バスクからTPMSの新製品 幅広いドライバーに対応

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カテゴリー: レポート, 整備機器
バスクTPMSのモニター画面
モニター画面

 埼玉県志木市にあるバスク(小笠原孝嗣社長)が8月下旬からTPMS(タイヤ空気圧管理システム)の新製品「AirSafe(エアセーフ)AS-CV2」を発売した。

 今回の新製品はクランプインバルブタイプ「AS―CV1」の後継モデル。従来モデルでは210~360kPaだったタイヤ空気圧の監視設定範囲を100~900kPaまで拡大させたことが特徴となる。

 「AS-CV1」は約2年間販売し、ユーザーからは「正確に空気圧の変動が確認できるため、安心して使える」などと評価を得たという。特にクルマを大事に使用するドライバーや偏平タイヤを装着した車両、さらに旅行などで長距離を運転する層からもニーズがあった。今回のリニューアルについて、小笠原社長は「新製品は広い範囲に対応することにより、標準空気圧よりも高圧に設定されることが多いキャンピングカーなどにも対応できる」と、そのメリットを話す。

バスクの小笠原社長
バスクの小笠原社長

 タイヤ業界ではここ数年、空気圧不足が増加傾向にあることが重要な課題として挙げられている。タイヤメーカーや業界団体などが実施している点検活動では、乗用車の3割程度が空気圧過不足の状態で走行していることが分かっており、JAF(日本自動車連盟)のロードサービスでもタイヤ関連の救援件数が2018年は10年前の約1.5倍に増加した。SSのセルフ化などで日常点検の機会が減ってきていることなどが要因と見られている。

 こうした中で、常に空気圧を監視できるTPMSは切り札の一つとして有効だ。小笠原社長は、「空気圧の不適正は大きな事故につながってしまう可能性があり、危険を未然に防ぐことが重要となる。燃費やタイヤへのダメージの進み具合も変わってくる」と指摘する。その上で、「この製品はタイヤの交換設備がないと装着できない。タイヤ販売店などで取り扱って頂くことで、用品需要がプラスされていくはず」と力を込める。ドライバーの安全をサポートし、結果としてビジネス拡大へと発展する可能性もありそうだ。

 欧州車などが新車採用している製品と同等の精度を持つ信頼性があり、高内圧で使用することが多いキャンピングカーのタイヤにも対応できる「エアセーフ」。安全なクルマ社会への貢献とともに、今後の市場拡大に期待が高まっていく。


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