東洋ゴムの新研究開発拠点が完成 基礎研究と生産技術開発を集結

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カテゴリー: ニュース, レポート, 現地

最先端の基礎研究と生産技術開発を集結

 東洋ゴム工業は3月10日、兵庫県川西市に新たに開設した「基盤技術センター」の竣工内覧会を開催した。大阪府茨木市にあった研究開発センターを新拠点に移管し、また兵庫県伊丹市にあるタイヤ技術センターのタイヤ生産技術部門の一部も新拠点に移転した。基礎研究と生産技術を一カ所に集結することで基盤技術の強化を図るとともに、将来を見据えた新規事業・技術の創出を目指していく。

基盤技術センター正面玄関
基盤技術センター正面玄関

 新拠点の敷地と建物は、製薬会社のベーリンガーインゲルハイムジャパンが所有していた旧本社・研究開発施設で、東洋ゴム工業が2012年5月に取得した。昨年12月1日に移転が完了し、12月15日から本格稼働を始めている。

 敷地面積は約3万2949平方メートル、延床面積は2万1728平方メートルと、旧研究開発センターの約4倍の広さ。敷地内には2つの実験棟、研究棟、管理棟など11の建物があり、約200名が勤務する。このうち女性研究者が約30名いる。

 同社は2015年8月に創立70周年を迎える。そのの記念事業の一環として、新本社ビルを兵庫県伊丹市のタイヤ技術センター隣接地に建設し、同時期に本社を移転することを決定している。

 新本社、主に製品開発を行うタイヤ技術センター、基礎研究および生産設備・新工法の開発を行う基盤技術センターが、至近エリアに集結することになる。これにより社内の一体感と機動力が向上し、将来の持続的・革新的成長へ繋がることが期待される。

信木社長
信木社長

 竣工内覧会の冒頭、挨拶に立った信木明社長は、同社設立の経緯や現在までの歴史に触れ、「初代社長である富久力松氏は、モノづくり企業として研究開発、そして技術開発の確立に向けて意欲的に取り組んできた。創業の1カ月後には技術研究所を設立し、自らが陣頭指揮に立って指導にあたった。近隣の国公立大学教授らを講師に招き、社内の保有技術の高度化、そしてプロフェッショナルの育成のため技術専門学校を開設して技術力、研究開発、人材育成に並々ならぬ情熱を注いできた。こういった取り組みが現在の当社のDNAとなり、歴史を継承している」と述べた。

 その上で、「従来は茨木で基礎研究開発、伊丹で製造の技術開発に取り組んできたが、この事業所に相互の機能を統一することができた。基礎研究開発、生産技術の開発は、我々独自の付加価値を形成し、そして差別化、コスト競争力となる商品開発に繋がるものであり、企業の持続的な経営を支える非常に重要な活動である。そういった活動をさらに発展するために、レベルの高い研究をこの地において再スタートすることを大変光栄に思う」と、今後の展望を語った。

 当日は、隣企業や自治体幹部職員が招かれ、来賓を代表して川西市の大塩民生市長の祝辞を、市民生活部生活活性室の大屋敷信彦室長が次のように代読した。

 「東洋ゴム工業は常に技術革新、社会貢献に取り組まれ、古くから関西の経済界をリードしてきた企業。このたび川西市に基盤技術センターを開設して頂いたことは大変光栄に思う。日本経済は、企業には上昇傾向を感じつつあると思うが、市民にとっては実感が薄いのが実情。このような時期に市内に企業が進出し、活躍頂くことは地域の経済にとって多大なる効果がある。今後、基盤技術センターから新たな技術を有した新製品が世の中に流通することに大きな期待を持っている」


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