「オートサービスショー2019」レポート① 高まり見せるエーミングへの関心

 「第36回オートサービスショー2019」が5月16日~18日の3日間、東京ビッグサイトで開かれた。今回のショーテーマは「次世代へ 変わるクルマと自動車整備」。タイヤ整備機器をはじめ、自動車用の整備・検査機器、機械器具・工具など自動車関連整備事業所で使われる整備関連製品が一堂に展示された。

小野谷機工

 今回の「オートサービスショー」は103社8団体が参加し、全860小間の規模となった。その中にはタイヤ販売店で使用されるタイヤ整備機器・工具を出展した企業も多数含まれている。小野谷機工、モビリティープラス、空研、東洋精器工業、エイワがそれらだ。

 今回のショーで特に注目を集めたのがエーミング(機能調整)作業関連。安全性と快適性の向上を図るASV(先進安全自動車)車両の普及が進み、それにともないエーミング作業の需要が急増。エーミング作業にはタイヤ空気圧の調整をはじめホイールアライメントの測定・調整作業が付随することから、各社ともにそれに関連する新製品を積極的に出展。対応を強めている。

モビリティープラス

 小野谷機工は「タイヤを組む」が展示テーマ。「たったひと押し、あなたもプロ気分」のサブタイトルが示すように、オートマチックタイプのタイヤ整備機器を参考出品し、省人化と作業の軽労化への対応施策を提案した。

 その代表がPCオートチェンジャー「EasyRobo PCⅢ」だ。タイヤのリフトアップからチェンジング作業、リフトダウンまで完全なフルオート作業を実現。「13インチ~18インチのPCタイヤ脱着にターゲットを絞り、機器を開発した」と、川崎雅彦販売促進部長は紹介する。

空研

 また、PCオートマチック式ホイールバランサー「EasyRobo BCⅡ」や、LTタイヤ専用チェンジャー「ライトスター LS―175W」など、参考出品モデルをはじめ、今後上市予定の新製品を多数発表した。

 モビリティープラスは同社が取り組んでいるのが多目的で使用できる発電装置付サービスカーの普及。三輪社長は「BCP(事業継続計画)の要は電力。車載電源装置『True-Gハイブリッド』を進化させることで、緊急時にタイヤサービスカーから建物に給電し事業継続をサポートすることが可能となる」と話す。

東洋精器工業

 今回のショーではEV用リチウムイオン電池をリユースすることで、「True-Gハイブリッド」をリーズナブルな価格で搭載するという新システムを提案。日産リーフのリユースバッテリーを搭載した3トンワイドロングのTB・LTタイヤサービスカーを出品した。

 空研は新製品「PTSインストラクター」を出品。これは大型車のホイールボルト締め忘れを防止するというもの。ホイールナットランナーで締め付けた結果を無線で本機に送信するというのがその仕組み。締め付けが完了したボルトは本機の該当部分がブルーの光でマーキングされ、締め付け作業が終わっていないボルト部分は赤色で点灯し警告する。

エイワ

 また将来技術として、「PTS無線システム」を参考出品した。

 東洋精器工業は、バンザイと長崎ジャッキの両社展示ブース内に共同出展として参加。バンザイブースでは多機能型自動エアー充填機「エアーメイト」とブラインド式セーフティーケージ「TD-TB・i」をセットにした自動空気充てんシステムを展示した。

 エイワは安全自動車の展示ブース内に共同出展。乗用車用タイヤチェンジャーのハイエンドモデルで、タイヤ外し作業の自動化を実現する「WING TORNADO」を展示した。


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