ブリザック WZ−1

ブリヂストンは2025年の冬商戦の注力商品に「BLIZZAK WZ-1(ブリザック ダブルゼットワン)」を据える。乗用車用スタッドレスタイヤとして初の「ENLITEN(エンライトン)」を搭載。ブリヂストンタイヤソリューションジャパン消費財商品企画部の山下諒氏は「氷上性能だけではなく、全方位の性能向上」と強調する。
「〝断トツ〟のICEコントロール性」へ進化
―前回の冬商戦の振り返りを。
24年の冬は新車販売が低調だったことに加えて、準非降雪エリアの降雪が遅くなったことも一因となり、23年比では需要は微減となった。
一方で当社としては、21年の発売から4年が経過したBLIZZAK VRX3はその高い商品力に加えて、セミナーや試乗会を通した価値の伝達、また店頭での販売活動の積み重ねによって、お客様からも高い支持をいただく商品に成長し、昨年の販売も非常に好調だった。
―25年冬商戦の注力商品は。
9月1日に上市したプレミアムスタッドレスタイヤ「BLIZZAK WZ-1」だ。当社が「新たなプレミアム」と位置付ける商品設計基盤技術「ENLITEN」を初めて乗用車用スタッドレスタイヤに搭載した。市場でしっかりと存在感を示していきたい。
「WZ-1」には三つの大きなセールスポイントがある。
一つめは「〝断トツ〟のICEコントロール性」。凍結路面でのコントロール性が向上している。これまでの「BLIZZAK VRX」シリーズでも氷上性能はユーザーから高い評価を得ている。そこからさらにわれわれは、危険な路面でいかに安心感をもって運転できるかを追求し続けて、操縦のしやすさに着目し、その性能を大きく伸ばすことができた。これはぜひ、ユーザーに訴えていきたいポイントだ。
二つめはあらゆる路面での高いパフォーマンス。全方位的な性能の高さだ。「REGNO GR-X3(※商品名はローマ数字の3)」シリーズに搭載された、ケースライン最適化の技術を適用した「WZ Motionライン」を採用した。圧雪路やシャーベット、ウェットといった幅広い路面の性能も底上げしている。静粛性・乗り心地も高いレベルに仕上げた。
降雪地帯でもドライ路面やウェット路面を走行する機会は多い。非降雪地帯ではレジャーで降雪地域へのドライブなど、さまざまなニーズに応えることができる。
三つめはサステナビリティへの貢献。「WZ-1」ではゴムの柔らかさを持続させる「ロングステイブルポリマー」を活用し、4年経過時に相当する状態でも従来品の新品時を超えるゴムの性能を維持できるようにした。長く安全に使用できるようにする。
―販売戦略、意気込みを。

「BLIZZAKはENLITENで生まれ変わる。」をキャッチコピーとして掲げる。シリーズで4年ぶりの新商品となるので多くのお客様に認知していただき、性能の高さを知ってほしい。
当社は「タイヤは、生命を乗せている」を大原則に商品開発を行っている。危険な凍結路面での走行を想定したスタッドレスタイヤにおいて、この使命にマッチした性能を有するタイヤをご提供していきたい。氷上のコントロール性の高さをお客様に具体的にイメージしていただくために、技術動画も積極的に展開していく。
店頭でののぼりや看板などによってお客様への認知を図っていきたい。人材育成も重要だ。販売店の皆様にも、セールスでお伝えしてほしいポイントなどをセミナー等を通して共有している。またSNSでプロレーサーの佐藤琢磨さんのインプレッション動画を公開している。販売店のかたにはこの動画も使いながらお客様に伝えてほしい。