住友ゴムのタイ市場販売戦略 取引店を600店へ拡大しシェア獲得図る

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カテゴリー: レポート, 現地

取引店を600店へ拡大しシェア獲得図る

バンコク市内
大渋滞する夕方のバンコク市内。今後もモータリゼーションの発展は続いていきそうだ

 住友ゴム工業のタイ子会社では今後の高い成長が見込まれるタイ市場で市販用タイヤの販売体制を強化する。これまでダンロップブランドを積極展開してきたが、昨年からはファルケンブランドの販売にも注力している。また現在、タイ全土に約400店あるダンロップタイヤ取扱店を数年以内に600店まで拡大させ、さならるシェア獲得を目指していく。

 タイの新車販売台数は、2012年は大洪水が起きた2011年の反動や政府が実施した購入補助金政策により販売が急増し、過去最高を記録した。一方、2013年は補助金制度終了や消費マインドの悪化、金融機関による融資厳格化といったマイナス要因が重なった影響で前年割れとなった。

 今年に入ってからもタイ国軍によるクーデターといった政情混乱が続き、3月の新車販売が対前年同月比47%減となるなど低迷している。ただ来年以降は市場の混乱が落ち着きを取り戻し、徐々に販売拡大へ転じるという見方が強いようだ。

 新車販売の回復に伴い、市販用タイヤ市場も再び成長軌道に乗ることが期待されている。バンコク市内のタイヤショップでは「一時期は販売量が20%から30%ほど落ち込んでいたが、今は80%くらいまで戻した。これからは伸びていく」と話している。

 タイでは一般的に新車購入から2年程度でタイヤ交換を迎えるケースが多いとされ、ここ数年で新車を購入したユーザーの最初の交換需要が、急激に高まる可能性がある。 

ファルケンにも注力

 住友ゴム工業のタイ子会社であるスミトモラバータイランドの鈴木辰治取締役リプレイスタイヤ販売担当はタイの販売施策について、「ダンロップブランドは販売会社のダンロップタイヤ・タイランドが販売している。またファルケンブランドは去年4月からスタンフォード社(本社・シンガポール)を通じて販売に注力して始めたところ」と説明する。


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