ブリヂストンの最先端タイヤ技術「ologic」「ULTIMAT EYE」

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カテゴリー: レポート, 現地

 ブリヂストンは5月8日、小平市の技術センターでタイヤ技術「ologic」(オロジック)の技術説明会を開催し、併せてタイヤ踏面の挙動を可視化する「ULTIMAT EYE」(アルティメット アイ)の試験施設を公開した。

 「ologic」はタイヤサイズを狭幅・大径化、高内圧化することにより、転がり抵抗と走行時の車両の空気抵抗を従来のタイヤと比較して大幅に低減しつつ、ウェットグリップ性能を高めているのが特徴。今年1月にBMWの電気自動車「i3」に初めて新車装着されており、4月には市販用としてスタッドレスタイヤの発売を開始している。

 高い環境性能を備えた新たなカテゴリーとして期待されるが、既存の車種への装着は難しいため、一般のタイヤ販売店などで取り扱いを始めるまでにはまだ時間がかかりそうだ。

 同社では「将来的に日欧の大手カーメーカーで、各社に1車種くらいは装着して頂けるようにしていきたい」としており、今後普及が見込まれるEVやHVの新型車向けに提案を進めていく考えだ。

 また将来、採用が進めば「ologic」のラインアップの中に、静粛性に優れた製品やランフラットタイヤなどバリエーションを広げていく可能性を示した。

狭幅・大径、高内圧タイヤ「ologic」

「エコピアEP500 ologic」を装着した「BMW i3」
「エコピアEP500 ologic」を装着した「BMW i3」

 「ologic」は、現行のエコタイヤと比較して転がり抵抗(RRC)を大幅に低減するとともに、従来と同等レベルのウェット性能を確保した新しいコンセプトのタイヤ技術。同社ではこれを採用した商品を「次世代の超低RRCタイヤ」と位置付けており、BMW向けの新車用タイヤ(エコピアEP500 ologic)として実用化にこぎつけた。

 その最大の特徴はタイヤの狭幅・大径化と高内圧化だ。同社タイヤ研究本部の松本浩幸氏は「RRCはトレッド部の寄与率がタイヤ全体の半分以上を占める。これまでのエコタイヤではRRCの低減と軽量化に主眼を置いていたが、ologicではそれに加えて空気抵抗の低減にも取り組んだ」と説明する。

 RRCについては今回、タイヤを大径化してトレッドの変形を小さくするという考え方に着目。「大径なら平面に近いので路面に接した際の変形は小さくなる。その上で空気圧を従来の230キロパスカルから320キロパスカルに高めることでリムの変形を減らすことができる。その結果、約3割ものRRC低減が可能となった」という。

 またタイヤ幅を狭くすることは走行時の空気抵抗低減に効果を発揮する。従来タイヤの幅205mmと、「オロジック」の155mmを比較すると空気抵抗は3.7%低減され、RRCに換算すると4.5%減(60km/h走行時)に相当する。この相乗効果によって大幅な燃費向上が期待できるという。

 さらに「オロジック」は、専用のパターンとトレッドゴムを採用し、排水性とウェット性能の向上を図ったのも特徴。「狭幅で高内圧ということは接地圧が高く、排水性が非常に良いのでハイドロプレーニングが起きにくくなる。パターンとゴムの技術を合わせることで、溝を減らしても排水性と接地面積は従来と同レベルを確保している。溝を減らした分、ブロック剛性を上げ、またポリマーの分子配列を制御してグリップを高めたことで旋回性能は5%、制動性能は8%向上することができた」

 なお「BMW i3」に装着した「エコピアEP500 ologic」は基準タイヤとの比較で、RRCを30%低減しつつ旋回グリップ性能を20%向上させている。


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