技術開発の総本山 タイヤ開発の最前線をメディアに公開

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カテゴリー: レポート, 現地

ブリヂストン/小平技術センター

小平技術センター
小平技術センター

 ブリヂストンは9月28日、東京都小平市の技術センターにある研究施設の一部を報道陣に初めて公開し、同社のタイヤ研究開発における最前線の取り組みを紹介した。

 今回は、トレッドパターンをデザインする「デザインルーム」や天然ゴム(パラゴムノキ)の生産性向上のためのDNA解析を行う「天然ゴム実験棟」などを公開。デザインルームは残念ながら写真撮影はNGだったが、この部署ではブリヂストンブランドの全てのタイヤデザインをグローバルで担当しているという。見学では2Dの平面図、トレッドパターン図から3DのCG立体図、摩耗外観確認、車両装着のイメージ図までを実演した。

開発を行っている苗
開発を行っている苗

 天然ゴム実験棟では天然ゴムの増産のため、パラゴムノキのゲノム解析が進められていた。これは「DNAマーカー」と呼ばれる遺伝子配列情報を使い、「病気に強い」「生産量が多い」といった優良木を選び出すもの。またそれに開発に加え、同様の性質を持つ木を分子レベルで増やして苗を作る研究なども行われている。

 同研究所NR研究部NR研究開発第2ユニットリーダーの渡辺訓江氏によると、「研究開始から10年が経過したが、ようやく苗をインドネシアに出荷できた。現地農園で育て、従来より良くなっているかを検証する段階。木の成長を早める研究も行っている」と、解析から実際の成果を得るまでの難しさを話していた。

住友ゴム工業/タイヤテクニカルセンター

インサイドドラム試験機
インサイドドラム試験機

 住友ゴム工業は9月20日、同社のタイヤ技術開発の中枢であるタイヤテクニカルセンター(神戸市)の見学会を実施した。

 神戸本社の社屋に隣接する同センターは、総工費は50億円をかけ2009年9月に竣工した。地下1階から地上6階まであり、延べ床面積は1万520平方メートル。会議室は1フロアに集中配置し、効率化を図っているほか、最大6拠点まで結べるテレビ会議設備を導入し、業務の効率化を実現している。

 タイヤ実験研究設備は、「静的特性」「動的特性」「形状・構造」から構成され、代表的な設備として合計14の試験機・測定機を有している。今回、それらの設備の中から「インサイドドラム試験機」と「大型無響実車研究室」を公開した。

大型無響実車研究室
大型無響実車研究室

 インサイドドラム試験機は、アスファルトからアイスまで様々な路面状況でのタイヤの動的特性を測定する設備。直径約3mのドラムを高速回転させ、ハイドロプレーニングやアイス路面でのタイヤの性能評価を行うことができる。最大速度は時速200kmに達し、サーキット路面を想定した実験も行える。

 大型無響実車研究室では、トレッドパターンから発生するロードノイズを検証する。壁には全て吸音材が敷かれており、入り口を閉めると室内は無音状態になる。その中で高性能マイクを設置しタイヤのノイズを測定する。「VEURO」や「LE MANS」のような乗用車用のプレミアムタイヤだけではなく、大型トラックも搬入可能な広い作りとなっているのが特徴で、あらゆるタイヤの静粛性を高めるための試験が繰り返されている。


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