エイワ、コンパクトでハイパワーなトラック・バス用タイヤチェンジャー発売

 エイワはこのほど、乗用車用タイヤチェンジャーに続き、トラック・バス用タイヤチェンジャーの分野でも新製品を上市した。「WING(ウィング)718D」がそれ。LTからTB、さらにORの一部まで幅広いサイズレンジに対応する。この春から本格販売を開始する計画だ。新製品のデモ操作と技術解説を商品部部長の杉村幸二さんが担当してくれた。

「ウィング718D」
杉村幸二さんと「WING 718D」

 エイワはトラック・バス用タイヤチェンジャーの分野では、メインモデルであり堅牢なボディと強力なパワーを備えたベストセラーモデル「WING 888」、出張サービスカーでの搭載にも対応するコンパクトモデル「WING 711」を展開中。今回、コンパクト&ハイパワーモデルとして新たに「WING 718D」をラインアップに加えたことで、多様化するユーザーニーズへの対応を図っている。

 「WING 718D」には、エイワTBチェンジャーシリーズの特徴である「スクエアシステム」と「カウンターシステム」を継続して採用した。

「ウィング718D」
エイワの特徴である「スクエアシステム」と「カウンターシステム」を採用。より安全な作業を実現し、作業性の向上にも貢献する

 「スクエアシステム」とは、タイヤホイールのサイズに関係なくツールの中心とタイヤホイールの中心がスクエアになるシステム。杉村さんは「タイヤとツールの角度が常に一定のため、タイヤサイズやホイールサイズの影響を受けず確実な作業を実現します。また、タイヤが浮く位の低い位置での作業が可能ですので、より安全な作業を可能としました」と説明する。

 一方、「カウンターシステム」は、油圧シリンダーによるカウンタースライドを採用。ツールとアームが同時に稼働することで作業性を高める機能だ。「WING 888」では油圧シリンダーによるカウンタースライドを採用し、「WING 711」の場合はチェーン機構でカウンタースライドを実現したが、「WING 718D」では「WING 888」同様、2つの油圧シリンダーの働きでそれを実現する。チェーンレスなので、省メンテナンス化を実現したのも大きな特徴点。油圧モーター・回転モーターともに2.2kwモーターを採用し、大きくパワーアップした。

 「カウンタースライドはタイヤ幅700ミリまで対応します。最大タイヤ外径は1400ミリ(WING 888は1600ミリ対応)。ツールの移動には2スピードシステムを採用することで、作業者の方々のお好みの速度に切り替えが可能。作業性アップに貢献します」、このように杉村さんは解説する。

「ウィング718D」
操作がわかりやすいよう、イラスト表記を採用したコントローラー。作業効率向上に寄与

 「WING 718D」では「WING 888」と同じく「オートロックシステム」を採用。ツールのロックからロック爪を廃止した。作業時にロック爪のロック状況を確認する必要がないので、レバー操作で油圧をかけるだけで作業に入ることが可能。これも作業性の向上に寄与する機能だ。

 さらに、ボディ設計を一体化させた「高剛性ボディ」を採用。これによりボディ強度の改善を図った。また、「ノンリターンバルブ」を採用することで、万一のオイル漏れなどの緊急時への対応を図っている。

 「生産財タイヤ市場ではトラック・バス用タイヤのロープロ化が進行し、またスーパーシングルタイヤの普及も進みつつあります。『WING 718D』は、これらの新しいニーズに対応を図るため、コンパクト設計でありながらハイパワー化を実現しました。エイワTBチェンジャーシリーズの3本目の柱という位置付けで、新製品を発売するものです」と、杉村さんは話す。

「ウィング718D」
緊急停止ボタンはコントローラー側面に配置

 コントローラーには操作がわかりやすいよう、イラスト表記を採用。コントローラーの側面には緊急停止ボタンを単体で配置し、万一の状況でも素早く的確に対応できるようにした。

 また、アルミアダプターやマウントツールなど、作業のグレードアップに有効なオプションパーツを豊富に用意している。

 なお、商品名にある「D」とは、2つの油圧シリンダー=ダブルシリンダーと、ツールの移動に採用した2スピードシステム=デュアルスピード、この2つの「D」に由来するという。

 「WING 718D」をSSやRSでの入門機として、またプロショップにおける2台目のトラック・バス用チェンジャーとして、同社では訴求を強めていく方針だ。


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