次発売した。新商品は“ダンロップ史上No.1の氷上性能”と“ダンロップ史上No.1の長持ち性能”を実現する、ハイスペック・スタッドレスタイヤ。同社は今年2月、北海道の名寄タイヤテストコースと周辺の一般道でメディア向けの新商品試乗会を開催した。

瀬在仁志さん
瀬在仁志さん

 「WINTER MAXX 02」の試乗にあたり、本紙では元レースドライバーの瀬在仁志さんに評価を担当してもらった。

 使用した車両はトヨタ・アクア(FF)、同・プリウス(4WD)、ベンツC180(FR)、VW・ゴルフ(FF)の各車。いずれも、標準サイズの新商品「02」と前モデル「01」を装着し、比較を行った。また一般道では新商品を装着したプリウスで評価した。

 瀬在さんがまずポイントに置いたのが、水が浮き出た滑りやすい氷上でのタイヤの挙動。

 「DSX」シリーズではゴムの中に混ぜ物を入れることで“ひっかき”効果を手応えとして感じることができた。対して「WINTER MAXX」シリーズは密着度を高めるというコンセプトによりそれと同等以上の手応え感を得ようというもの。

 前モデルで“ひっかき”効果を上回る手応え感を実現したが、新商品でその密着度はどれだけ増したのか――S字氷盤路と市街地模擬路でそれを確かめる。ここは摩擦係数が極めて低い凍結路面。発進・加速・制動とコーナリングをミックスさせて行い、氷上でのシビアなハンドリング性能を評価した。氷上でのインフォメーションを確かに感じることができる。「ゴムが頑張っているな」と、瀬在さんはその感触をわかりやすく表現してくれる。

 氷上ハンドリング路。高速でスラロームを駆け抜ける。瀬在さんは次のように語る。

 「Gが安定していますね。ただ、乗り心地がややゴツゴツとしている感じがあります。Gがスッと抜けてしまうと、車体をどう抑えるかがむずかしいのですが、そういう点で新商品は安心ですね。乗り心地は安心感とのトレードオフですから、一概に悪いとは言えません」

WINTER MAXX 02
WINTER MAXX 02

 登坂路は圧雪路面と氷盤路面の2種があり、圧雪路面では最大20%もの勾配を用意している。4%の氷盤路面。グリップの“抜け”がなく、しっかりと前へ動く。対して6%の氷盤路面。リアに荷重がかかっている分、「動き出しのきっかけ作りがちょっとむずかしい」(瀬在さん)。

 だが、それを意識すれば、この厳しい条件でも登坂することができた。また20%の圧雪路を新商品装着車でしっかりと登っていく。瀬在さんは「雪の中をザクザクと入っていくという手応えがありますね」、このように表現する。

 全長2200mの周回路には900mもの直線に加え、大小のカーブとアップダウンが設けられている。ここで圧雪路面上の高速走行性能やハンドリング性能を評価した。また、一般道は除雪された乾燥路面に、圧雪路面やシャーベット状の路面などが混在する。

 ドライ路での走行で、剛性の高さを感じることができる。「応答がリニアですね。コーナリングフォースもしっかりと出ています。それでいて敏感過ぎず、蛇角に応じたグリップの変化が穏やかなので、スタッドレスの走行に慣れていないドライバーでも走りやすいと思います。高速スラロームでの車体の戻りが早く、ふわふわっとした頼りなさがありません」

 ゴーという音を感じるが、「路面のインフォメーションを的確に伝えているので違和感がなく、音圧レベルも想定の範囲」という感想を述べる。

 「密着度が増したことで、不意な挙動が抑えられています。女性をはじめ、冬の路面に走り慣れていないドライバーでも扱いやすいタイヤだと言えるのではないでしょうか」  総合評価として瀬在さんはこのように結んた。

抜けにくい「新軟化剤」の採用で“効き”が長持ち

 「DSX」シリーズはゴムの中に混ぜ物を入れることで“ひっかき”効果を発揮させ、すぐれた氷上性能を実現した。それに対し「WINTER MAXX」シリーズでは開発の思想を大きく転換。混ぜ物を使わずに氷上性能を向上させることに取り組んだ。

ゴムのサンプル
発表会場で展示されたゴムのサンプル。軟化剤の違いにより経年変化に差が表れる

 第1弾商品「WINTER MAXX 01」は氷上ブレーキ性能を同社従来品「DSX-2」比11%向上。さらにライフ性能を1.5倍も高めることに成功した。その後継モデルでシリーズ第2弾となるのが「WINTER MAXX 02」だ。

 この新商品にはシリカの分散性を高める新ポリマーを配合した「超密着ナノフィットゴム」を採用。凍結路面の微細な凹凸にもトレッドゴムが追従して密着することで、氷上性能を向上させた。また、「MAXXシャープエッジ」を17%増量した新開発の「MAXXグリップパターン」を採用し、凍結路面へのグリップを高めた。

 「WINTER MAXX 01」はライフ性能を大きく伸長させたことも特徴だったが、新商品はそれをさらに上回る性能実現を目指し開発した。

 独自の高機能バイオマス材料技術を活用し、新素材を使った“抜けにくい”新軟化剤「しなやか成分」を採用することで、効きの長持ち性能を向上。ライフの長持ち性能も「WINTER MAXX 01」と同等以上を実現した。

 さらに、「MAXXグリップパターン」などにより、雪上性能をはじめ、ドライ・ウェット路面での高い走行性能を実現し、トータル性能を高次元でバランスさせている。

 関連:2016年7月に都内のスケートリンクで行われた試乗会の記事はこちら


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