タイヤ事業が創業以来初めて1兆円超える 成長戦略の2本柱、いよいよ実用化へ
住友ゴム山本悟社長 住友ゴム工業は14日、決算説明会を開催した。 23年は利益水準が急回復し、事業利益が下期過去最高となった。スポーツ事業も過去最高の利益となり、フリー・キャッシュ・フローも初の1千億円超えを達成した。 24年の見通しは、金融引き締め策、ウクライナや中東の地政学的緊張の影響など、不確実性の高い状況が続くとみる。一方で、原材料価格高やエネルギーコスト高に一服感があるとし、増収増…
住友ゴム山本悟社長 住友ゴム工業は14日、決算説明会を開催した。 23年は利益水準が急回復し、事業利益が下期過去最高となった。スポーツ事業も過去最高の利益となり、フリー・キャッシュ・フローも初の1千億円超えを達成した。 24年の見通しは、金融引き締め策、ウクライナや中東の地政学的緊張の影響など、不確実性の高い状況が続くとみる。一方で、原材料価格高やエネルギーコスト高に一服感があるとし、増収増…
ブリヂストン石橋秀一グローバルCEO 16日、ブリヂストンの石橋秀一代表執行役グローバルCEO=写真=は、23年度業績を総括し、「変化に対応できる〝強い〟ブリヂストンへは戻れていない」と、中期事業計画(2021-2023)(=中計21)での見込みを下回り着地したことを厳しく評価した。 とくに「指標で最重視する」(石橋グローバルCEO)というROIC(投下資本利益率)は、中計21でターゲットとし…
更生タイヤ全国協議会は23年度リトレッド生産実態調査をまとめた。 年間生産量はTB(トラック・バス)127万3千本(前年比3.9%増)、LT(小型トラック)9万7千本(同15.2%増)、ID(産業車両)とOR(建設車両)を含めた合計は137万9千本(同4.2%増)。環境志向の高まりを受け、生産量は安定的に推移した。 分野別ではTBとLTは堅調に推移。リトレッドタイヤ全体としても感染症拡大期の…
日本グッドイヤーは、オンロード性能とオフロード性能を高次元で両立したラギッドテレーンタイヤ「WRANGLER DURATRAC RT(ラングラー デュラトラック アールティー)」を3月1日から発売する。全14サイズで、オープン価格。 今回発売する「DURATRAC RT」は、「WRANGLER」シリーズの新商品。マッドテレーンタイヤのようなワイルドなブロックパターンでありながら、オンロード・オ…
住友ゴム工業はこのほど、タイヤ開発プロセスにおけるシミュレーション技術「タイヤ空力シミュレーション」を開発した。 EVの燃費(電費)性能向上のためにはタイヤの転がり抵抗の低減に加え、タイヤ周りの空気抵抗を低減することが重要な要素となる。今回新たに開発した「タイヤ空力シミュレーション」は、タイヤ付近の空気抵抗を可視化するシミュレーション技術だ。 実車両データを用いることやタイヤのパ…
市場調査会社のGfKジャパンによる2023年のタイヤ販売動向が明らかにされた。23年年間のタイヤ全体の販売数量は前年比7%減と低調だった。 夏タイヤは販売数量で前年比8%減。店頭販売は同7%減、インターネット販売は同10%減とマイナス成長だった。特に14インチ以下の軽自動車サイズの販売数量が大きく減った。店頭販売では同9%減、インターネット販売では同20%減と大幅に落ち込んだ。 2年連続で価…
地元とともに歩む地域密着店 作業品質にこだわり信頼関係を構築 千葉県茂原市六ツ野1850—1の「タイヤパラダイス」。金丸タイヤ株式会社が運営するタイヤ専門店だ。代表取締役社長を務めるのは金丸勝さん。タイヤ販売会社の営業所での勤務時代からの付き合いだ。タイヤパラダイスは2012年4月1日にオープンしたので、十二支でいえばちょうどひと回り。前回の訪問から数えてみると十年経っていた。積もる話も多い…
財務省タイヤ輸出入実績は前年比増加 日本自動車タイヤ協会(JATMA)は、23年(1月〜12月)自動車タイヤ・チューブの生産・出荷・在庫実績に関する統計データをまとめた。 23年年間の自動車タイヤ・チューブ生産実績は本数で1億2984万2千本、ゴム量で96万8448トンとなり、本数で対前年比2.0%減、ゴム量で同3.4%減と、前年同期実績を割り込んだ。 国内出荷、輸出出荷、工場在庫も本数ベー…
物流問題の解決は変化に対応する技術で 「100年に一度の大変革期」といわれる自動車産業。MaaSやCASE、カーボンニュートラルと脱炭素社会など新しいキーワードが次々に生まれ、価値観の多様化が進む現在、自動車とその関連業界には社会の変化に対応した技術開発が期待される。トラック・バスが支える運送業界は物流2024年問題も目前に迫り、ドライバー不足という喫緊の課題をはじめ、様々な問題解決に取り組んで…
「スライドベース」を新採用 ダブルアクション機構で速度アップ 大型タイヤの交換作業を行う現場では今、シビアな課題に直面している。タイヤ整備機器の国産メーカー、小野谷機工(株)(福井県越前市)はその解決を目指し、さまざまな角度からアプローチし機器の開発に取り組む。 現場で直面する課題の具体的事例をあげる。 (1)「身体にかかる負担」――ホイール付きタイヤの重さが作業者の肉体に…
日本グッドイヤーは、ウルトラハイパフォーマンススポーツタイヤの新商品「EAGLE F1 ASYMMETRIC6(イーグル エフワン アシメトリック シックス)」=写真上=を発売する。3月1日から全19サイズ。 「EAGLE F1」シリーズは多くのプレミアムサルーンで純正採用されているスポーツ系のプレミアムタイヤ。新商品は「ドライコンタクトプラステクノロジー」=写真中=と「新樹脂配合コンパウンド…
日本ゼオンは1月31日、2023年度第3四半期決算説明会を行った。 当期の累積業績は、売上高2838億円(対前年同期比3.5%減)、営業利益160億円(同42.6%減)、経常利益199億円(同35.9%減)、当期純利益209億円(同14.4%増)。 セグメント別業績では、合成ゴムなどエラストマー素材の第3四半期累計の売上高1597億円、営業利益62億円。エラストマー素材の営業利益の分析につい…
ゴム連合は1月22~23日、第19期第1回中央委員会を開催し、次のとおり「2024年春季生活改善のとりくみ方針」を決定した。 =賃金= 産業間格差の観点や、実質賃金低下に対する生活防衛の観点を強く意識しながら目標への到達と課題の改善にとりくむ。(1)定期昇給・カーブ維持分確保に加え、9000円以上の賃金改善 (2)目指すべき賃金水準の設定 (3)賃金課題の明確化と底上げ・賃金改善の計画的な実施…
日本ゴム工業会は1月26日、経団連会館で第31回幹事会を開催し、24年の新ゴム消費予想量などを報告した。 24年の新ゴム消費予想量は、景気回復や主要な自動車関連産業の伸びを期待して前年比1.2%増の124万2400トンとなった。 このうちJATMA統計による「タイヤ類」は0.7%増の100万610トンの予想。新車用タイヤは国内乗用車生産がコロナ禍からの回復傾向が続くと見込まれ、前年を上回ると…