純正装着タイヤ開発にバーチャル技術を駆使  グッドイヤーがアウディ用で

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カテゴリー: ニュース
バーチャルシミュレーションを駆使
バーチャルシミュレーションを駆使

 グッドイヤー(GY)はこのほど、アウディとの共同で新型アウディA5とS5サルーン、S5アバントの純正装着用タイヤ3商品10サイズを開発した。今回の開発では、最新のバーチャルシミュレーションを駆使しテストを行った=写真上=。

 GYとアウディは長年にわたりパートナーシップ関係を結んでおり、Q6 e-tronなどの高性能モデルに純正装着タイヤを供給してきている。その開発にあたってはこれまで、GYのテストドライバーがテストコースを実走し評価。その主観的な評価を重要な指標として用いていた。

 GYはこれまで蓄積してきた技術ノウハウをベースに、熟練したテストドライバーから多角的な評価をフィードバックするために、シミュレーションの活用を推進。ルクセンブルグにある同社イノベーションセンター内に24年、最新鋭シミュレーションセンターを開設した。

アウディ純正装着タイヤの一つ、「ウルトラグリップ パフォーマンス3」
アウディ純正装着タイヤの一つ、「ウルトラグリップ パフォーマンス3」

 今回のアウディ用純正装着用タイヤは、最新のドライビングシミュレーターを使いバーチャルで開発。試作タイヤの数量はこれまでよりも減少する一方、テスト・検証の期間を短縮化した。開発にかかるリソースの削減を実現するなかで今回初めて純正装着の承認を受けた。

 GYによると、バーチャルシミュレーションを駆使したことで、物理的な試作タイヤの製作を1回に抑えられたという。従来の数千本分の物理的なタイヤと、数千キロメートル分の物理的なテスト走行を削減できた計算になるとしている。

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