東洋ゴム 中国でイメージショップを積極展開へ

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カテゴリー: レポート, 現地

 中国リプレースタイヤ市場で、積極的な販売展開を行う東洋ゴム工業の現地子会社、東洋輪胎(上海)貿易有限公司(TOYO TIRE(SHANGHAI)CO.,LTD.=TTS)。TOYO TIRESブランドの販売は順調に伸長しており、2013年度にその販売目標を200万本と掲げている。

 それを達成するには、「TOYO TIRESの販売チャネルを増やすことと、ブランド自体の知名度を向上させること」と、TTS営業本部市場部の吉澤俊治氏は指摘する。

イメージショップ
TOYO TIRESのイメージショップ

 アクセスポイントの増加、すなわちTOYO TIRES取り扱い店の絶対数を増やすことが、ユーザーを獲得するための重要施策であることには間違いない。一方で、潮流を作り出すことができる、そのような力量のあるタイヤショップの協力を得ることも、販売施策で非常に重要だ。TTSではそれを形象店、つまりイメージショップとして展開している。

 今回訪れた「上海阿牛輪胎有限公司」(SHANGHAI ANIU LUNTAI YOUXIAN GONGSI)もその一つ。上海市内の浦東惠南鎮南区公路76号に所在する。上海・浦東空港からバスで1時間ほどの地。商圏には地元の有力企業があり、エリアはその従業員の居住区として、また市中心部で働く人たちのベッドタウンでもある。

 同店のオーナーは牛士文(Niu Shi Wen)氏。タイヤのビジネスを長い間、手掛けているそうで、この店は98年に創業した。エリアではもっとも老舗のタイヤ店だ。今回、取材に対応してくれたのは、店長を務める張洪源(Zhang Hong Yuan)氏。現在、スタッフ3名の体制で営業している。

商品性能を訴求し拡販図る

 張店長によると、エリア内には欧州や韓国のメジャーブランドを主力に取り扱うタイヤ店があることから、それら競合店といかに差別化を図るかが、販売施策の大きなポイントだという。来店客はホワイトカラー層が中心で、いわゆる中・高所得者層も多いそうだ。そのためだろう、タイヤ購入にあたっては、価格ももちろん重視されるが、それ以上にタイヤ性能そのものが特に購入動機に直結していると分析している。その性能評価の面から、TOYO TIRESでは「PROXES C1S」が良く売れているという。

イメージショップの店内
イメージショップの店内

 一方で、ユーザーは新車装着ブランドを継続して使う傾向がみられるという。競合する日欧韓のメジャーブランドがOE装着されていることから、TOYO TIRESの知名度はそれらよりもやや低いと、張店長は指摘する。それを受けて、TTSの吉澤氏は「今後、雑誌広告や街頭看板など、広告宣伝の投資を強化したい」とし、ブランドの知名度向上を図るための戦略を強めていく考えだ。

 同店での年間タイヤ販売本数は2000本ほど。205/55R16と215/55R16サイズが売れ筋だそうだ。販売価格は前者が約550元、後者が約750元。エコタイヤの認知度も徐々に高まってきているが、まだ主流にはなっていないという。

 この店では独自のサービスとして、TOYO TIRESを4本購入すると、アライメントを1回サービスしているという。アライメントの料金は通常80元~100元だから、かなり思い切ったサービスだと言えるかもしれない。

 今後について、張店長は「ユーザーの性能に対する要求はますます強まっている。TOYO TIRESは中国国内に工場を新設し、中国市場に適した商品が展開されることから、高性能タイヤの販売に力を入れていきたい」とする。2~3年後には新店舗を構える構想も持っている。

 また吉澤氏は「中国リプレース市場の拡大に合わせて、東洋ゴムのタイヤ新工場の生産量も拡大されていくので、当社としては販路を充実させていくことを主眼に、販売施策を展開していく」と、中期的展望を明らかにする。

 張家港市に誕生した新工場、そしてマーケットを牽引するイメージショップを足掛かりとして、TTSは中国市場でのさらなる躍進に向け、販売活動を展開していく方針だ。


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