女性や高齢者でも容易に 東洋精器工業 乗用車用チェンジャー「コルギーPIT A5000」

 東洋精器工業(兵庫県宝塚市、阿瀬正浩社長)は、新たな構想に基づき製品のラインアップを整えているさなか。その基底をなすものの一つが“省力化・軽労化”。タイヤ整備の現場の強いニーズだ。

森本祐二さん
森本祐二さん

 それを実現すべく、乗用車用タイヤチェンジャーの分野で新製品を次々と上市している。その第1弾はエントリーモデルの「PIT ATHLETE-Ⅱ」のマイナーチェンジ仕様。第2弾としてセンターロック式レバーレス専用機のエントリーモデル「PIT M897」。それらに続く第3弾が「CORGHI(コルギー)PIT A5000」、センターロック式レバーレス専用機ミドルクラスモデルだ。この春から本格販売を開始する。新製品の解説と実演デモを販売企画部主任の森本祐二さんが担当してくれた。

 伊コルギー社は、タイヤチェンジャーで最も普及しているヨーロピアンタイプの原型モデルを発明し製品化した老舗メーカー。今回の「CORGHI PIT A5000」は、一般的な小径ノーマルタイヤからタイヤ交換作業がむずかしい超偏平タイヤやランフラットタイヤに対応するオートチェンジャーの新製品。さらには15/16インチのライトトラック用タイヤにも対応する。「完全レバーレスの専用機です」、森本さんはそう紹介する。

 レバーレス作業を容易にするセンターロック方式を採用。標準装着されている専用リフトにタイヤを載せ、ペダル操作により所定の位置に高さを合わせタイヤをスライドさせる。独自のロック機構で素早く、確実にタイヤを固定する。

 この状態でタイヤのビード落とし作業を行うのだが、森本さんはツールの位置などを確認しながらコントロールユニットのスイッチを操作する、オペレーター役に徹するのみ。「ビード落としの段階からスイッチ操作だけで作業を進めることができますので大幅な省力化・軽労化を実現しています」と解説する。

 タイヤ脱着作業時には、タイヤレバーの代わりに特殊構造のマウント・ディマウントツールがその役割を果たす。タイヤに差し込むときは前方向に伸び、ビード部を外すときはビードを抱え込むように引き上げて外す。熟練のスタッフが行う微妙なレバー操作を、ツールが忠実に再現しているのだ。

熟練者の微妙なレバー操作を忠実に再現したツール

 「この新製品はホイールにツールが接しないよう、タッチレス化を図っています。市場のニーズとしてタッチレスのご要望が増えてきていますので、そのような時代の流れに沿う設計を採用しました」と森本さん。レバーの先端部などには樹脂製プロテクターを装備し、二重三重の傷付け防止を図ったという。

 マウント・ディマウントツールにはレーザーポインターを装備した。ポインターがホイールリムを指し示す位置にマウント・ディマウントツールを合わせることで、セッティングを効率的に最適なポジションに据えることができる。もともとコルギー社の仕様にはオプションとしてのレーザーユニットも存在しないが、東洋精器のみ、唯一の特別仕様として新設計の上で標準装備。またタイヤの組み込み作業時には、マウント・ディマウントツールに構成されている専用ツールを使用することで作業効率をさらに高めた。

 タイヤ脱着時、森本さんの作業位置は機器本体の右側、コントロールユニットに手が届く範囲のみに集中する。作業動線が非常に少ないのが特徴的。完全レバーレスチェンジャーが実現する省力化・軽労化をここにも見ることができる。

 レバーレスチェンジャーというと、サポートユニットを装備しそのアームの動き量を確保しなければならないため、それを考慮し設置スペースを比較的広くとらねばならない。だが、「CORGHI PIT A5000」はコンパクト設計を採用。機器本体の左右幅と高さを極力小さくした。森本さんは「タイヤサービスカーにも難なく積み込むことが可能なサイズです」とし、出張サービスにおける作業の省力化・軽労化にも大きく貢献するとしている。

 「一般的なヨーロピアンタイプと異なりますので、機器に慣れるまで多少の時間を要するかもしれません。ですが、慣れていただければ、コントロールユニットの操作だけの作業となりますから、女性や高齢のスタッフの方でも力を使わずに作業することができます」と森本さんは話す。

 なお販売展開に際しては、高級感の漂う濃いめのコルギーグレーをカラーリングに採用し、差別化を図っていく予定だ。


[PR]

[PR]

【関連記事】