タイヤワールド館ベストが創業55周年記念式典挙行  100年企業めざし決意も新たに

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カテゴリー: ニュース

 1970年に創業したタイヤワールド館ベスト(本社・宮城県仙台市)。5年前の2020年にちょうど創業半世紀という大きな節目を迎えた。100年企業をめざしさらなる一歩を踏み出した矢先、新型コロナのパンデミックが始まった。準備を進めていた50周年の記念祝賀会は、未知の脅威の前に開催を中止せざるを得なかった。それから5年、社会は日常の活動を取り戻し、同社は創業55周年記念式典を開催した。

 

 業界関係者130名超が集う

 

 タイヤワールド館ベストの創業55周年記念式典は22日、ウェスティンホテル仙台のグランドボールルームで盛大に挙行された。会場では安井仁志社長、宗平光弘会長をはじめ、創業者の山内成朗氏、同社幹部と社員がゲストを迎えた。

 来賓として、メーカーから住友ゴム山本悟社長やTOYO TIRE守屋学取締役、タイヤ販売会社からブリヂストンタイヤソリューションジャパン久米伸吾社長、ダンロップタイヤ河瀬二朗社長、トーヨータイヤジャパン山邊憲一社長が出席。タイヤ・ホイール業界から130名を超える関係者が集い、同社の次のステップへのスタートを祝った。

登壇した安井社長
登壇した安井社長

 登壇した安井社長=写真上=は「当社は55年前にタイヤ販売代理店として、山内成朗さんが起業された。数人でのスタートという黎明期を経て、タイヤ・ホイールセット販売やタイヤ・ストックサービス事業に取り組んだ。2000年にはインターネットのサービスを開始するなど、業界に先駆けさまざまな新事業とサービスを展開してきている」と、これまでを振り返った。

 リーマンショックや東日本大震災、コロナ禍という苦境に直面しながらも、それをはね返すことができたのは「関係者の皆さまのご協力と社員全員ががんばったおかげ」とし謝意を示す。そのうえで「近年は5期連続で増収増益、売上高・営業利益については2期連続で過去最高を達成した」ことを報告した。

 安井社長は「創業55年は通過点。これから100年企業をめざして、皆さまとともに歩んでいきたい。そのためにも当社のミッションである『お客さまに対しての安心安全』、創業の精神である『誠を尽くす』、この企業理念をもとに、これからも事業活動をしっかりと展開し、社会と共生しながら歩みを進めたい」と、今後の事業への取り組みについて抱負を述べた。あわせてこの新年度から経営体制を一部変更し、幹部に若手人材を登用したことを紹介した。

 

 住友ゴム山本社長、TOYO TIRE守屋取締役が来賓挨拶

 

 式典では住友ゴム山本社長とTOYO TIRE守屋取締役が来賓として挨拶に立った。

 山本社長は「前身の山内商会以来、時代を先取りした鋭い経営感覚で歴史を刻んでこられた。コロナの感染拡大期でも柔軟に対応し、非対面型のサービスを推進するなどお客さまが安心して利用できる環境を整え事業の成長をとげられた。近年は物流拠点を拡大し、物流のリードタイム短縮やコスト抑制の実現に取り組まれるなど、高品質のサービスを提供しつづける姿勢に大いに刺激を受けている。ともに市場の変化を乗り越え、これからもより良い商品とサービスを通じ、未来に向けたさらなる価値を提供していきたい」と祝辞を述べた。

 守屋取締役は清水隆史社長&CEOがしたためた祝辞を代読。タイヤワールド館ベストの創業が70年大阪万博(EXPO70)開催年であることから、同社のこれまでの足跡を紹介しながら、これからの事業の成長に期待を込めた。

 共豊コーポーレーション中嶋敬一郎社長の発声で乾杯し、祝宴が開かれた。スペシャルゲストによるトークショー(別項)、地元・仙台発祥の郷土芸能である「仙台すずめ踊り」のお囃子と踊りが披露された。

中締めの挨拶に立った宗平会長
中締めの挨拶に立った宗平会長

 中締めの挨拶に立った宗平会長=写真下=は「節目を迎え、振り返ると、ここまで長きにわたり事業をつづけてこられたのは、山内さんの創業の精神、『誠を尽くす』という社訓であり、激動のなか、この会社を支えてきてくれた。一方で、10年ほど前からプロトグループの一員としてある。プロトグループの企業理念は『チェンジングカンパニー』、変わりつづける。なにかを変えるためにはリスクをとって必ず挑戦することが必要だ。

 もともとの『誠を尽くす』という思いと、新しい企業風土である『挑戦と進化』、これが縦糸と横糸となって今のタイヤワールド館ベストを織りなしてきたと確信する。若手社員を中心に、創業の精神を大切にしつつ、日々挑戦する文化が育ってきた。これからの未来へとつながる大きな希望だと考える」と語った。

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