9年ぶりのモデルチェンジ 横浜ゴム「GEOLANDAR H/T G056」手応え感が安心に

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カテゴリー: レポート, 試乗

GEOLANDAR H/T G056

すべての性能を高めた自信作

 横浜ゴムは、中大型4×4/SUV用ハイウェイテレーンタイヤの新商品「GEOLANDAR H/T G056」を7月から発売する。新商品は従来品を凌ぐ耐摩耗性と耐久性を備えつつ、市街地や高速道路での快適な走行を目指し開発した。同社は発売に先駆けて5月28日、神奈川県小田原市周辺の一般道でプレス向けの試乗会を行った。

 横浜ゴムが従来モデル「GEOLANDAR H/T-S」を発売したのは2006年。それから9年を経て、フルモデルチェンジしたのが今回の新商品だ。同社では「すべての性能を高めた自信作」と位置付けている。新商品は①耐摩耗性能とグリップ性能の両立、②静粛性と基本性能のレベルアップ、③ハンドリング性能の向上――の3つに重点を置いて開発した。

 とくに耐摩耗性能とグリップ性能を高次元で両立させるため、特性が異なる2つのポリマーにウェット性能を高めるシリカとオレンジオイルを配合した、同社独自技術の「マルチコンビネーションコンパウンド」を採用したことが特徴。

 パターンには中大型4×4/SUVの特性に合わせてチューニングを施した専用パターンを新たに開発。ノイズの分散性を向上させる5ピッチや排水性を高める4本縦方向のグルーブなどを配置することにより、優れた静粛性を実現した。さらに構造とプロファイルを見直し、ハンドリング性能を大幅に向上させることに成功した。高速時でのトレッドの変形を抑える「ナイロンフルベルトカバー」を採用したほか、サイド剛性の最適化を図り、操縦安定性を高めながらロードノイズの低減を実現した。

 これら一連の技術を融合させた結果、従来品に比べ耐摩耗性を21%向上したほか、パターンノイズを13%低減させた。またレーンチェンジ時の操縦安定性においてハンドル舵角で4%、ヨーレートで13%の改善を実現している。

 発売サイズは215/80R15 102S~285/50R20 112Vの全14サイズ。国産車をはじめ、輸入車にも幅広く対応する。

しっかりした手応えが安心感に

すべての性能を高めた自信作 試乗会は、ヒルトン小田原リゾート&スパ周辺の一般道およびマツダターンパイク箱根で行われた。試乗車には、トヨタ・ランドクルーザープラド(265/65R17 112H)などを使用。モータージャーナリストの日下部保雄さんがハンドルを握ってくれた。

 有料道路に入ると長いコーナーが続く。車高が高く、車重の重い大型4駆車両で起こりがちなフラつきが想像していたより少なく、しっかりとした安心感が印象的だ。荒れた路面や段差の突き上げを通過する際も車体の振れ幅が小さく、収まりが早い。

 この点について日下部さんは「通常、ランドクルーザーのようなフレーム付きの大型車両では、舗装路で走行する際にハンドルの応答がどうしても遅れるので、タイヤが少し逃げていくような感じがする。そこのバランスを上手に取っているのが今回の新商品だと思う。時速70km~80kmでコーナーリングやレーンチェンジを行った時、ハンドルを切った瞬間の応答性が速く、また切り角度も従来品よりやや小さくなった」と評価する。

すべての性能を高めた自信作

 助手席にいて感心したのは音の静かさだ。車がスピードを上げ、連続したコーナーから直進路に進入する。同時にエンジン音が増し、風切り音も加わって、様々な音が車内に反響してくる。その中で、タイヤのパターンノイズやロードノイズはほとんど気にならないレベルだ。従来品の場合、同レベルのスピードでコーナーを曲がると、“ヒューン”という金属に近い音が出るが、新商品ではそれが出てこない。静かで快適なドライビングを楽しむことができる。

 次に直進走行時。直進走行では操縦安定性が問われるが、それについて日下部さんは次のように話す。

 「ドライバーにとって嫌なのは操舵感が抜けること。つまり手応え感がなくなることで、とても不安になる。新商品はしっかりとした手応え感がありハンドルを軽く握っているだけで、確実に走ってくれる。しかも路面からの情報をリアルなレスポンスで伝えてくれるので、安心感が上がっている」  確かに従来品の場合、ハンドルのセンターが若干ゆらゆらしている感じが認められたが、新商品ではそれがうまく解消されているようだ。

 「GEOLANDAR H/T G056」のさらに先の商品に対する期待について、日下部さんは次のように話す。「将来的にはラフロードで十分に走れる、オールマイティーな性能を持つ商品を期待したい。1種類のタイヤだけで色々な場所に行くことができるし、より多くの人に受け入れて頂けるのではないだろうか」――まさしくハイウェイテレーンとオールテレーンのいいとこどり。今回の新商品が実証したハイウェイテレーンの進化により、そうしたオールマイティーなSUV用タイヤの実現もそう遠くないかもしれない。


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