東洋ゴム 中国に初の販売研修所を新設

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カテゴリー: レポート, 現地

 東洋ゴム工業は、中国・上海市近郊の張家港市に、独資によるタイヤ工場、東洋輪胎張家港有限公司(TOYO TIRE(ZHANGJIAGANG)CO.,LTD.=TTZ)を新設した。それに合わせ中国市場における市販用タイヤ市場で販売施策を強化していく方針だ。

販売技術と認知度向上目指す

50人収容可能な座学スペース
50人収容可能な座学スペース

 東洋ゴムは中国におけるタイヤ販売会社として、2003年1月に三菱商事との合弁で東洋輪胎(上海)貿易有限公司(TOYOTIRE(SHANGHAI)CO.,LTD.略称・TTS、本社・中国上海市、董事長・市原貞男氏)を設立。東洋ゴムはこのTTSを拠点に、中国リプレースタイヤ市場で積極的な販売展開を行っている。

 中国の市販用タイヤ市場の規模は、2010年時点で8000万本程度と想定される。近年、モータリゼーションの急速な進展を背景に、リプレースタイヤ市場も加速度的に成長しており、5年後の15年には10年実績の実に倍にあたる1億6000万本レベルまで急伸長すると予測されている。

 そのような需要環境下、TTSは着実に販売量を伸ばしている。2013年度の販売目標は200万本だ。TTS営業本部市場部の吉澤俊治氏は、「この目標を達成するためには、販売チャネルを増やすことがもっとも重要なポイント」とし、TOYO TIRESを取り扱うタイヤ販売店を拡充していくことが急務だとする。それとともに、TOYO TIRESの知名度をいかに向上させるかが重要なポイントとなる。

 これらのテーマに対する一つの解答が、このほどTTSが上海市宝山区に新設した販売研修センター(=STC)。

 同センターは2011年11月末に建物が完成した。東洋ゴムが中国国内に販売研修のための施設を置くのはこれが初めて。TTSでは今後、このSTCでタイヤ販売店の関係者を対象に、座学による教育訓練や整備機器等を使用しての実地トレーニング等を行うなど販売スキルのレベルアップを図り、タイヤ販売における質の一層の向上を目指す方針だ。

上海モーターパーク内に研修センター

TOYOブランドを視覚効果高く陳列
TOYOブランドを視覚効果高く陳列

 上海市宝山区に新設された販売研修センター(STC)。その狙いはハードとソフトを兼ね備えた施設を活用することで、販売スキルの向上を図るとともに、TOYO TIRESブランドの認知度向上を目指すことにある。

 内部では、PROXESをはじめとする各種商品を常設展示するほか、TOYO TIRESブランドの歴史や東洋ゴムの企業文化を表す一連のパネルなどを展示する。また、STCの階下にはTOYO TIRESショップが入居する計画で、そこで実際にタイヤ販売を行っていく。これがハードの部分だ。

 それに対してソフトにあたるのが、STCの立地条件。STCが設立された場所は実は、「上海汽車夢工場」(上海モーターパーク)という、自動車産業が一堂に集結した巨大な複合施設の一角なのだ。

 この施設は、「WAVEレース」をはじめとするモータースポーツ事業やホイールなど自動車部品・用品の製造販売事業を広く展開する中国企業、威虎投資(WAVE INVESTMENT)が、クルマのテーマパークとして開設したもの。

 総面積およそ6万3000平方メートルという広大な敷地は、大きく3つのジャンルでエリア分けされている。具体的には、①新車販売ディーラー、飲食店などの一般販売エリア②トレードセンター、中古車マーケットなどの商取引エリア③サーキットコース、部品・用品販売店、リペア・整備工場などの試乗体験ゾーンとチューニングエリア――この3つだ。

モーターパーク
モーターパーク

 WAVEによると、新車販売ディーラーとして既に、LEXUS店などが進出しているという。一方、部品・用品の出店については『1分野につき1ブランド』を基本原則としており、タイヤでは、従来から販売パートナーとして深いつながりを持つTOYO TIRESを選んだとしている。

 その上海モーターパークでは、サーキットコースを舞台に、新車の発表試乗会やサーキット走行会などのイベントが開催される計画であり、TTSではそれに協賛しタイヤの提供などを行う考え。さらにT独自にタイヤ新商品の試乗会を企画していくという。このように、TOYO TIRESを間近に見て実際に触れ体感するという体験を通じて、ブランドへの理解と認知度向上を図るというもの。

 ハードとソフトを装置として有するSTCをフル活用することで、TTSは今後、中国リプレースタイヤ市場に対しアプローチを強め、ポジションアップに向けての戦略活動を積極的に展開していく。


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