リアルの強み活かす ブリヂストンの航空機用タイヤソリューション

 ブリヂストンは10月22日、都内で報道陣向けに開催した技術イノベーションの発表会で、日本航空(JAL)と共同で実施している航空機タイヤのソリューションビジネスを紹介した。

大野浩昭氏
大野浩昭氏

 現在、ブリヂストンではゴムという独特な特性を持つ素材を扱う中で培った経験値やデータを活用し、多くのタイヤを開発してきたリアルの強みとデジタルを融合したソリューション事業を推進している。その一例がJALグループの地域路線を運航する㈱ジェイエア(J-AIR)の航空機を対象にした航空機タイヤの摩擦予測とタイヤ交換の計画化だ。

 航空機タイヤは、乗用車など一般的な車両に使用されるタイヤとは異なり、機体の重量を支えながら高速で離発着を繰り返すという非常に過酷な環境で使用されるのが特徴。通常は数百回の離発着ごとに交換されるが、着陸時の滑走路へのタッチダウンの際に大きな負荷がかかり、使用環境によって摩耗進行速度が異なるという。

 これまでは、整備作業員が目視でタイヤの状態を確認し、交換の必要性を判定していた。そのため、突発的な交換や作業の集中が発生し、作業員の労務負担が大きいことや、余分に在庫を抱える必要があることなどがタイヤに関する課題となっていた。

ブリヂストンの航空機用タイヤ
ブリヂストンの航空機用タイヤ

 この課題を踏まえ、ブリヂストンでは様々なカテゴリーのタイヤ開発で培ったタイヤ摩耗技術を応用し、いつタイヤの残溝がなくなるかを見える化するソリューションの開発に着手した。

 同社では、航空機のタッチダウンによる急激なタイヤの摩耗現象を予測技術に織り込むことで摩耗量を精密に予測することを可能にしている。また、JALが提供した膨大なフライトデータをブリヂストンが持つタイヤの摩耗に関する知見に照らし合わせ、必要なデータを効率的に集めることで摩耗予測技術を短期間で構築した。

 ブリヂストンT&DPaaS技術開発第1部技術開発第2ユニットの大野浩昭ユニットリーダーは、「航空機に関する様々なデータと、ブリヂストン独自のアルゴリズムを活用した予測技術を掛け合わせることで、整備作業を効率化させて、タイヤとホイールの在庫削減や環境負荷削減に貢献するソリューションを提供できる」と自信を示した。

 なお、同社では今後、航空機向けに提供した技術やサービスをトラックや乗用車などほかのモビリティへも展開・活用していく計画だという。


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