横浜ゴム モータースポーツ積極化の効果、着実に

シェア:
カテゴリー: レポート

 横浜ゴムは「全日本スーパーフォーミュラ選手権シリーズ」(スーパーフォーミュラ)を活用したタイヤ販売店へのアプローチを加速している。ここ数年“走りのヨコハマ”を前面に打ち出した販売戦略を進めてきたが、国内最高峰の四輪レースへのサポートを通じて、スポーツカテゴリーでさらなる販売増を狙う。

営業力、開発力の向上へ

スーパーフォーミュラの会場で行われた試乗会
スーパーフォーミュラの会場で行われた試乗会

 同社は今年から20年ぶりに「スーパーフォーミュラ」へタイヤの単独供給をスタートさせた。同レースはこれまで4月に鈴鹿サーキット、5月には岡山国際サーキットで開催されてきたが、7月17日に第3戦の決勝レースが行われた富士スピードウェイでは、販売店の関係者を対象にした試乗コースを初めて設置。観戦に招いた関東地区や中部地区のタイヤ販売店やカー用品店の担当者向けに商品の特性をアピールした。

 当日は新商品「ADVAN FLEVA(アドバン・フレバ)V701」を装着したトヨタ86をはじめ数モデルを用意したところ、昼過ぎには予定していた枠が埋まるほどの盛況ぶり。参加者からは「実際に乗ってみることで違いが分かり、顧客に商品特徴を説明しやすくなる」と好評だったようだ。

 モータースポーツ活動を積極化することの効果は販売にプラスの影響が出始めている。同社タイヤ国内REP営業企画部の髙橋明大氏は、「販売店さんの関心が高まり、営業活動が進めやすくなった」と話す。とくに高付加価値タイヤの販売が前年より伸びるといった成果が表れてきており、今後もこうした取り組みを継続していく。

 一方、商品の開発面においてもモータースポーツという極限の性能が求められる場で戦うことにより、一般タイヤのさらなる性能向上に繋がることが期待される。

スーパーフォーミュラで使用されるADVANタイヤ
スーパーフォーミュラで使用されるADVANレーシングタイヤ

 スーパーフォーミュラの場合、今シーズンは復帰1年目ということもあり、とくに安全性を重視したタイヤを開発した。実際のレースでは安定したピークを発揮するが、「予選のような限られた時間の中でいかにピークを出せるかが課題」(ヨコハマ・モータースポーツ・インターナショナル㈱の渡辺晋マネージャー)だという。

 ただ、「コンパウンドなど開発のペースは非常に早い」(同)というモータースポーツの世界。蓄積されるデータは貴重な財産となり、今後の開発に絶えずフィードバックされていく。

 2016年のスーパーフォーミュラは残り4戦で、次回(ツインリンクもてぎ )は新たなスペックのタイヤが導入されることも決まった。同社ではあらゆる角度からデータを収集していくことで、レース用タイヤ全体のレベルアップを図りつつ、将来は世界のトップカテゴリーへの挑戦も視野に入れる。そしてそこで得られた経験やノウハウは一般タイヤへの開発にも活かされていく。

 タイヤメーカーの中でもとくにモータースポーツに注力する同社にとって、スーパーフォーミュラへ再び参戦することの意義は、販売・技術の両面から今後一層大きくなっていく。


[PR]

[PR]

【関連記事】