住友ゴムのタイ市場販売戦略 取引店を600店へ拡大しシェア獲得図る

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カテゴリー: レポート, 現地

WEBを通じて店舗情報を発信

NVヤンヨン
NVヤンヨン

 スワンナプーム国際空港からほど近い場所にあるタイヤショップ「N.Vヤンヨン」は、バンコク最大級の規模を誇り、乗用車用タイヤを中心に月間平均で約3000本を販売する。

 同社のタェーン社長は、15年前に中古タイヤの販売からビジネスをスタートした後、新品タイヤの販売に転換した。現在、ダンロップブランドの取り扱い量は全体の半数。ほかにNITTOや韓国メーカーの製品も販売している。ダンロップとNITTOの価格帯はほぼ同じゾーンで、競合関係にあるという。

 タェーン社長は「2009年からダンロップの販売を始めたが、その理由は売りやすいタイヤであること。マージンが良く、他のブランドと比較すると半分くらい差がある」と話す。

 同社は現在では合計3店舗まで拡大し、従業員数は全体で80名。合計すると月間タイヤ販売本数は5000本に達する。

 「事業を大きく伸ばせたのは、ダンロップの品質が良いから。また当店はマーケティングに注力し、WEBサイトを通じて色々な宣伝活動をしている。昔はユーザーが得られる情報が少なかったが、今はインターネットで価格情報を調べてから来店する方も多い。この店の周りにもタイヤショップが増えてきているが、店舗の情報を発信することで、来店客の8割はネットを通じて来店する」

 現在、4店舗目の出店を検討しており、さらに「将来は5店舗まで増やすとともに利益を重視していきたい」と意気込みを示した。

アライメントやリペアは無料

JPタイヤ
JPタイヤ

 バンコクに隣接するサムットプラーカーン県にある「J.P.タイヤ」の月間平均販売本数は乗用車用タイヤを中心に約400本。スタッフは10名体制。

 代表のチャルアン氏は「ダンロップと取り引きをしてから8年が経ったが、それ以降、販売が伸びて売り上げが上がった。以前はブリヂストンやミシュラン、ハンコックなどを取り扱っていたが、ダンロップは品質が良く、ユーザーにも人気がある。将来、伸びていく可能性があるため取り扱いを決めた」と話す。

 同店の場合、タイヤ販売の利益率は約2割。アライメントやバランス調整、リペア、窒素充てんなどはタイヤ価格に含まれているため、無料で実施する。

 顧客は30代の会社員が多く、第一にライフ性能、次に静粛性や価格へのニーズが高い。その反面、「交換サイクルが2年ごと、または4~5万kmごとなので、低燃費性能を求めるユーザーはまだ少ない」そうだ。

 「車の台数が増加しており、今後市販用タイヤは伸びていく。来年は毎月500本を販売していきたい」と、展望を話していた。

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