「第22回国際オートアフターマーケットEXPO2025」(以下、IAAE25)で多くの来場者を引きつけたのが自動車用部品のサプライヤーであるアイシン、自動車整備のイヤサカと安全自動車の各ブースだ。

【アイシン】今回のブースではアフターマーケット事業の拡大に向け、タイヤをはじめさまざまなパーツを展示した。アフターマーケット事業部国内事業室の高木孝郎室長に話を聞いた。
「自動車業界は大きな変革期を迎えており、電気自動車へのシフトは待ったなしの状態。そうなれば当社が得意としてきたエンジンやトランスミッションなどは縮小していくわけで、大きな業態転換が求められている。そこで目を向けたのが自動車産業のなかでもすそ野が広いアフターマーケット事業。モノを作って売るだけでなく、その後のサービスの部分をプラスしていき、ビジネスモデルを拡げていきたい。

なかでもタイヤはビジネスの需要も大きく、重要なファクターだ。タイヤの販売にたくさんのノウハウを蓄積されている株式会社モーターズボックスとタッグを組んで、まずは夏タイヤから販売をスタートした。
今後は『街の頼れる整備屋さん』をコンセプトに、タイヤだけでなく、さまざまな自動車整備にまつわるサービスも展開していきたい」
アイシンのような大手サプライヤーであっても、生き残りをかけ新たなビジネスモデルを模索する姿がみてとれた。

【イヤサカ】OBD検査専用スキャンツールの新製品などを展示した。ショーの視察に訪れた今井祥隆社長は「先進の機器を出展し、最新の情報を発信することで、お客様の困りごとを解決するソリューションをご提案していく」とコメント。25年度の事業展望のなかで重要な取り組みと位置付ける足回り機器の展開についても、全国のトレーニングセンターをベースに内覧会を実施しており、来場者から好感触を得ているという。
また、併催の「国際コインランドリーEXPO2025」では未来型の洗車ビジネスを紹介した。キャッシュレス対応のコイン洗車機を出展。洗車場の運営管理システムや遠隔監視カメラ、コールセンターサービスなど、洗車場オーナーへのビジネスサポートの最新情報を紹介した。

【安全自動車】故障診断からホイールアライメントの測定・調整、エーミングの三つの機能に1台で対応する電子制御装置サポート機器「MaxiSys ADAS IA900WA」を出展。タイヤ整備現場での作業性と収益性の向上を訴求した。またタイヤ交換作業の軽労化・省力化を実現するタイヤリフターとタイヤパレットの各種新製品を紹介した。

【リコーデジタルペインティング】自動車産業としては異彩を放ったブース。タイヤ側面に文字や模様がペイントされたタイヤとタイヤプリンターを展示した。独自の特殊インクと定着技術により、標準的な条件下で約1年の印刷耐久性があるという。プリンターは自転車からトラックのタイヤサイズにも対応する。