コロナ時代の新常態 タイヤ業界でも感染防止と経済の両立へ
新型コロナウイルスの感染拡大を防止するための緊急事態宣言が全面的に解除されてから1週間あまり。国内で経済活動が本格的に再開しつつある中、タイヤの生産現場や販売店でも社会的距離(ソーシャル・ディスタンス)の確保や従業員の体調管理の徹底といった感染対策を取りながら「ニューノーマル(新常態)」への対応が始まっている。 国内の工場は自家用車で通勤する従業員が多く、また工場内の配置も通常時から十分な間隔…
横浜ゴムの米国子会社、ヨコハマ・コーポレーション・オブ・ノースアメリカ(YCNA)は、新型コロナウイルスの影響で稼働を停止していたヴァージニア州セーラムの乗用車・SUV用タイヤ工場を6日1日から再開すると発表した。同工場は従業員の感染予防を目的に4月5日から生産を停止しており、約2カ月ぶりの稼働再開となる。 なお、同社のミシシッピ州ウェストポイントのトラック・バス用タイヤ工場は4月下旬に生産を…
中期経営計画の中で新車納入の強化を掲げている横浜ゴムが、海外市場でプレミアムカーへの新車納入を加速させている。 ハイパワー・プレミアムカー向け高性能タイヤ「アドバン・スポーツV107」が、独メルセデスAMGが昨年欧州で発表した新型「GLE 53 4MATIC+」と、今春発売となった新型「GLS 63 4MATIC+」に採用されたのに続き、4月30日には独BMWの「X3」および「X4」にも新車装…
横浜ゴムが昨年から国内市場向けにウルトラワイドベースタイヤ「902L」を本格投入した。この製品は「ワイドシングルタイヤ」などと呼ばれており、国内での導入事例は少ない反面、強力なライバルがしのぎを削るカテゴリーでもある。「準備を進め、満を持して投入した」と話し、「絶対に勝ちたい」と意欲を示す横浜ゴムTBR事業部事業部長の湯本光行理事に狙いを聞いた。 サービス体制がより重要に ――横浜ゴムは北米市…
横浜ゴムは28日、国内タイヤ工場でゴールデンウイーク前後に臨時休業すると発表した。新型コロナウイルスの感染拡大に伴う需要減少などを受けた措置となる。静岡県の三島工場で3日間、愛知県の新城・新城南工場では5日間、広島県の尾道工場では2日間を臨時休業日とする。また、東京本社および神奈川県平塚市の研究開発拠点、シーリング材や接着剤などを生産するハマタイト工場でも3日間の休業日を加える。 ただ、企業運…
横浜ゴムは、1月21日に同社の「持続可能な天然ゴムの調達方針」に基づき、タイの天然ゴム公社と持続可能な天然ゴム調達のための覚書を締結したと3月16日に発表した。天然ゴム農家の経営支援をはじめ、サプライチェーンの透明性や健全性を確保するためのトレーサビリティの向上に向けて協力する。 これに先立ち、昨年6月から同社の天然ゴム加工会社Y,T.ラバーがタイ・スラタニ地区で天然ゴム農園の調査を実施してい…
横浜ゴムは小型トラック用オールシーズンタイヤ「LT752R」を4月13日から順次発売すると発表した。タイヤサイズは15、16、17.5インチの10サイズで、価格はオープン。 新商品は摩耗寿命の向上や転がり抵抗の低減といった経済性と、ウェット性能向上による安全性を高いレベルで両立させることを目指して開発。互い違いにブロックを配置した独自のブロックレイアウトやセンター部に配置した2本のワイドセンタ…
横浜ゴムは、今年1月から国内でオールシーズンタイヤ「BluEarth-4S AW21」(ブルーアース・フォーエス・エーダブリュー・ニーイチ)を発売開始した。2月3日には北海道旭川市内のホテルで、“雪に強いオールシーズンタイヤ”というコンセプトを掲げた同商品の技術説明を行った。 氷雪性能を向上させる要素の一つは「エッジ」だ。これは「雪柱せん断力」と「エッジ効果」を高めるもので、前者は溝で踏み固め…
横浜ゴムは米バージニア州にあるセーラム工場でタイヤ生産を一時停止する。現地のメディアが報じたところによると、稼働停止は2週間程度となる見込み。米国各地で新型コロナウイルスの感染者が急激に増加する中、従業員の安全確保を図る。 供給面や顧客へのサービス体制に問題はないもよう。停止期間中に工場内の消毒作業などを実施する。セーラム工場は乗用車用タイヤやライトトラック用タイヤを生産している。なお、同社は…
国内市場で乗用車用オールシーズンタイヤの投入が活発化している。オールシーズンは降雪の際のドライバーの安全面、履き替えが不要という利便性などから徐々にユーザーへ認知が広がってきたものの、普及率が9割を超えるとされる北米、あるいはここ数年需要が急拡大している欧州などと比べると国内でのシェアはわずかに留まる。だが、それは市場の中で需要を掘り起こし、ビジネスに繋がっていく好機と捉えることができるかもしれ…