ブラジルのダンロップショップ 市販用タイヤ市場で勢力分布を

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カテゴリー: レポート, 現地

市販用タイヤ市場で勢力分布を

 Sumitomo Rubber do Bradil Ltda.(=SRB、スミトモ・ラバー・ド・ブラジル社)は新工場の開所式開催後、現地のタイヤ販売店3店舗を報道陣に公開した。3店はいずれも、ダンロップブランドをメインに販売する国内有数の先進的なショップの一つと位置付けられる。今や世界第4位の自動車大国となったブラジル国内では、市販用タイヤ市場における勢力分布を確保しいかに拡大するかが大きなテーマとなる。市場でのステータス確立を図るべく、一層の販売促進に取り組む各店の現在をリポートする。

ビーエスオートセンター(メルセス店) 4Sが行き届く綺麗な販売店

ビーエスオートセンター メルセス店
ビーエスオートセンター メルセス店

 ブラジルという広い国土をカバーすべく、SRBでは国内全土に14の地区代理店と販売契約を結んでいる。それらと協業し、顧客開拓を行っていくという考え方である。BSオートセンター メルセス店とBSオートセンター ポルトン店は、SRBのパラナ州地区代理店、BS Pneus(ビーエスピネウス)社が経営する。タイヤの卸と小売りを兼業する店だ。

 BSピネウス社は現在、パラナ州内に合計12店のタイヤ販売店を運営。同社は乗用車用タイヤの販売をメインとし、12店舗合計での月平均販売本数は約1万7000本にも達する。そのうちの9割が小売りで、卸は残りの1割という構成比だ。

 メルセス店は、そんな同社の本社機能と販売店舗を兼ねている。2012年12月にオープンした。本社を含めた従業員数は30人。メルセス店のみでは17人。谷村一晴SRB取締役営業統括によると、同店は「4Sの行き届いた、最先端の店」と紹介する。

メルセス店のサービスピット
メルセス店のサービスピット

 4Sとは①整理、②整頓、③清掃、④清潔――の頭文字。確かにその言葉通り、訪れて感じる大きなインパクトは、〝とても綺麗なお店〟だということ。明るい店内、また相当に広いサービスヤードでは4Sが徹底されている。これまで抱いていた「新興国の店」に対する先入観は完全に覆される。

 SRBでは、14社の地区代理店の下に、複数のブランドを併売する「独立小売店」と、単一ブランドを専売する地区代理店の「直営小売店」、この2種で小売店網を形成している。メルセス店は「独立小売店」に分類されるが、現在はダンロップブランドが全販売の9割近くを占めるという。売れ筋サイズは165/70R13と175/70R13のTレンジ。この13インチ2サイズで全体の2割から3割ほどを占める。

 売れ筋商品は「EC201」。ただ、今後は新興国の道路事情にミートし開発された専用タイヤ「SP TOURING T1」へとシフトするものと見られている。

 同店のみの販売本数は月平均で1000本強。グループ内でもかなり上位に属する。小売りに特化し、そのほとんどが店売りとなる。この実績は日本国内のタイヤ販売店と比較しても、相当の優良店と言えるに違いない。

 〝ダンロップの強み〟について、同社スーパーバイザーのパイーニ・ロナウド氏とマーケティング担当のガブリエラ・プピさんは「ブランドイメージが高いこと」だという。ダンロップの市場シェアは推定3%程度と、同国市場への進出を先に果たしている他のメジャーブランドと比べるとまだ低い。後発に当たる分、販売価格を抑えることで、市場への浸透を図っているさなかだ。

 製品を輸入販売する場合、ブラジル独自の事情として、複雑な税制や金利の問題、広い国土に由来する商品デリバリーの問題が解決の困難な大きな課題。だが新工場が完成したことで、供給面での不安が一気に解消した。そこで今後はハイパフォーマンスタイヤのセグメントを中心にそのブランド力を反映させ、収益性の向上を図っていくというのがSRBとBSピネウス社の一致する考えだ。


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