住友ゴム 世界一の自動車市場で供給体制をさらに強化

シェア:
カテゴリー: レポート, 現地

世界一の自動車市場で供給体制強化

約350名が出席した開所式
約350名が出席した開所式

 住友ゴム工業は7月16日、中国・湖南省長沙市に建設した乗用車用タイヤの新工場の開所式を行い、同日から本格稼働をスタートした。生産能力は、第2期拡張が完了する2015年末には日産3万本に達する予定。2004年に操業した常熟工場とともに、中国国内の需要増に対応し、さらなる事業拡大を図る。

 7月16日午前9時30分過ぎから湖南工場の成形工程を会場に開所式が行われた。

 式典には、現地の政財界の幹部をはじめ、省や市、さらに中国国内のタイヤ販売関係者など総勢348名が招待された。

 冒頭、住友ゴム(湖南)有限公司の岸上康也総経理が挨拶に立ち、「当工場の第1期、第2期プロジェクトの総投資金額は約3億ドルであり、主に高級乗用車用ラジアルタイヤを生産する。第2期プロジェクト完成後、年間生産量は1000万本、年間販売額は30億元を予定している。本日の湖南工場での生産開始を以って、ダンロップタイヤをこの長沙からお客さまの元にお届けできる体制が整った。最高品質のダンロップタイヤを生産し、湖南の自動車産業、経済発展に貢献していきたい。全員の力を合わせ、会社の未来を切り拓いていく」と述べた。

工場従業員によるダンス(返礼の宴で)
工場従業員によるダンス(返礼の宴で)

 続いて池田社長が挨拶。「当社グループは、常熟工場に加え今回の湖南工場の稼働により、グループ一丸となって中国におけるタイヤ事業の一層の発展に尽力したい」と語った。

 式典のあとは会場を移して「返礼の宴」が行われた。その席で住友ゴム(中国)の髙見昌文董事長は、「湖南工場は乗用車用タイヤを製造し、住友ゴム中国本社を通じて新車用タイヤ、補修用タイヤを提供する。

 湖南工場の兄弟工場である常熟工場は今年6月に創立10周年を迎えることができた。今後、この2つの工場で中国でのタイヤ事業の拡大を進めていく。また同時に中国自動車社会の発展に貢献したい」と、中国語で挨拶した。

 パーティ会場では、工場スタッフによるダンスや日本人駐在員のバンド演奏などが披露され、大いに盛り上がりをみせた。

池田社長「グローバル成長戦略へ大きく寄与」

 開所式後に行われた記者会見の席で池田社長は次のように述べた。

池田社長
池田社長

 「開所式が終わりホッとした。その理由は2つある。1つは1年半という早さで工場を立ち上げ、生産を開始することができた。これは未だかつてないスピードであったと思う。

 もう1つは2010年にこのプロジェクトを開始したとき、『3万本規模にするのは2017年でいい』と考えていたが、それを2年前倒しのスピードで実施すると、発表することができた。個人的に“達成の前倒し”と“数値目標の上積み”という言葉が大好きで、これが実現できた。

 当社では2015年を目標に長期ビジョンの実現に向け、経営方針に基づく諸施策を推進しているが、その中でも『グローバル最適生産体制の確立』ということが重要なポイントであると認識している。

 当社のグローバル展開だが、1997年のインドネシア工場をスタートに、2004年に中国・常熟工場、2006年にタイ工場と順次拡大してきた。そして供給体制のさらなる強化を図るため、現在、タイ工場は世界最大級の工場へ拡張を進めており、並行して湖南工場の稼働を開始できた。そして来年10月にはブラジルでの生産が開始できる。着実にこの長期ビジョンに根ざした歩みを進めている。

 生産能力の強化とともに、各国で販売力の強化も同時に進めている。製品面では日本で高い支持を得ている低燃費タイヤ『エナセーブブランド』のグローバル展開――すでに今年からタイ、中国で販売を開始しており、下期よりインドネシアでも販売を開始する予定だ。

 一方、コスト競争力を図るため、現在アジア各国で別々の仕様となっている市販用汎用タイヤを順次統一仕様とする計画を進めていたが、その第1弾商品をここ中国で今月より販売を開始した。

 新興国の中でも需要を牽引しているのは、アジア地域のモータリゼーションの中心でもある中国である。中国は今や世界最大の自動車市場であり、中国における市販用タイヤの推定需要は昨年末では約1億9000万本と非常に大きく、今後も急速な需要拡大が予想されている。

 今回の湖南工場の完成により、中国における生産販売体制のさらなる強化が図れることから当社のグローバル成長戦略に大きく寄与するものと期待している。また、同時に中国のタイヤ産業のさらなる発展にも貢献していきたい」


[PR]

[PR]

【関連記事】