エイワ エアコンプレッサー「DUAL AIR PAX」シリーズ

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カテゴリー: レポート, 整備機器
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1台2役。故障リスクの回避に

「DUAL AIR PAX」
「DUAL AIR PAX」

 クルマからタイヤを外すときに使うインパクトレンチ。ホイールからタイヤを外すタイヤチェンジャー。タイヤ・ホイールのバランスをとるためのホイールバランサー。ザッと見渡しただけでも、タイヤの整備サービスピットにあるサービス機器のほとんどは圧縮空気を利用していることに思い当たる。タイヤに空気を入れる際の必需品、エア充てん機。自転車タイヤとは比べものにならないほどエア量を入れる自動車タイヤの場合、圧縮空気を利用せずに、それを果たすことはもはや不可能だ。

 そんなサービスピットに必要な圧縮空気を供給する設備がエアコンプレッサーだ。それが順調に機能している日常は顧みられることが少ない機器だが、一旦故障すると、整備サービスの業務に大きな支障をきたしてしまう。また、コンプレッサーはその運用コストの大半を占めるのが電力。従って、サービスピットの中でランニングコストの高い設備でもある。

 コスト削減と省エネ、つまり経済性と環境性ということを考えると、エアコンプレッサーという設備に、今1度、視点を当てるべきではないか。

 エイワがこのほど、新製品として本格販売を開始したのが「DUAL AIR PAX」(デュアル・エア・パックス)シリーズ。3馬力(2.2kW)×2の6馬力(4.4kW)タイプ「APKH-D44」と、5馬力(3.7kW)×2の10馬力(7.4kW)タイプ「APKH-D74」の2機種を同時ラインアップした。株式会社明治機械製作所で生産される新開発のオイル式(給油式)レシプロ型パッケージコンプレッサーだ。

運転モード
運転モードを選ぶことができる

 商品部の平井伸一部長に、製品の特徴を聞く。「DUAL AIR PAX」はその名が示す通り、1台の本体に、2基の圧縮機を並列搭載したもの。つまり1台2役の中圧(1.4MPa)仕様エアコンプレッサーだという。

 同機にはマルチ運転制御を搭載。圧縮機を2基、同時に運転しているさなか、作業中の使用空気量に応じて2基運転か1基運転かどちらが適切なのかを、自動的に判別しオン・オフ切換えをしてくれる。このため消費電力の削減に大きく寄与すると、平井部長は説明する。「タイヤのはめ替え作業が重なる繁忙期は2基同時運転、需要の少ない閑散期は1基運転と、使用量に応じて圧縮機を稼働させることでムダがなく、消費電力を節約できる」と、想定される使用シチュエーションでのメリットを挙げる。

 「自動マルチ運転モードでは、最高出力に達する前に1基の圧縮機が自動的に運転を停止し、補助機としてスタンバイする。そして空気の使用量が多くなり圧力が下がってくると、この補助機が自動的に運転を始め、空気量を補ってくれる」(平井部長)。

 同機では、前述の自動マルチ運転のほかにも、2基同時運転モードを選ぶことももちろん可能。さらに、2基のうちの1基を任意に選び、単独で運転することもできる。つまり、さまざまなシチュエーションで最適な運転モードをスイッチ1つで選び使うことができるのだ。

上下に並列されたモーター
上下に並列されたモーター

 ところで、単にエアコンプレッサーを2台持つことに対し、「DUAL AIR PAX」を導入することで受けられるメリットとはどのようなものなのだろうか。平井部長はその点を次のように解説する。

 「一つは省スペース化の実現。たとえば、同じ明治機械の同等性能の機器を2台設置した場合と比較すると、設置スペースを25%も削減することができる。もう一つは省エネ。繁忙期のことを考慮して大きな機器を導入した場合と比較すると、消費電力を大幅に節約することが可能だ。明治機械の製品同士で比べたところ、4.4kWの『APKH-D44』は5.5kWの機器に対し最大33%も電気代を節約できる計算だ。また、運転時間を確認しながら、圧縮機の稼働をワンタッチで切り替えを行える。そうすることで交互に稼働させることができるので、圧縮機自体の耐久力も上がる」

 実際に同機を稼働してもらう。発生する音は、通常の機器と同レベル。2基同時に運転しても、音量が倍になるわけではない。モーターを2基同時に回転させると共振作用で振動が大きくなるのではないか。そんな懸念を持った。平井部長に訊ねると、「そこは専門メーカー。むずかしい課題だったが、独自のノウハウで解決してくれた」と話す。

DUAL AIR PAX
DUAL AIR PAX

 前面のパネルを全開放することができるので、エアーエレメントの清掃、交換やオイル交換などのメンテナンス作業や定期点検もしやすい。

 「エアコンプレッサーは人体にたとえると肝臓。沈黙の臓器だ。普段、正常に機能しているときはまったく気にもとめないが、機能が低下しても気付かずメンテナンスを怠ると、ある日突然に機能しなくなる。コンプレッサーが故障すると、すべての作業がストップしてしまう。仮にその日が忙しい休日だったとしたら目も当てられない。そのリスクを避けようと予備の機器を配置すると、スペース効率を悪化させる。『DUAL AIR PAX』は、仮に1基が故障しても、修理期間中でも圧縮空気を使うことができるので、リスク回避に最適だ」

 その上でこのように続ける。「例えば、窒素ガス発生装置を同時に使用する場合などでも、エア圧低下によるストレスを感じず作業を進めることができる頼もしいパートナー」と。


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