トーヨーリトレッド 事業を強化 一層の品質向上と生産の効率化を

TRTのリトレッド製造現場とは…

最新のオービトレッド成型機
最新のオービトレッド成型機

 リトレッドタイヤは、その加工方法により、ホット式と呼ばれる「リモールド方式」と、コールド式という別名で知られる「プレキュア方式」――この2つに大別される。

 「リモールド」「プレキュア」それぞれに固有の特徴があり、TRTでは両タイプとも取り扱っている。ただ、「国内市場では外観の良さなどからリモールドのほうがニーズが高い」(高瀬吉洋社長)ことから、同社での生産量の多くは「リモールド」で、「プレキュア」はレアサイズなど、補完的な意味合いだ。

 高瀬吉洋社長は「金型を起こせるだけのボリュームになれば、プレキュアで生産していたものをリモールドに変更していく」という考え方で生産に取り組み、日夜、品質向上と生産の効率化を目指している。

 2000年に完成したTRTの工場は当初、敷地面積4300坪、工場面積5644平方メートルだったが、生産の増強を図り2004年に増設。現在、敷地面積5000坪、工場面積は第1工場が約6600平方メートル、第2工場が約2000平方メートルの規模である。年間の生産量は2009年度で約9万7000本。近年、リトレッドタイヤ需要が高まってきていることと軌を一にして、ここ数年、成長カーブを描いてきている。特に、一昨年の「リーマンショック」以降、その曲線は右肩に上がったという。

高圧試験機によるジッパーテスト
高圧試験機によるジッパーテスト

 その工場は、後藤高根社長のこれまでの“リトレッド一筋”の経験とノウハウのすべてを叩き込み具現化された。製造ラインのレイアウトはシンプルな縦型で、あらゆるムダが省かれ合理的に配置。5S活動も徹底されている。

 TRTでのリトレッドタイヤ製造は、検査の積み重ねで行なわれると評しても過言ではない。集荷された台タイヤはまず洗浄され、次に温風で乾燥される。それから内部と外部について入念に検査を行なう。後藤社長によると、「洗浄することで、損傷の度合いなどが適確に判断することができ、また作業員が汚れることを気にしなくても良いので結果的に作業効率が向上する」とのこと。

 「委託加工」の場合、最初の検査で不適格と判断されたタイヤはユーザーに返却するので、その判断を客観的に誤りなく行なわなければならない。この最初の工程から作業者の熟練した目と適正な診断が求められる。

 台タイヤとして使用に適すると判断されたものは、バフやスカイビング、セメンティングなどの工程に進む。TRTでは、ここから「リモールド」「プレキュア」ごとの成型・加硫工程に分かれる。

 主力の「リモールド」では、1987年に最新鋭のオービトレッド成型機を導入。リボン状のゴムを台タイヤに巻いていくその成型方法は、新品タイヤの世界で新工法と呼ばれるものと考え方が共通する。部材間のジョイントレスを実現し、ユニフォミティのレベルを格段に向上させた。「リモールド方式」の自動加硫機は32台。「プレキュア方式」の加硫缶は3台。バフマシンや成型機と同様、加硫工程にも機械化を促進し、生産性の効率化を図っている。

 「リモールド」「プレキュア」それぞれの工程で生産されたリトレッドタイヤは再び同じラインに戻る。最終の検査工程と高圧試験機によるジッパーテストを行ない、検査に合格したものだけが商品として出荷される。

 後藤社長は「安全というコンプライアンスは絶対に外せない。信頼性のある機械を使い工程間の流れを良くする。それによりリトレッドタイヤの品質や安全性が高まり信頼性が向上することで、新品とのセット販売もしやすくなる」と語り品質第一の姿勢を示す。

 高い品質を実現する最新鋭の製造工法と厳しい検査工程。安全で、しかも環境性能に秀でるTRTのリトレッドタイヤはこうして製造される。


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